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腎臓サポートフードを健康な猫にあげても大丈夫?ペット栄養士が解説

 

飼い主さん

うちの子はまだすごく健康なんだけど、将来のために腎臓サポートのフードをあげたいんだ。

あげても大丈夫かな?

 

腎臓病は猫がかかりやすい病気の1つです。なので「腎臓サポートのフードを、早めにあげたい」という方もいるでしょう。

それは問題ないのか、ペット栄養管理士の筆者が「数字を使いながら」解説していきます。

 

 

腎臓サポートのフードとは

まず「腎臓サポートのフード」という言葉は、2つの意味で解釈ができます。

なので、それをはじめに説明します。

 

狭い意味での腎臓サポート

1つめは「ロイヤルカナンの腎臓サポート」という意味です。

ロイヤルカナンからは、「腎臓サポートという製品名」のフードが発売されています。

 

ロイヤルカナンの腎臓サポート

 

これは療法食で、基本的には「慢性腎臓病になったときに使う」ことを想定して作られています。

メモ

腎臓病のケアをするため、以下の成分を一般のフードに比べて少なくしています。

  • リン
  • ナトリウム
  • タンパク質

 

ちなみに、ロイヤルカナンの腎臓サポートには3種類あります。

  1. 腎臓サポート
  2. 腎臓サポート スペシャル
  3. 腎臓サポート セレクション

 

それぞれの違いについては、以下の記事で解説をしています。

ロイヤルカナンの腎臓サポートは3種類!違いをペット栄養士が解説。

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広い意味での腎臓サポート

もう1つの意味は「腎臓ケアがついているフードすべて」という解釈です。(ロイヤルカナンの「腎臓サポート」を含む)

日本には腎臓ケアができるフードがたくさん存在しています。療法食だけでも何十種類もあります。

【猫の腎臓病の療法食】おすすめ15選を比較!食べない時の対策も解説

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それらが全般的に健康な猫につかえるか、という質問には、「フードによってちがう」という答えになってしまいます。

ですが、それではこの記事にたどり着いていただいた意味がありませんので、次の章でもうすこし具体的な商品をまじえて紹介していきます。

 

 

健康な猫に、腎臓サポートをあげても大丈夫?

「健康な猫にあげてよいか?」を考えるには、「健康な猫にあげる栄養バランスの基準」を知る必要があります。

上述の通り、腎臓ケアのフードでは「リン」「ナトリウム」「タンパク質」を少なくしています。

 

つまり、

  • リン
  • ナトリウム
  • タンパク質

の量が「健康な猫に必要な最低基準を、満たしているかどうか」を見ればいいということになります。

 

イメージ

 

腎臓サポート(ロイヤルカナン)

ではまず、「ロイヤルカナンの腎臓サポート」が最低基準を満たしているかどうかを見てみましょう。

※基準は「AAFCO」という団体が示している数値を使います。日本では、いちばん良く使われる基準値です。

 

500g・2㎏・4kg

 

AAFCO 腎臓サポート
リン 0.2 g 0.08 g
ナトリウム 0.05 g 0.10 g
タンパク質 6.5 g 5.9 g

※100kcalあたりの重量

 

これを見ると、「リン」「タンパク質」の量が最低基準を下回っていることが分かります。

つまり、健康な猫にはリンとタンパク質が不足することになり、使うことがおススメできません。

 

【腎臓サポート猫用】メリットや口コミ、最安値の購入法を徹底解説!

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では他の腎臓ケアのフードについてはどうでしょうか?

選択肢は限りなくあるため、メジャーどころのフードについてみていきたいと思います。

 

 

キドニーケア

480g・1.5㎏

 

AAFCO キドニーケア
リン 0.5 % 0.38 %
ナトリウム 0.2 % 0.22 %
タンパク質 26.0 % 26.3 %

※乾物量分析値。
※腎臓サポートの比較で使った「100kcal当たりの重量」と、「乾物量分析値」の2通りの基準があります。キドニーケアは、後者のみ公表されています。

 

キドニーケアは、ドクターズケアの療法食です。

国産であること、小分けパックで鮮度を保ちやすいことが特徴です。

 

表をみると、リンの量が最低基準を下回ってしまっています。

よって、健康な猫にはリン不足になる可能性があり、おすすめできません。

 

猫キドニーケアは販売終了?購入法や代替品をペット栄養士が解説!

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k/d

500g・2㎏・4㎏

 

AAFCO k/d
リン 0.5 % 0.5 %
ナトリウム 0.2 % 0.25 %
タンパク質 26.0 % 29.6 %

※乾物量分析値。

 

k/dは、ヒルズの療法食です。

歴史的に一番古い腎臓用の療法食として、有名です。

 

上記3項目を含め、公表されている10項目の成分すべてで、最低基準値を満たしています。

よって、健康な猫にもつかえるフードと言えます。

 

 

k/dのメリット・デメリットをペット栄養士が解説【口コミあり】

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腎臓ケア

300g・1.2㎏

 

AAFCO 腎臓ケア
リン 0.5 % 0.48 %
ナトリウム 0.2 % 0.37 %
タンパク質 26.0 % 27.7 %

※乾物量分析値。

 

腎臓ケアは、アニモンダの療法食です。

グレインフリーの腎臓フードとして、貴重な存在です。

 

表を見ると、わずかですが「リン」の量が基準値を下回ります。

よって健康な猫には、あまりおすすめできません。

 

【アニモンダ腎臓ケア】メリットや口コミ、最安値の購入法を解説!

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腎心肝アシスト(FKD)

400g・2㎏

 

AAFCO 腎心肝アシスト
リン 0.2 g 0.09 g
ナトリウム 0.05 g 0.05 g
タンパク質 6.5 g 5.2 g

※100kcalあたりの重量

 

腎心肝アシスト(FKD)は、スペシフィックの療法食です。

腎臓のほかにも、心臓や肝臓のケアができるメリットがあります。

 

しかしリンとタンパク質の量が、AAFCOの最低基準を下回っています。

よって、健康な猫に与えるのはおススメできません。

 

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まとめると、健康な猫にもあげられる腎臓ケアのフードは、「ヒルズのk/dのみ」という結果になりました。

以上、猫オーナーさんたちのお役に立つとうれしいです。

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