うちの犬に、半年くらい療法食をあげてるんだけど、いつまであげればいいんだろう?
上記のような疑問を持つ方に向けて、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます。
犬の療法食は、いつまであげるべき?
療法食とは、「特定のケアするためのペットフード」です。
ペットの高齢化や医療の進歩もあり、、現在では数百種類の療法食が発売されています。
以下のような療法食メーカーやブランドが、よく知られています。(当サイトでも紹介が多いもの)
いま使っている療法食が、上記の中に当てはまっている方も多いでしょう。
ですが、療法食はいつまで使うべきなのでしょうか?
結論としては、ケースバイケースで一口にまとめることはできません。
ただ「かかりつけの獣医師と相談しながら決める」ようにしていれば、間違いが起こりにくいです。
人間の病院食でも、担当医や栄養士さんの指導の上で食べますよね?それと同様だと考えればよいでしょう。
とはいえ、それで話が終わってしまっては、当サイトを訪れていただいた意味がありません。
なので、「病気別に」「一般的に、どれくらいの期間あたえることが多いか」という傾向を、まとめてみます。
尿路ケアの療法食
- どれくらいの期間あげることが多い?
一生涯あげることが多い
尿路ケアの療法食は、尿石症の犬に与えることが多いです。
尿石症のときには、療法食は一生涯与えることが多くなります。理由は以下の3点です。
- 再発率が高い。
- 再発すると、尿道閉塞など重篤な状態になることがあるから。
- 尿石の成分は、食事由来のものが多いから。
上記の理由から、あげられるおやつも制限されることが多いです。
「いろいろなフードやおやつをあげたい!」という方にとってはつらいところです。
そういった方は「メーカーを変える」「ドライフードと缶詰をローテーションする」などの方法を、かかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。
消化器ケアの療法食
- どれくらいの期間あげることが多い?
軽度の場合は、一時的。
重度の場合は、一生涯あげることが多い
消化器の病気は、多岐にわたります。症状として、「軽度」のものから「重度」のものまで様々で、命にかかわるものもあります。
その程度については、かかりつけ医の判断を仰ぐようにしましょう。
また胃腸ケアの療法食は消化率が高く、健康な犬でも食べ続けさせて大丈夫なものも多いです。
腎臓ケアの療法食
- どれくらいの期間あげることが多い?
一生涯あげることが多い
慢性腎臓病は、以下の特徴がありますす。
- 腎臓病のときに体内に発生する毒素は、食事由来のものが多い。
よって腎臓ケアの療法食は、一生涯あげることがほとんどで、おやつも制限されることが多いでしょう。
ただ食欲の変動も激しくなるので、療法食を食べない時期もでるかもしれません。
かかりつけ医と相談し、いくつかのメーカーをローテーションするなどして根気よく与えていくのがいいでしょう。
アレルギーケアの療法食
- どれくらいの期間あげることが多い?
一生涯あげることが多い
食物アレルギーケアが体質的な問題であることもあり、アレルギーケアの療法食は一生涯あげ続けることが多いです。
食物アレルギーは子犬の頃から発症することも多いため、ストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。
ただ、以下のような朗報もあります。
- アレルギーのかゆみを抑える薬も開発されている
- その食材に対するアレルギー症状が、年をとったら軽減することもある
よって定期的に通院しながら、アレルギー反応の有無をチェックするとよいでしょう。
体重ケアの療法食
- どれくらいの期間あげることが多い?
肥満の場合はやせるまでが多い。
それ以外は、一生涯あげることが多い
ダイエット用の療法食は、肥満傾向のある犬に使われることが多いです。
その場合、やせるまでは(目標体重に達するまで)与えることになるでしょう。
やせた後は、そのフードを継続することもできますし、療法食ではない低カロリー系のフードに変更することもあります。
またダイエット用の療法食を、「高脂血症」「胆泥症」など、体重以外のケアのためにすすめられることもあります。
その場合は、一生涯与えていくことがあります。
「犬の療法食はいつまで使う?」の記事は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました!