ロイヤルカナンの「消化器サポート」と「消化器サポート可溶性繊維」ってどう違うの?
ロイヤルカナンの「猫用・消化器サポート」には、2種類が存在しています。
ということで、ここからペット栄養管理士の筆者が、成分や使い分け、粒の形などについて比較していきます!
※分かりやすくするため、本記事では以下のように表記していきます。
- 消化器サポート ⇒ 「消化器サポート」
- 消化器サポート可溶性繊維 ⇒ 「可溶性繊維」
※2022年3月現在、可溶性繊維が欠品状態になっています。その理由や対策については、以下の記事で解説しています。
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【2022】消化器サポート可溶性繊維が売ってない!理由や代用品
続きを見る
この記事でわかること
成分、コンセプトの違い
公式サイトには、以下のような猫に与えることを目的としていると書かれています。
つまり、これがコンセプトの違いといえます。
- 消化器サポート → 嘔吐、下痢、軟便
- 可溶性繊維 → 便秘
以下が実際の記載内容です。
消化器サポート
消化器疾患(代表的な症状は嘔吐、下痢、軟便など)の猫や栄養要求の高まっている猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、消化性が高い原材料を使用し、少ない食事量でも必要なカロリーや栄養素が充分に摂取できるように調整されています。
また、健康的な腸内細菌バランスに配慮して可溶性食物繊維(サイリウム、フラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖)を配合しています。
可溶性繊維
猫用消化器サポート可溶性繊維は、便秘などの消化器疾患を呈する猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、高消化性の原材料を使用し、可溶性食物繊維の含有量を適切に調整しています。
つぎに、主要な成分を比較してみます。
栄養素 | 消化器サポート | 可溶性繊維 |
タンパク質 | 31.4g | 31.9g |
脂肪 | 21.6g | 15.4g |
食物繊維 | 10.9g | 12.0g |
カロリー | 408kcal | 389kcal |
「脂肪」と「カロリー」は消化器サポートのほうが高いです。(赤字)
下痢や嘔吐を引き起こしている時には、エネルギー補給が必要なことがあるからです。
これらの理由から、消化器サポートは「下痢、嘔吐、軟便」というコンセプトなのでしょう。
次に、食物繊維は「可溶性繊維」のほうが多くなっています。(青字)
食物繊維には「不溶性の食物繊維」と「可溶性の食物繊維」がありますが、消化器サポート可溶性繊維は「可溶性の食物繊維」としてサイリウムを使用しています。(下の「原材料の違い」で詳しく記載)
サイリウムは水分を含むとゲル化しやすいという特徴で、人間の便秘対策でも使われます。
粒の違い
粒については、以下のような違いがあります。
- 消化器サポート ⇒ 三角の形・濃い茶色
- 可溶性繊維 ⇒ ブーメランの形・うすい茶色
※形を示すもので、実サイズではありません
粒の形や色の違いの理由については、公表されていません。
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原材料・味の違い
それぞれの原材料をまとめてみます。
消化器サポート
肉類(鶏、七面鳥)、米、動物性油脂、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、植物性繊維、コーングルテン、加水分解レバー(鶏、七面鳥)、卵パウダー、ビートパルプ、魚油(EPA/DHA源)、大豆油、酵母および酵母エキス、サイリウム、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、K、Na、Ca、P、Mg、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
可溶性繊維
米、肉類(鶏、七面鳥)、コーン、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、コーングルテン、サイリウム、加水分解レバー(鶏、七面鳥)、チコリー、卵パウダー、魚油(EPA/DHA源)、大豆油、酵母および酵母エキス、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(Cl、K、Ca、Na、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I 、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
どちらも鶏、七面鳥がメインとなっています。
使われている原材料にも大きな差はないので、風味も大きく変わらないのではないかと考えられます。
また上述のように、可溶性繊維には便秘のケアとして「サイリウム」「チコリー」などの食物繊維の原料が多く使われています。(先に書かれているほど、入っている割合が多い)
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袋のサイズの違い
消化器サポート |
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可溶性繊維 |
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可溶性繊維の方には4㎏の袋がありますが、消化器サポートにはそれがありません。
よってコストパフォーマンスとしては、可溶性繊維の方が良いかもしれません
\ 消化器サポートをさがしてみる/
\ 可溶性繊維をさがしてみる/
「消化器サポート」と「消化器サポート可溶性繊維」の違いは以上となります!最後までお読みいただき、ありがとうございました!