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猫の尿路結石にちゅーるは危険?下部尿路配慮ちゅーるの検証アリ。

 

飼い主Aさん
うちの猫は尿路結石になったことがあるんだけど、ちゅーるはあげちゃダメかな?

 

ちゅーるは「とてもおいしい」というイメージが定着していますが、「ちゅーる = 病気の猫にはよくないのでは?」という印象を持つ方も多いと思います。

このような方に向けて、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます!

※本記事は参考材料を提供するものです。実際の給与に際しては、病院での定期的な診察や相談を受けることをおすすめします。

 

尿路結石の猫にちゅーるをあげるのは危険?

猫の尿路結石には「ストルバイト結石」と「シュウ酸カルシウム結石」の2種類があります。

メモ

他にも尿路結石はありますが、この2つで尿路結石全体の約85%を占めます。

 

どちらの結石も「(おもにフード由来の)ミネラルが、尿の中に過剰に排出される」ことがおおきな原因の1つです。

ミネラルが過剰になると尿にミネラルが溶けきれなくなり、結石(=石)になってしまいます。

結石の構成材料となるミネラルは以下の通りです。

結石の種類 材料となるミネラル
ストルバイト尿石 リン、マグネシウム
シュウ酸カルシウム尿石 カルシウム

 

よって尿路結石になった猫には、上記のミネラルが多いものは与えない方がいいといえます。

 

飼い主Aさん
じゃあ、ちゅーるのミネラルの量は多いの?少ないの?

 

残念ながら、一般に売られているほとんどのちゅーるは、詳細なミネラル量が公表されていません。

「ほたて味のちゅーる」を例に見てみます。

 

 

リンやマグネシウム、カルシウムといったミネラルについては記載がありません。

なので、ちゅーるを尿路結石の猫にあげてもいいか」という質問については、含有量が分からず断言できません。

しいて言うなら「あげないに越したことはない」と言えます。

 

ただ成分を深読みしてみると、少しヒントになりそうなものも書かれています。

それは水分量です。

 

水分91.0%以下と書かれています

つまり、ちゅーるの中の90%くらいが水分だということです。

念のため他のちゅーるについても確認しました。(とりささみバラエティ)

 

こちらも90%くらいが水分になっています。

つまりちゅーるの中に栄養成分はほとんど入っていないということです。

なので、尿路結石の猫にすこし与える分にはほとんど影響がないとも考えられます。

(もちろんちゅーるをあげればあげるほど、ミネラルの摂取量も増えていくため危険です。)

 

さらに言うと、尿路結石の治療の際には「水分の多いものを与えたほうがいい」ということが分かっています。

ちゅーるには水分摂取量を増やすことが期待できるので、多少なりともメリットがあるとも言えます。

結論

尿路結石の猫には、ちゅーるをあげないに越したことはない。

だけど少し与える分には、大きな影響もなさそう。

 

 

「下部尿路配慮ちゅーる」を検証

繰り返しになりますが、ほとんどのちゅーるにはミネラル分が公表されていません。

ですが、いなばペットフード(株)からは「下部尿路配慮のちゅーる」が発売されています。

下部尿路配慮のちゅーるは、ミネラル分を調節してあることが明記されています。

 

 

また、個々のミネラル量も記載されています。

 

表にまとめると以下となります。

栄養素 成分割合
リン 0.07 %
マグネシウム 0.01 %
カルシウム 0.04 %

※リンとマグネシウムはストルバイト結石の原因。カルシウムはシュウ酸カルシウム結石の原因

 

では、上記の「下部尿路配慮ちゅーる」のミネラル量は本当に少ないといえるのでしょうか?

尿路へのケアが明記されている療法食と比較してみたいと思います。

比較する療法食は以下の2つを使います。

比較するフード

  • ユリナリーS/O パウチ(ロイヤルカナン)
  • c/dマルチケア缶(ヒルズ)

 

3つの製品のミネラル成分・分析値

  ちゅーる ユリナリーS/O c/d
リン 0.07 % 0.1 % 0.17 %
マグネシウム 0.01 % 0.01 % 0.015 %
カルシウム 0.04 % 0.2 % 0.20 %

※リンとマグネシウムはストルバイト結石、カルシウムはシュウ酸カルシウム結石の構成材料

 

比較してみると、「ちゅーるのミネラル量がいちばん少ない」ということが分かります。

もちろんミネラル量だけで語ることはできず、ユリナリーS/Oやc/dには、ミネラル以外のメリットも多数あります。

ですがミネラル量に関しては、「下部尿路配慮ちゅーるは、尿石の形成に配慮されている」と言えそうです。

結論

療法食と比べても、下部尿路配慮ちゅーるのミネラル量は少ない。

 

\ 下部尿路配慮ちゅーるをさがしてみる /

 

ちなみに2022年現在では、「エネルギーちゅーる pHコントロール」という、病院用のちゅーるも発売されています。

これはミネラルの調節とともに、尿のpH調節にも配慮されています。(目標尿pH:6.0~6.4)

 

\ エネルギーちゅーる pHコントロール /

 

本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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