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アミノペプチドをあげると便秘になる?原因や解決法を栄養士が解説。

【公開日:2019年11月2日】
【更新日:2020年12月9日】

 

こんにちは!ピー子センパイです。

 

飼い主さん
アミノペプチドフォーミュラを使ったら便秘気味になっちゃって。

どうしよう~・・・

 

アミノペプチドフォーミュラは、ロイヤルカナンから発売されている食物アレルギーフードです。

 

食物アレルギーに対して非常に効果の高いフードですが、アミノペプチドフォーミュラを食べさせると便秘気味になることがあります

ペット栄養管理士歴10年以上のピー子が、その原因や代替品について解説させていただきます!

 

アミノペプチドフォーミュラを使うと便秘になることがある

「アミノペプチド 便秘」で検索をかけると、「便秘になった」という情報が散見されます。

以下がその一例になります。

 

 

 

便秘は犬でも猫でもおこり得ますが、猫の方が便秘になりやすいです。

猫はもともと水分をあまり摂取しないため、便に水分がいきわたりにくく便秘になりやすいのです。

なのでアミノペプチドを食べて便秘になったときの影響は、猫の方が大きいかもしれません。

 

ピー子センパイ
もちろん、アミノペプチドフォーミュラを食べて100%便秘になるわけではありません。

知人の獣医師に聞くと「便秘になるのは1割程度」とのことです。

 

アミノペプチドフォーミュラが便秘を起こす原因

 

とはいえ、「1割程度が便秘になる可能性」というのは、決して低い確率ではありません。

成分や原材料を見てみると、以下の2点が、便秘になる(便が固くなる)理由として考えられます

アミノペプチドを食べて便秘になる理由

  1. 食物繊維の量が多い
  2. 原材料にゼオライトが入っている

この2点について、補足の解説をしていきます。

 

食物繊維の量が多い

アミノペプチドフォーミュラは「タンパク質を加水分解する」という技術を使って、食物アレルギーの治療ができるようになっています。

同様の技術を使ったフードはアミノペプチド以外にもあり、それらと「食物繊維」の量を比較してみます。

 

飼い主さん
なんで食物繊維の量を比較するの?

 

一般的に食物繊維(特に不溶性食物繊維)の量が多くなると、便の水分が失われて便が固くなるからです。

 

加水分解フードの食物繊維の量(犬用)

アミノペプチド
(ロイヤルカナン)
6.0%
低分子プロテイン
(ロイヤルカナン)
5.5%
z/dウルトラ
(ヒルズ)
5.1%
HF
(ブルーバッファロー)
5.0%

 

加水分解フードの食物繊維の量(猫用)

アミノペプチド
(ロイヤルカナン)
8.0%
低分子プロテイン
(ロイヤルカナン)
8.2%
z/dウルトラ
(ヒルズ)
3.4%
HF
(ブルーバッファロー)
4.0%

 

見て分かるように、犬も猫も、アミノペプチドフォーミュラの食物繊維の量はかなり多いです。(他社の1.1倍~2倍超)

これが「アミノペプチドフォーミュラをあげると便秘になる」理由の1つだと考えられます。

 

原材料にゼオライトが入っている

次に、アミノペプチドフォーミュラの原材料を見てみます。

犬用アミノペプチドフォーミュラの原材料

コーンスターチ、加水分解フェザーミール(アミノ酸およびオリゴペプチド)、ココナッツオイル、大豆油、植物性繊維、チコリーパルプ、フラクトオリゴ糖、魚油、動物性油脂、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、アミノ酸類(L-チロシン、L-リジン、タウリン、L-トリプトファン、DL-メチオニン、ヒスチジン)、ミネラル類(K、Ca、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se、ゼオライト)、ビタミン類(A、コリン、D3、イノシトール、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、ビオチン、B12)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)

 

猫用アミノペプチドフォーミュラの原材料

コーンスターチ、加水分解フェザーミール(アミノ酸およびオリゴペプチド)、コプラ油、大豆油、植物性繊維、チコリー、動物性油脂、魚油、フラクトオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストロース、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(L-リジン、DL-メチオニン、タウリン、L-トリプトファン、L-アラニン、L-ヒスチジン、グリシン)、ゼオライト、ミネラル類(Ca、P、K、Na、Zn、Mg、Mn、Fe、Cu、Se、I、Cl)、ビタミン類(コリン、E、A、C、ナイアシン、B12、パントテン酸カルシウム、ビオチン、B6、B2、B1、葉酸、D3)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、酸化防止剤(BHA、クエン酸、没食子酸プロピル)

 

犬用にも猫用にも「ゼオライト」が使われています。

ゼオライトは猫のトイレ砂や防湿材に使われる、吸水性に優れた物質です。

 

 

このゼオライトを使用しているため、便の水分が失われやすくなると考えられます。

他のメーカーの加水分解フードで、ゼオライトを使っているものはありません。

「アミノペプチドフォーミュラをあげると便秘になる」のは、ゼオライトが使われていることも大きな原因の1つだと考えられます。

 

飼い主さん
猫砂の成分が入っていても大丈夫なの?

 

ゼオライトは人間や動物の食品添加物としての使用が認められています。なので、ゼオライト自体が使われていることでの健康面の問題はありません。

 

アミノペプチドフォーミュラでの便秘を解決する方法

栄養学的に見て、便秘の原因として考えられるのは上記の2点です。

アミノペプチドフォーミュラは食物アレルギーに対しては非常に効果的ですが、便秘がつづくと心配になりますよね。

 

飼い主さん
うちの猫は食物アレルギーだから、アミノペプチドフォーミュラでの便秘は我慢するしかなかな。

 

あきらめるのはまだ早いです!

このようなお悩みを少しでも解消する方法をまとめていきます。

 

別のアレルギーフードを使う

もっともシンプルなのが、「他の加水分解フードを使う」という方法です。

上で書いたように、他のメーカーであればアミノペプチドより食物繊維が少なく、ゼオライトも使われていません。なので便秘になるリスクは低いと考えられます。

もちろんそれでアレルギー症状が出てしまったら本末転倒ですので、そのリスクを説明しつつ紹介します。

 

ヒルズの「犬用z/dウルトラ」はアミノペプチドフォーミュラと同様、すべての食物アレルギーに対応している療法食です。

1㎏、3㎏、7.5㎏のサイズがあり、値段もアミノペプチドより安いです。

しかも小粒タイプのため、小型犬も食べやすいです。

 

 

猫ではドライタイプで、「猫用z/d低アレルゲン」というフードが販売されています。

猫用z/d低アレルゲンは、お米アレルギー以外のすべての食物アレルギーに対応しています。(=お米アレルギーだけ非対応)

500g、2㎏サイズが発売されています。
缶詰タイプなら何のアレルギーでも対応している「z/dウルトラ」があります。後述)

 

 

またブルーバッファローの「HF」は、犬用も猫用もあります。

エンドウ豆とポテト以外のすべての食物アレルギーに対応しています。(=エンドウ豆アレルギーとポテトアレルギーには非対応)

ブルーバッファローは、療法食の中で数少ない「自然派の療法食」です。

ブルーバッファローは2019年に日本から撤退したため、HFの入手はできなくなりました。詳しくはこちら

 

 

万が一フードの変更により、少しでもアレルギー症状が出るようであれば、いったん使用をストップしましょう。

 

水分摂取を増やし、便に水分を与える

また、水分の摂取を増やすと、便の水分量が増えることが分かっています。

結果的に、便秘が改善する可能性があります。

 

水分摂取を増やすいちばん手っ取り早い方法は「缶詰をあげる」ことです。

原材料を確認して、アレルギー反応を起こさないフードを見つけるといいでしょう。

 

上記の、何のアレルギーでも対応している「z/dウルトラ」には缶詰タイプもあります(犬も猫も)

缶詰を選ぶ時の、いちばん安心な選択肢と言えます。

 

犬用z/dウルトラ缶 ↓↓

猫用z/dウルトラ缶 ↓↓

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サイリウムのサプリメントを混ぜる

サイリウム(オオバコの種子)には、便秘を改善させる作用があります。

人間の方でも便秘の時にサイリウムを飲む方は多いですよね。

ペット用でもサイリウムの粉末サプリメントが販売がされています。
アミノペプチドフォーミュラにかけて与えると、便秘が改善する可能性があります。

こちらが動物病院でも使用されることがある、ペット用のサイリウムです。

 

値段もお安く、いちばん手軽に試せる方法かもしれません。

 

便秘用フードを混ぜる

また、便秘の改善が期待できるフードをアミノペプチドフォーミュラに混ぜるという方法もあります。

便秘の改善で実績があるフードは、2つあります。

 

1つ目は、「消化器サポート可溶性繊維」です。

 

20年近くの販売実績があります。

便が良く出るようになる!という声がとっても多いです。

動物病院でも「猫の便秘と言えば、消化器サポート可溶性繊維!」といえるくらいの安定感があります。

 

アレルゲンになりうる原材料は、以下の通りです。アミノペプチドに混ぜる場合の参考にしてください。

消化器サポート 可溶性繊維のアレルゲン

米、鶏、七面鳥、コーン、小麦、卵

 

なお、「消化器サポート可溶性繊維」ではなく「消化器サポート」という、名前が似た製品もあります。間違えないように注意してください。(不安な方はこちらを読むと、間違えずに済みます)

 

2つ目はヒルズの「腸内バイオーム」です。犬用猫用もあります。

2019年に発売されたばかりですが、「腸内環境を正常化する」というペット業界では新しいコンセプトで、着実に改善の報告が増えてきています。

猫用には「シチュー缶(グルメ缶)」があります。猫の便秘用フードでは、希少価値の高い存在です。

 

アレルゲンになりうる原材料は、以下の通りです。アミノペプチドに混ぜる場合の参考にしてください。

犬用 腸内バイオームのアレルゲン

大麦、米、トウモロコシ、オート麦、チキン、ポーク

猫用 腸内バイオームのアレルゲン

チキン、ターキー、米、トウモロコシ、小麦、大麦、オート麦

 

 

腸内バイオームについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

 

「アミノペプチドフォーミュラの便秘の原因と解消法」についての解説は以上となります。

ペットオーナーさんたちの少しでもお役に立つとうれしいです!

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