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【ロイヤルカナン】消化器サポートは腎臓の悪い猫にNG?栄養士が解説

【2021年1月6日】

 

飼い主さん
消化器サポートって、腎臓の悪い猫でも使えるの?

うちの猫、おなかが弱くて消化器サポートをあげてきたんだけど、最近腎臓も悪くなっちゃって・・

 

上記のような疑問を持つ方に向けて、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます。

ロイヤルカナンの消化器サポートとは

猫用の消化器サポートには、2種類あります。

  • 消化器サポート
  • 消化器サポート 可溶性繊維

 

ざっくりいうと、以下のように使い分けをすることが多いです。

  • 消化器サポート=下痢や嘔吐で使う
  • 消化器サポート 可溶性繊維=便秘で使う

※状態などにより「消化器サポート可溶性繊維を下痢に使う」など、用途が変わる場合もあります。

 

なぜ上記のような使い分けになるのかを、解説します。

消化器サポートの最大の特徴は「消化率が高い」ことです。
嘔吐や下痢をする時には、胃腸の消化力が低下しています。そんな時に消化率の高いフードを与えると、胃腸に負担をかけずに済み、嘔吐や下痢の治りがよくなります。

 

一方、消化器サポート可溶性繊維の最大の特徴は「可溶性繊維が豊富に含まれること」です。
可溶性繊維は水分を吸着してゲル状になる成分です。よって腸の中で固くなった便を出しやすくする作用があります。

 

どちらのフードも効果は高いと評判です。
「下痢しやすい」「便秘しやすい」というのは体質によることも多いので、長期間フードを食べ続ける猫も多いです。

ただ長期間与えていると、ある問題が出てくることがあります。それは「腎臓機能の低下が同時に出てくることがある」です。

猫は長生きしやすいですが、同時に腎不全にもなりやすい動物でもあります。
よって長生きすればするほど、「消化器の問題(下痢や便秘)」と「腎機能の低下」を、両方ケアしなければいけなくなる確率が高まります。

 

飼い主さん
消化器サポートは、腎臓の悪い猫には使っちゃダメなの?

 

消化器サポートを使っている方で、腎臓ケアも必要になった時には、このように思う方も多いです。
ということで、「消化器サポートは腎臓ケアができるか」を検証してみます。

 

腎臓の悪い猫に消化器サポートは使える?

腎臓のケアをするには、以下の3つの成分を減らす必要があります。(腎臓病になった場合を含む)

腎臓ケアには、3つの成分を減らす!

  • タンパク質
  •  リン
  • ナトリウム

これらは腎臓が悪くなっている時に、腎臓に負担をかけたり、体内に毒素を増やす原因になります。

ロイヤルカナンの腎臓ケアフードである「腎臓サポート」でも、3つの栄養素が減らされています。(病院用カタログに明記)

慢性腎臓病に配慮してリン含有量を制限し、窒素性老廃物のもととなるタンパク質やω3系不飽和脂肪酸の含有量を調整しています。
さらに慢性腎臓病に伴う体液貯留に配慮してナトリウム含有量を調整しています。

 

では、消化器サポートの「タンパク質」「リン」「ナトリウム」の量を、腎臓サポートと比較してみます。

腎臓サポート

消化器サポート

消化器サポート可溶性繊維
タンパク質 (%) 23.0 32.0 31.0
リン (%) 0.3 1.0 1.0
ナトリウム (%) 0.4 0.6 0.5

 

いずれの成分も、腎臓サポートの1.5倍~3倍くらいの量が入っていることが分かります。

つまり「消化器サポートには、腎臓ケアの能力はほとんど期待できない」というのが正直なところです。
腎臓機能の低下は止められない可能性が高いです。

なので、消化器サポートをあげている方は「別の方法で腎臓のケアをしていく」のがおススメです。

 

消化器と腎臓を同時にケアする方法

消化器と腎臓を同時にケアする方法は、2つあります。

  • 腎臓のサプリメントを与える
  • フードを変更する

それぞれ解説していきます。

 

腎臓のサプリメントを与える

1つ目は「消化器サポートを使いつつ、腎臓のサプリメントを与える」という方法です。

消化ケアはこれまで通り行えて、かつ腎臓ケアを追加でできるようになるメリットがあります。
一方、サプリメントの費用が上乗せされるのがデメリットです。

ここでは2つのサプリメントを紹介していきます。いずれも消化器サポートと併用して問題ないものです。

 

1つ目のサプリメントは「ネフガード」です。粒タイプです。

※実寸大ではありません

ネフガードは活性炭が主成分になっています。
活性炭にはリンを吸着する作用があるため、体にとっての毒素であるリンを低下させることができます。

5㎏以下の猫であれば「1日あたり2~3粒」があたえる目安です。
1ボトルに90粒入っているので、1ボトルで1か月~1か月半もつ計算です。

コスパも高く、取扱いや保管も楽なので、腎不全の際の定番サプリメントになっています。
ショ糖による甘味がすこしつけられています。

共立製薬
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2つ目は「プロネフラ」です。液体タイプのサプリです。

 

炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムが含まれています。いずれもリンを吸着する作用があります。

4㎏の猫で、「1日に2ml」があたえる目安です。
1ボトルに60ml入っているので、1ボトルで1か月もつ計算です。

液体にチキンと魚の香りがつけてあるので、おいしくサプリを与えられるのがメリットです。
半面、味の変化に敏感な猫には使いにくく、液体なので取扱いもやや面倒に感じるかもしれません。

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プロネフラの与え方(公式サイトより)

 

フードを変更する

「サプリメント代が追加でかかるのは厳しい」と考える方は、フードを消化器サポートから変更するのも1つの手です。

「消化が良くて、(消化器サポートより)腎臓のケアができるフード」に変更すれば、一石二鳥ですね。

 

下痢や嘔吐のケアで「消化器サポート」を使っていた方は、「ニーレ」に変更するのがおすすめです。

ニーレは、HAPPY CATの腎臓ケア療法食です。タンパク質、リン、ナトリウムが制限されています。

タンパク質、リン、ナトリウム、マグネシウムの含有量を大幅にカットしているので、慢性的な腎臓病の愛猫の食事として与えることができます。

公式サイトより

 

実際に、成分を比較してみます。

ニーレ

腎臓サポート

消化器サポート

タンパク質 (%) 24.0 23.0 32.0
リン (%) 0.35 0.3 1.0
ナトリウム (%) 0.40 0.4 0.6

 

腎臓サポートと遜色のないレベルで、腎臓ケアができることが分かります。

またニーレは、ヒューマングレードの原材料を使うことで「消化率90%以上」になっています。つまり胃腸のケアも同時にできる療法食です。

公式サイトより引用

 

公式サイトでは、50gのお試しサイズを購入できます。すこし試してみたいという方におススメです。

300g、1.4㎏のサイズは、公式サイトはもちろん、Amazonなどでも購入できます。

 

ニーレについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

【猫の腎臓病フード】ニーレの口コミ・メリットデメリットを詳しく解説

続きを見る

 

便秘のケアのために「消化器サポート可溶性繊維」を使っていた方には、「腸内バイオーム」が使えます。

腸内バイオームは「便秘に使えるフード」として、2019年に発売された療法食です。

消化器サポート 可溶性繊維と同様、サイリウムなどの可溶性繊維が豊富に含まれています。またポリフェノールの増量により、腸内環境を整える作用もあります。
それにより、固まった便を出しやすくすることが可能です。

公式HPより引用

 

あわせて腎臓ケアですが、正確には「バッチリ腎不全にも対応できる」というものではありません。タンパク質などを腎不全対応レベルまで落としているわけではないからです。

ただ「リン」「ナトリウム」が消化器サポート可溶性繊維より40%くらいカットされています。
よって「消化器サポート 可溶性繊維よりは、腎臓のケアができる」といえます。

腸内バイオーム

消化器サポート
可溶性繊維
タンパク質 (%) 34.3 31.0
リン (%) 0.6 1.0
ナトリウム (%) 0.3 0.5

 

 

腸内バイオームの口コミなどについては、こちらの記事で解説しています。

【ヒルズ】腸内バイオームの効果や口コミ、購入法をペット栄養士が解説

続きを見る

 

「消化器サポートは、腎臓の悪い猫に使える?」の記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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