【記事更新日:2020年12月18日】

どうやって与えればいいのかしら?
カロリーエースは人気の流動食ですが、これから初めて使う方は不安があるかもしれません。
ということでこの記事では、「カロリーエースの与え方」をペット栄養管理士のかむかむが解説していきます!
この記事でわかること
犬用カロリーエースの2つのタイプ
カロリーエースは、デビフペット株式会社から発売されているフードです。
「高カロリー」「高タンパク」の栄養バランスになっているのが特徴です。
なので、カロリーエースを摂取させれば体力が落ちにくく、回復も早くなります。
カロリーエースには2つのタイプがあります。
タイプ | 商品名 |
液体 | カロリーエースプラス |
ペースト | カロリーエースプラス・ムースタイプ |
※商品名に「ムースタイプ」がつくかどうかがポイント
それぞれ紹介していきます。
カロリーエースプラスは、液体状のフード(流動食)です。
見た目はコーンスープのような感じです。以下の動画でも性状が確認できます。
まだ自力で食べてはくれるけどお薬とサプリだけはシリンジであげることにした
なんとか体重はキープ
お口周りのよだれやごはん、血を拭くのに赤ちゃんに使うガーゼにしたらいい感じ
ほぼカロリーエースとチューブダイエットになったけど食べたいやつだけ食べなね pic.twitter.com/WhFdD492jB— はりねずみのがんも (@ganmohedgehog) November 1, 2018
液体なので以下のような場面で最適です。
- カテーテルを設置している犬
- 液体なら舐められる状態
- 寝たきりで、液体を流し込むことしかできない時
もう1つのカロリーエース・ムースタイプは、ペースト状になっています。
水気のあるレバーペースト、といった質感です。(以下は猫用ですが、質感はまったく同じです)
カロリーエースのムースタイプが #脳障害猫 の #ゆらちゃん に食べさせやすい。
でもこれだけでゆらに必要カロリーをあげると4缶。そこで高カロリーパウダーも混ぜる。
一応食べる気があるので自分で食べさせてはみるけど、 pic.twitter.com/y9KB5EyUq1
— マメ K (@mameK527) October 4, 2019
ペーストなので以下のような場面で最適です。
- 手やスプーンから口に食べ物を運びたい時
- 口内炎などで固形物は嫌がるが、やわらかいものは舐められる時
- 食欲がなく、いつものフードにトッピングをしたい時
ここまででカロリーエースの概要はわかっていただけたと思います。
では具体的に、「カロリーエースの与え方」と「2つのうち、どちらのタイプが適しているか」を紹介していきます。
カロリーエースの与え方
以下の4つの場面を想定し、2つのうちどちらのタイプがよいのかをまとめました。
シリンジを使う場合
おすすめタイプ
液体タイプもムースタイプも〇
シリンジとは注射器のことです。
シリンジだと「口の脇から食べ物を注入する」という与え方ができます。
以下のような感じです。
#秘密結社老犬倶楽部
お疲れ様です沢山の応援やアドバイス
ありがとうございます犬用のアクエリアス
缶詰フードをミキサーでトロトロにシリンジでほんの少しですが飲み込んでくれました
急には無理ですね明日から昼休み長めに貰って少しでも家にいてやろうと思います
おやすみなさい pic.twitter.com/3dtxWfcOUT
— ちゃちゃ (@busaikuoneone) January 13, 2020
自力で食べられない犬にシリンジで与える、ということが多いでしょう。
カロリーエースは「液体タイプ」「ムースタイプ」どちらでも、シリンジの穴から出てきます。
ただしムースタイプは、穴の出口が2㎜以上ないと、通すことが難しいです。(先端に行くにつれて細くなっているシリンジなら、はさみでカットして太さを調整するとよいです)
ムースタイプは2㎜の出口が必要
シリンジへの入れ方ですが、液体タイプはシリンジの穴から直接吸い込めます。
ムースタイプの場合は以下のように入れます。
※液体タイプ(カロリーエースプラス)は、中身を均一にするため、振ってから使いましょう。
ちなみにシリンジは10mlくらいだと小さくて扱いづらいです。30ml以上の容量を選ぶといいでしょう。
カテーテルを使う場合
おすすめタイプ
液体タイプもムースタイプも〇
カテーテルとは「管」のことで、「チューブ」と呼ぶこともあります。
鼻や胃、食道にカテーテルを設置しておきます。そして食事のときにシリンジ(注射器)をカテーテルにつなげ、食べ物を入れていきます。
以下のような感じです。(おなかの部分にカテーテルあり)
せっかく寝てたハスキー犬ミントを起こしてしまった主のバカ
住んでる先の職場を辞めて、実家近くに転職しました。
けど勤務中もミントが気がかり。
案の定、吐いたり鳴いたりしてるみたい
働きながらペット介護されてる方、どうされてますか?? pic.twitter.com/NMdLGnsl9O— kurowan@husky (@min_04_22) June 1, 2019
カテーテルの太さにもよりますが、液体タイプもムースタイプも使えます。
カテーテルの設置は動物病院で行われるはずなので、どちらのタイプがいいかは獣医師に相談して与えましょう。
水に混ぜて与える場合
おすすめタイプ
液体タイプが〇
「自力で水を飲める」という場合は、飲み水にカロリーエースを混ぜておくと栄養補給ができます。
その際は液体タイプ(カロリーエースプラス)がおすすめです。
水へのなじみ具合もよく、コスパがムースタイプより高いからです。
メモ
水にカロリーエースプラスを混ぜる場合には、半日以上放置しないようにしましょう。
雑菌が繁殖しやすくなります。
フードに混ぜて与える場合
おすすめタイプ
ムースタイプが〇
「自力で食べられるけど、食欲が落ちている」というケースでは、いつものフードに香りをつけると食欲が復活することがあります。
この時にはムースタイプがおススメです。
そもそも犬は、ペースト状のものを好む傾向があるからです。
また動物は、40℃くらいのものを一番好む傾向があります。
ムースタイプを約40℃に温めてにおいを強くするのがおススメです。
手やスプーンから与える場合
おすすめタイプ
ムースタイプが〇
「手やスプーンで、口元に食べ物を持っていけば食べられる」というケースもあります。
その際は、ムースタイプがおすすめです。液体タイプだとこぼしやすくなるからです。
さらにムースタイプも約40℃に温めると香りが強くなるので、より食べてくれやすくなります。
薬を混ぜる
おすすめタイプ
液体タイプもムースタイプも〇
カロリーエースを使う場面では、投薬をしているケースも多いはずです。
よって「薬を混ぜながらカロリーエースを与えたい」というケースが出てきます。
錠剤や粉末の薬ならムースタイプを、薬がシロップなら液体タイプを使うといいでしょう。
薬を飲ませる方法については以下の記事でも解説しています。
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「犬が薬を飲まない」を超絶簡単に解決できる5つの方法。
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カロリーエースを使うのは、大変な状況であることも多いでしょう。
そんな時にこの記事が少しでもお役に立つとうれしいです。
「カロリーエースの与え方」は以上となります。
流動食については以下の記事でも解説していますので、よろしければ読んでみてください。