どうやって与えればいいのかしら?
カロリーエースは人気の流動食ですが、これから初めて使う方は不安があるかもしれません。
ということでこの記事では、「カロリーエースの与え方」をペット栄養管理士の筆者が解説していきます!
この記事でわかること
犬用カロリーエースの2つのタイプ
カロリーエースは、デビフペット株式会社から発売されているフードです。
公式サイトでは、以下のようなの栄養バランスになっている記載があります。
高たん白、高カロリーの流動食で離乳期や産前産後、シニア期等に。
消化の良い低乳糖を原材料に使用して、お腹に優しくしています。
被毛、皮膚を健康に保つといわれるリノール酸配合。
そして、カロリーエースには2つのタイプがあります。
タイプ | 商品名 |
液体 | カロリーエースプラス |
ペースト | カロリーエースプラス・ムースタイプ |
※商品名に「ムースタイプ」がつくかどうかがポイント
それぞれ紹介していきます。
カロリーエースプラスは、液体状のフード(流動食)です。
見た目はコーンスープのような感じです。以下の動画でも確認できます。(Twitterユーザーさんの投稿を引用させていただきました)
まだ自力で食べてはくれるけどお薬とサプリだけはシリンジであげることにした
なんとか体重はキープ
お口周りのよだれやごはん、血を拭くのに赤ちゃんに使うガーゼにしたらいい感じ
ほぼカロリーエースとチューブダイエットになったけど食べたいやつだけ食べなね pic.twitter.com/WhFdD492jB— はりねずみのがんも (@ganmohedgehog) November 1, 2018
液体なので以下のような場面で最適です。
- カテーテルを設置している犬
- 液体なら舐められる状態
- 寝たきりで、液体を流し込むことしかできない時
もう1つのカロリーエース・ムースタイプは、ペースト状になっています。
水気のあるレバーペースト、といった質感です。
以下は猫用ですが、質感はまったく同じです。(Twitterユーザーさんの投稿を引用させていただきました)
カロリーエースのムースタイプが #脳障害猫 の #ゆらちゃん に食べさせやすい。
でもこれだけでゆらに必要カロリーをあげると4缶。そこで高カロリーパウダーも混ぜる。
一応食べる気があるので自分で食べさせてはみるけど、 pic.twitter.com/y9KB5EyUq1
— マメ K (@mameK527) October 4, 2019
ペーストなので以下のような場面で最適です。
- 手やスプーンから口に食べ物を運びたい時
- 口内炎などで固形物は嫌がるが、やわらかいものは舐められる時
- いつものフードにトッピングをしたい時
ここまででカロリーエースの概要はわかっていただけたと思います。
では具体的に、「カロリーエースの与え方」と「2つのうち、どちらのタイプが適しているか」を紹介していきます。
カロリーエースの与え方
以下の4つの場面を想定し、2つのうちどちらのタイプがよいのかをまとめました。
シリンジを使う場合
おすすめタイプ
液体タイプもムースタイプも〇
シリンジとは注射器のことです。
シリンジだと「口の脇から食べ物を注入する」という与え方ができます。
以下のような感じです。
自力で食べられない犬にシリンジで与える、ということが多いでしょう。
カロリーエースは「液体タイプ」「ムースタイプ」どちらでも、シリンジの穴から出てきます。
ただしムースタイプは、穴の出口が2㎜以上ないと、通すことが難しいです。(先端に行くにつれて細くなっているシリンジなら、はさみでカットして太さを調整するとよいです)
ムースタイプは2㎜の出口が必要
シリンジへの入れ方ですが、液体タイプはシリンジの穴から直接吸い込めます。
ムースタイプの場合は以下のように入れます。
※液体タイプ(カロリーエースプラス)は、中身を均一にするため、振ってから使いましょう。
ちなみにシリンジは10mlくらいだと小さくて扱いづらいです。30ml以上の容量を選ぶといいでしょう。
カテーテルを使う場合
おすすめタイプ
液体タイプもムースタイプも〇
カテーテルとは「管」のことで、「チューブ」と呼ぶこともあります。
注射器の先につけて、流動食を流し込むことができます。
鼻や胃、食道などにカテーテルは設置されることが多いです。
カテーテルの太さにもよりますが、液体タイプもムースタイプも使えます。
カテーテルの設置は動物病院で行われるはずなので、どちらのタイプがいいかは獣医師に相談して与えましょう。
水に混ぜて与える場合
おすすめタイプ
液体タイプが〇
「自力で水を飲める」という場合は、飲み水にカロリーエースを混ぜておくと栄養補給ができます。
その際は液体タイプ(カロリーエースプラス)がおすすめです。
水へのなじみ具合もよく、コスパがムースタイプより高いからです。
メモ
水にカロリーエースプラスを混ぜる場合には、半日以上放置しないようにしましょう。
雑菌が繁殖しやすくなります。
フードに混ぜて与える場合
おすすめタイプ
ムースタイプが〇
「自力で食べられるけど、食欲が落ちている」というケースでは、いつものフードに香りをつけると食欲が復活することがあります。
この時にはムースタイプがおススメです。
そもそも犬は、ペースト状のものを好む傾向があるからです。
また動物は、40℃くらいのものを一番好む傾向があります。
ムースタイプを約40℃に温めてにおいを強くするのがおススメです。
手やスプーンから与える場合
おすすめタイプ
ムースタイプが〇
「手やスプーンで、口元に食べ物を持っていけば食べられる」というケースもあります。
その際は、ムースタイプがおすすめです。液体タイプだとこぼしやすくなるからです。
さらにムースタイプも約40℃に温めると香りが強くなるので、より食べてくれやすくなります。
薬を混ぜる
おすすめタイプ
液体タイプもムースタイプも〇
カロリーエースを使う場面では、投薬をしているケースも多いはずです。
よって「薬を混ぜながらカロリーエースを与えたい」というケースが出てきます。
「錠剤や粉末の薬ならムースタイプ」、「薬がシロップなら液体タイプ」を使うといいでしょう。
薬を飲ませる方法については以下の記事でも解説しています。
-
「犬が薬を飲まない」を超絶簡単に解決できる5つの方法。
続きを見る
「カロリーエースの与え方」は以上となります。
流動食については以下の記事でも解説していますので、よろしければ読んでみてください。