ドッグフードをふやかすことも多いかと思います。
作り置きが多少できたら手間も省けていいですが、作り置きはおすすめしません。
ふやかすときの温度や、ビタミンが壊れるんじゃないか、というポイントもあわせて、ペット栄養管理士の筆者が解説させていただきます!
ドッグフードをふやかした時の保存
ドライタイプのドッグフードをふやかした状態は、悪い言い方ですが「べちゃべちゃ」な状態です。つまり栄養分にくわえて、水分が豊富に含まれた状態です。
一般的には水分量が多い食品ほどカビが生えたり腐敗しやすくなります。これは空気中に存在している細菌が水分を利用して繁殖していくためです。
栄養分と水分量の多いものが空気に触れる = 傷みやすい
もともと水分量の多い缶詰などはそれを防ぐために密閉されて販売されています。
これは空気に触れることを防いでいるわけですが、缶を開けて1度空気に触れる状態になったら保存は効かなくなります。
ここまでで分かっていただけたかと思いますが、ふやかしたドッグフードは保存はできません。
ドッグフードは栄養分の宝庫で、そこに水分を加え、空気に触れている状態だからです。
その時限りの使い切りにして、数時間おく、とか半日保存する、などはやめたほうがいいです。
✅ポイント
ドライタイプのドッグフードはふやかさなければ水分量が10%以下のため、1か月程度は保存ができます。
ただふやかすことで水分量を多くしてしまった時から保存は効かなくなります。
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ドッグフードをふやかすメリット
もちろんドライタイプのままで与えることに何の問題もありませんが、ふやかすことのメリットもあります。
✅ドッグフードをふやかすメリット
- 犬は水分量の多いもの、やわらかいものを好む傾向がある。ふやかすことでそれまでよりも、よく食べてくれる可能性がある。
- 水分摂取量を増やせる可能性があり、泌尿器のケアがしやすくなる。
- 老齢で噛む力が弱ったり、口内炎などで口の中が痛い時でも食べやすい。
上記のような状態には手はまることがあれば、ドッグフードをふやかすことはとてもいい選択肢になりますね。
ちなみに1番上のポイントは、犬が缶詰などのウェットタイプが大好きなことからも分かりますよね。
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ドッグフードをふやかしてもビタミンは壊れない

geralt / Pixabay
「ドッグフード ふやかす」などでググってみると、「ビタミンが熱によって破壊される」などの記事が出てきますが、これは間違いです。
ビタミンの熱に対する研究では、以下のような研究があります。
- 熱湯でホウレンソウを1分茹でると、ビタミンCが26%減少する。
- ビタミンCの液を加熱してかき混ぜていくと、約5時間後から減少し始める。
温度とビタミンの影響はほとんど影響がないことが分かります。
影響が少しあるといっても、熱湯状態に1分ドッグフードを浸けることがあるでしょうか?
5時間加熱してかき混ぜることがあるでしょうか?
答えはNOですよね。
なのでドッグフードをふやかすことでビタミンが壊れる、ということは全く心配する必要はありません!

熱で壊れなくても、ビタミンBなどの水溶性ビタミンはふやかしたら流れ出ちゃうんじゃないの?
余ってしまうほどたくさんの水をかけなければ大丈夫ですね!

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ドッグフードをふやかすときの温度

OpenClipart-Vectors / Pixabay
ただ長時間の加熱などはしなくても、温度のポイントはあります。
40℃くらいになるようにすることです。
犬は40℃くらいの食べ物を最も好むということが分かっているからです。
先祖が生き物を食べていたころの名残でしょうか。(生物の体温は40℃くらい)
ですのでふやかすときはお湯を使って、飼い主さんが触ってぬるく感じるくらいになるようにしてください。
こうしてあげればワンちゃんの喜びもきっとUPするでしょう。
ふやかすやり方は、お湯をかけて何かですりつぶせばよく、特別なポイントはありません。
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まとめ
ドッグフードをふやかすときのまとめ
- 保存は効かないのでその場で使い切る。
- ふやかすくらいでビタミンが壊れることはない。
- ふやかして40℃くらいになるのが最も喜ぶ温度。
以上皆さんのワンちゃんライフのお役に立つとうれしいです。