病気

【犬の胆泥症】りんごをあげて大丈夫?ペット栄養士のやさしい解説

【公開日:2021年7月31日】

 

飼い主さん
うちの犬が胆泥症になっちゃったんだけど、りんごはあげて大丈夫なのかな?

 

胆泥症の時には、食事管理が必要です。

この記事ではペット栄養管理士が、以下のポイントで解説しています。

  • 胆泥症の犬に、りんごをあげて大丈夫?
  • りんごをあげる時の注意点は?

 

犬の胆泥症とは

体の中には「胆のう」という臓器があります。胆のうには「胆汁(たんじゅう)」という消化酵素が貯まっており、主に脂肪の消化・吸収に使われています。

この胆汁はサラサラの液体ですが、何らかの原因でドロドロになってしまうことがあります。
この「胆汁がドロドロになった状態」を胆泥症といいます。

 

原因

胆泥症のはっきりとした原因は、まだ解明されていません。ですが、2つの傾向があります。

1つ目は「犬種」です。以下の犬種は、胆泥症になりやすいといわれています。

胆泥症が多い犬種

  • ミニチュア・シュナウザー
  • トイ・プードル
  • ヨークシャー・テリア
  • シェットランド・シープドック
  • コッカ―スパニエル

    写真はイメージ

 

 

2つ目は「他の病気の存在」です。胆泥症の犬は、以下の病気も一緒に持っていることが多いです。

胆泥症の背景によくある病気

  • 高脂血症
  • 甲状腺機能低下症
  • 副腎皮質機能亢進症
  • 肥満

 

胆泥症を含め、これらは「脂質代謝異常」ともいわれます。つまり体内で「脂肪の代謝がうまくいっていない」という意味です。

この脂肪代謝の低下が、胆泥症の原因なのかもしれません。

 

危険性

「胆泥症自体は病気でもなく、他の病気につながるわけではない」と主張する研究者がいます。

ただ一方で、「以下のような病気につながる」と主張する研究者もいます。

胆泥症がもたらす可能性のある病気

  • 胆管炎
  • 胆管閉塞・胆管破裂
  • 胆のう粘液脳腫

 

まとめると「そこまで気にする必要がない」という説と「治療をすべき」という説の両方がある、という感じです。

そう考えると、「ケアをしておいて損はないのだから、ケアすべき」というのが私の見解です。

現状でよくおこなわれる治療は、「食事療法」と「内服薬」です。

 

 

治療法

胆泥症では、以下の方針で治療をしていくことが多いです。

  • 食事療法:消化が良く、低脂肪のものを与える
  • 内服薬:胆汁を流しやすくする薬を使う

 

くり返しですが、胆汁は消化酵素であり、それが分泌されにくいという状態です。

よって消化の良いもの(=品質の高いフードやおやつ)を与えるのが大前提です。

特に脂肪の消化に強く関わっているため、低脂肪のものを与えることが必要になります。

 

また、胆汁を流しやすくする薬があり、食事療法と併用することが多いです。(ウルソデオキシコール酸やスパカールなど)

 

 

胆泥症の犬にりんごをあげても大丈夫?

では「りんご」は、胆泥症の犬にあげて問題ない食品なのでしょうか?

結論としては「あげても問題ない」といえます。

なぜなら、りんごには脂肪分はほとんど含まれておらず、消化性も高いからです。(果肉の部分。くわしくは後述)

 

リンゴの栄養成分(食品成分データベースより)

 

ただし、個体によってどのような反応が起こるかは大きく違います。

はじめて与える場合には、かかりつけの動物病院で相談の上で与えるほうがよいでしょう。

 

 

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りんごをあげる時の注意点

さらにりんごをあげる際には、いくつかの注意点があります。

 

よく洗う

買ったばかりのりんごの表面には、農薬が残っている場合があります。

なので、よく洗ってからあたえるほうが安心です。

農薬の多くは水に溶ける性質なので、水洗いをすれば落とすことができます。

よく水洗いしてからあげましょう

 

少しずつ与える

りんごを食べ慣れている場合であれば別ですが、はじめて食べる場合には「少しずつ」与えるようにしましょう。

1㎝角のものを1日1個から、くらい慎重になってもよいです。

というのも、初めて食べるものに対しておなかが慣れていないと、下痢や嘔吐をおこすことが、犬にはよくあるからです。

 

初めてあげる場合は、小さくして少しずつあげましょう

 

また、りんごにもカロリーがあるため、あげすぎは肥満の原因になります。

上述のように、肥満も胆泥症と関わっている可能性があるため、りんごのあげすぎは禁物です。

 

皮、種、芯は与えない

りんごは果肉の部分だけを与え、それ以外は与えないようにしましょう。

理由は以下の通りです。

  • 皮:消化率を下げる可能性がある
  • 種:シアン化合物が含まれ、嘔吐などの原因になる
  • 芯:消化できず、腸閉塞などの原因になる

 

果実以外はあげないようにしましょう

 

上記をまとめると、「よく洗い」「少量ずつ」「果実部分だけを与える」というのが、りんごを与える時のポイントになります。

 

「胆泥症の犬にりんごをあげて大丈夫?」の記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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