うちの子にアミノペプチドフォーミュラをあげたら、便秘気味になっちゃって。
どうしよう・・・
アミノペプチドフォーミュラは、ロイヤルカナンから発売されている療法食ですが、アミノペプチドフォーミュラを食べさせると便秘気味になることがあります。
ペット栄養管理士の筆者が、その原因や対策について解説させていただきます!
※本記事は、犬と猫共通の記事です。
ロイヤルカナンの「アミノペプチドフォーミュラ」
上が犬用、下が猫用
この記事でわかること
アミノペプチドフォーミュラを使うと、便秘になることがある
ネット上でも、「アミノペプチドフォーミュラをあげたら、便がでにくくなった」という情報が散見されます。
以下がその一例になります。
かゆい所をペロペロと舐めて赤くしてしまうのでレビューをみて購入
一袋食べ終わりが近づいてますが、相変わらず舐めてます
しかも、うんちがコロコロうんちになり、ちょっとしか出ない
粒が大きいので食べにくそう
(Amazonレビューより)
豆柴ですが 痒がるので病院で貰ったサンプルを食べさせると 凄い勢いで食べたので 試しに買ってみたのですが、あのサンプルの食いっぷりは何だったの???と思うくらい 食べませんでした。
本当にイヤイヤ、お腹すいて仕方ないから食べている、という感じでした。このご飯の悪かった所は うんちの状態が非常に悪い事です。
鹿の糞みたいにコロコロ スカスカで 可哀想なくらいでした。
これを辞めて前のご飯に戻したら とっても良いうんちに戻ったので やっぱりこのご飯は合わなかったんでしょうね。
(Amazonレビューより)
便秘は犬でも猫でもおこり得ますが、一般的には、猫の方が便秘になりやすいです。
猫はもともと水分をあまり摂取しないため、便の水分が不足して便秘になりやすいとされています。
なのでアミノペプチドを食べて便秘になったときの影響は、猫の方が大きいかもしれません。
もちろん、アミノペプチドフォーミュラを食べて100%便秘になるわけではありません。
アミノペプチドフォーミュラが便秘を起こす原因
成分や原材料を見てみると、以下が、便秘になる(便が固くなる)理由として「ゼオライト」が考えられます。
アミノペプチドフォーミュラの原材料を見てみます。
犬用アミノペプチドフォーミュラの原材料
コーンスターチ、加水分解フェザーミール(アミノ酸およびオリゴペプチド)、コプラ油、大豆油、動物性油脂、植物性繊維、チコリー、フラクトオリゴ糖、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(L-チロシン、L-リジン、タウリン、DL-メチオニン、L-トリプトファン、L-ヒスチジン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(K、Cl、Ca、P、Zn、Mg、Mn、Fe、Cu、Se)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、ビオチン、B12、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、A、葉酸、D3、K3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
猫用アミノペプチドフォーミュラの原材料
コーンスターチ、加水分解フェザーミール(アミノ酸およびオリゴペプチド)、コプラ油、大豆油、植物性繊維、動物性油脂、魚油( オメガ3 系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、チコリー、フラクトオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストロース、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、タウリン、L-トリプトファン、L-アラニン、L-ヒスチジン、グリシン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(Ca、K、Cl、P、Zn、Mn、Fe、Cu、Se)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、ビオチン、B12、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、A、葉酸、D3、K3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
犬用にも猫用にも「ゼオライト」が使われています。
ゼオライトは猫のトイレ砂や防湿材に使われる、吸水性に優れた物質です。
以下、ユニ・チャーム社の猫砂の例です。
他のメーカーの加水分解フードで、ゼオライトを使っているものはほぼありません。
よって、この「ゼオライト」が、便が固くなりやすい理由の1つなのでは?だと考えられます。
猫砂の成分が入っていても大丈夫なの?
ゼオライトは、人間や動物の食品添加物としての使用が認められています。
なので、ゼオライト自体が使われていること自体の問題はありません。
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アミノペプチドフォーミュラで便秘になったときの対策
そこで、アレルギーと便秘を同時にケアする方法をまとめていきます。
※あくまで参考材料を提供するものであり、実際の使用に関しては、かかりつけ病院などの指導をうけることをおすすめします。
別のアレルギーフードを試してみる
もっともシンプルなのが、「同じコンセプトの、他メーカーの療法食を使う」という方法です。
上で書いたように、他のメーカーであれば、ゼオライトが使われていないものが多いです。
たとえば、ヒルズの「犬用z/d」はアミノペプチドフォーミュラと同様、すべてのタンパク源が加水分解されています。
公式サイトの記載
食物有害反応に配慮して加水分解チキンを使用した療法食です。
1㎏、3㎏、7.5㎏のサイズがあり、値段もアミノペプチドより安いです。
しかも小粒タイプのため、小型犬も食べやすいです。
\ 犬・z/dをさがしてみる/
犬用z/dについては、以下の記事でさらに詳しくまとめています。
あわせて読みたい
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【買う前に読むべき】ヒルズ・食物アレルギー ケアの長所と短所
続きを見る
猫でも「猫用z/d」が販売されています。
公式サイトの記載
食物有害反応に配慮して加水分解チキンを使用した療法食です。
ただし、加水分解されていない「米」もはいっているため、お米アレルギーのリスクがある猫にはおすすめしません。
500g、2㎏サイズが発売されています。
\ 猫・z/dをさがしてみる/
猫用z/dについては、以下の記事でさらに詳しくまとめています。
あわせて読みたい
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【猫用z/dレビュー】メリットや口コミ、最安値の購入法まとめ
続きを見る
またブルーバッファローの「HF」は、犬用も猫用もあります。
エンドウ豆とポテト以外のすべての食物アレルギーに対応しています。(=エンドウ豆アレルギーとポテトアレルギーには非対応)
ブルーバッファローは、療法食の中で数少ない「自然派の療法食」です。
ブルーバッファローは2019年に日本から撤退したため、HFの入手はできなくなりました。詳しくはこちら)
万が一フードの変更により、少しでもアレルギー症状が出るようであれば、いったん使用をストップしましょう。
水分摂取を増やし、便に水分を与える
また、水分の摂取を増やすと、便の水分量が増えやすくなります。
以下の方法だと「水を飲む量」を増やせることがあります。
- 水を入れた茶碗を、家の複数箇所に置く
- 冷水ではなく、ぬるま湯を与えてみる
- ウォーターファウンテンを使う
- 陶器製の茶碗に水を入れて与える
また「缶詰をあげる」のも手っ取り早い方法です。
原材料を確認して、アレルギー反応を起こさないフードを見つけるといいでしょう。
ちなみに上記の、「z/d」には缶詰タイプもあります(犬も猫も)。
療法食でもあり、安心な選択肢と言えます。
→ z/dの缶詰は販売終了となりました。
サイリウムのサプリメントを混ぜる
サイリウムという、食物繊維が豊富なペット用サプリメントがあります。
Amazonの商品ページは、以下のように記載されています。
商品ページの記載
繊維質が不足すると腸の働きが悪くなったり、下痢をしたり、ガスが溜まったりしやすくなりますが、繊維質補給が重要です。
サイリウムはさらにペットの便秘時にもおすすめです。
値段もお安く、いちばん手軽に試せる方法かもしれません。
与える際は、ほんの少量ずつから使うことをおススメします。
\ サイリウムをさがしてみる/
本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!