
ヒルズの尿ケアには「c/d」と「s/d」の2種類があるみたいなんだけど、どう違うの??
尿石や膀胱炎をケアするためのヒルズの療法食には「尿ケア」という名前がついています。
しかしこの尿ケアシリーズには「c/d」と「s/d」の2つの商品があります。
この2つの違いは何なのか、ペット栄養管理士の筆者が分かりやすく解説していきます!
この記事でわかること
性能の違い
まずいちばん重要なのが「性能の違い」かと思います。「どんな猫に与えるべきかの違い」とも言い換えられます。
結論から言うと以下のようになります。
- c/dがおススメの猫
- ストルバイト尿石を溶かしたい時
- ストルバイト尿石を予防したい時
- シュウ酸カルシウム尿石を予防したい時
- 膀胱炎をケアしたい時
- s/dがおススメの猫
ストルバイト尿石を、急いで溶かしたい時
s/dは、ストルバイト尿石を溶かす時のためだけに作られた専用フードです。
最短6日、平均13日間でストルバイト尿石を溶かすことができる強力なフードです。
一方c/dはストルバイト尿石を溶かすことができますが、強力さはs/dより劣ります。
溶かすのに最短7日、平均28日間かかります。
s/dのパッケージの記載
c/dのパッケージの記載
ただc/dは、シュウ酸カルシウム尿石を含めて長期的な予防ができますし、膀胱炎のケアもできます。
一方s/dは、尿のpHが酸性になりすぎることもあり、使うのは「最長6か月以内まで」がすすめられています。(後述)
成分の違い
上記の性能の違いは、成分の違いを見ると分かります。次の成分に着目して比較してみます。
ストルバイト尿石
- リン、マグネシウムはストルバイト尿石の元になるため、少ないほうが良い
- 尿のpHが酸性になるほど溶けやすい(食べるフードによって、尿のpHは変化する)
シュウ酸カルシウム尿石
- カルシウムはストルバイト尿石の元になるため、少ないほうが良い
膀胱炎
- 炎症をしずめるオメガ―3脂肪酸が多いほど良い
c/d | s/d | |
リン | 0.7% | 0.8% |
マグネシウム | 0.07% | 0.062% |
尿のpH | 6.2-6.4 | 5.9-6.1 |
カルシウム | 0.79% | 0.93% |
オメガ-3脂肪酸 | 0.75% | 非公表 |
これを見ても
- s/dは、ストルバイトを溶かすことに特化している
- c/dは、3つの尿路疾患を幅広くケアできるようになっている
ということの一端が見れるのではないでしょうか。
価格の違い
価格については、その特殊性によりs/dのほうがやや割高になっています。
【c/dとs/dの希望小売価格】
c/d | s/d | |
500g | 1,635 円 | 1,802 円 |
2kg | 5,024 円 | 5,503 円 |
4kg | 8,600 円 | なし |
82g缶 | 244 円 | なし |
※税込み価格
ただし、アマゾンや楽天市場などのネット通販では、価格が逆転していることもよくあります。なので上記の表は参考程度とお考え下さい。
ラインナップの違い
s/dには、500gと2㎏のドライフードしかありません。
一方、c/dには4㎏のドライフードとグルメ缶※(82g)があります。※製品名は「シチュー缶」
またそもそも、c/dのドライフードには、3つのタイプがあります。
- c/dチキン
- c/dフィッシュ
- c/dコンフォート
1と2の違いはシンプルに「味の違い」です。
3はc/dの中でも「特発性膀胱炎のケアをより強力にできる」タイプです。
c/dとc/dコンフォートの違いについて、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にして見て下さい。
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【ヒルズ】c/dとc/dコンフォートの5つの違いをペット栄養士が解説。
続きを見る
ちなみに、グルメ缶の中身は以下のような感じになっています。
粒の形の違い
c/dとs/dは粒の形にも違いがあります。
s/dは円柱形をしていますが、c/dは平べったい形をしています。(※c/dフィッシュのみ円柱形)
猫によって、食べやすい形はそれぞれです。使いたいフードが好みの形だといいですね。
c/dとs/dの違いについての記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!