うちの猫が腎臓病で、「腎臓サポート」をすすめられたんだ。
3種類あるみたいなんだけど、どう違うの?どれでもいいの?
猫用の腎臓サポートは、3種類あります。
その3種類における以下の違いについて、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます!
- 成分(栄養バランス)
- 原材料
- 粒や味
- 価格
ロイヤルカナンの猫用・腎臓サポート
2024年現在、猫の腎臓サポートには、3種類が発売されています。
- 腎臓サポート
- 腎臓サポート スペシャル
- 腎臓サポート セレクション
1→2→3の順で発売されてきました。
なんでそんなに種類がたくさんあるの?
猫が腎不全になると、食欲や好みが変化しやすいです。
つまり「腎臓病の療法食を食べない」可能性がでてきます。
しかし一方で、慢性腎臓病のときの食事療法はとても重要です。
よって、「どれかは食べてくれるように」複数の種類が用意されていると考えられます。
※初期段階の腎臓ケアのためには、「早期腎臓サポート」というラインナップもあります。詳しくは以下の記事でまとめています。
-
【ロイヤルカナンの早期腎臓サポート】中身や購入方法を徹底解説!
続きを見る
腎臓サポートの違い
では、3種類の腎臓サポートの違いを解説していきます。
※念のためですが、見分け方は以下のようになっています。
「製品名の下にある線の色」で見分けられます。
- 色なし:腎臓サポート
- 水色:スペシャル
- オレンジ:セレクション
栄養バランスの違い
腎臓の健康維持のためには、以下の3つの栄養素を調整するのが一般的です。腎臓に負担をかけるなどの理由からです。
- タンパク質
- リン
- ナトリウム
この3つの栄養素の量を比較してみます。(太字)
※それ以外の成分も、あわせてまとめています。
腎臓サポート | スペシャル | セレクション | |
タンパク質 | 5.9 | 6.6 | 6.0 |
リン | 0.08 | 0.11 | 0.10 |
ナトリウム | 0.10 | 0.10 | 0.11 |
カロリー (/100g) | 392kcal | 392kcal | 411kcal |
灰分 | 1.5 | 1.6 | 1.6 |
食物繊維 | 2.7 | 2.7 | 2.4 |
脂肪 | 4.3 | 4.3 | 5.2 |
カリウム | 0.23 | 0.23 | 0.22 |
EPA+DHA(mg) | 107 | 105 | 100 |
※100kcalあたりの栄養素量(g)
基本的な栄養バランスはほとんど同じです。
腎臓に配慮すべき3つの栄養素もすべて控えめで、大きな差はないといえます。
ただ細かい点にこだわるのであれば、以下のように言えそうです。
- タンパク質、リン、ナトリウムの量は「腎臓サポートが一番低い」
→ どれでも食べるなら腎臓サポートがよいかも。
- カロリーは「腎臓サポートセレクションが一番高い」
→ やせているなら、セレクションがよいかも。
原材料の違い
使われている原材料に大きな違いはありませんが、入っている量に多少違いがあります。(前に書かれているものほど入っている量が多いです)
腎臓サポート
コーンフラワー、米、動物性油脂、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、コーン、超高消化性大豆タンパク(消化率90%以上)、植物性繊維、コーングルテン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、チコリー、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、大豆油、サイリウム、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(L-アルギニン、DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(Cl、K、Ca、Na、Mg、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
腎臓サポートスペシャル
コーンフラワー、米、超高消化性豚タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、コーングルテン、植物性繊維、コーン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、チコリー、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、大豆油、サイリウム、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(K、Ca、Cl、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
腎臓サポートセレクション
動物性油脂、米、加熱処理済み小麦粉、超高消化性豚タンパク(消化率90%以上)、小麦粉、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、植物性繊維、コーングルテン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、魚肉、チコリー、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、大豆油、サイリウム、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-アルギニン、タウリン、L-リジン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(K、Cl、Ca、Na、Mg、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
セレクションにいちばん多く使われているのが「動物性油脂」で、香りづけのためにたくさん使われていると考えられています。
主観ですが、実際に嗅いでみるとセレクションの香りが、3種類の中でいちばん強く感じます。
また、3種類すべてに「サイリウム」が使われています。
慢性腎臓病の時におこりやすい「便秘」に配慮していると思われます。
粒の違い
3種類の最大の違いといえるのが、「粒の形」と「粒の構造」です。
3種類の粒を並べてみてみます。
腎臓サポート
腎臓サポート スペシャル
腎臓サポート セレクション
粒の形の違い
- 腎臓サポート → 丸い形
- スペシャル → 三角形
- セレクション → 四角形
粒の大きさの違い
セレクション > スペシャル > 腎臓サポート
となっていることが分かります。
セレクションの粒は、けっこう大きく見えるね。
実は、セレクションの粒は2層構造で、中にうまみ成分が入っています。
よりおいしく食べてくれるようにするための工夫です。
粒のイメージ
ポイント
ネコ科動物は自分より大きい獲物も食べていました。
よって、粒の大きさは好みにあまり影響を与えないと言われています。
価格の違い
腎臓サポート3種類の価格は、以下のようになっています。
いずれも記事作成時点での、Amazon調べです。
袋サイズ | 腎臓サポート | スペシャル | セレクション |
500g | 1,515 円 | 1,524 円 | 1,861 円 |
2㎏ | 3,884 円 | 3,884 円 | 4,358 円 |
4kg | 6,220 円 | 6,730 円 | なし |
- 腎臓サポートとスペシャルの価格は、4㎏以外ほぼ同じ
- セレクションは、2割ほど高い
ただ価格は日々変動しますので、気になる方は各サイトをチェックしてみてください。
\ 腎臓サポート/
\ 腎臓サポート スペシャル /
\ 腎臓サポート セレクション /
また、腎臓サポートには「パウチ」もあります。(チキンベースとフィッシュテイストの2種類)
ドライフードにトッピングしたり、パウチだけで与えることも可能です。
\ 腎臓サポートパウチ(チキン) /
\ 腎臓サポートパウチ(フィッシュ) /
本記事は、以上となります。
猫の腎臓病ついては、以下の記事でも解説していますので、ぜひ読んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!