どうしよう・・・
高栄養パウダーは強制給餌ができる人気商品でしたが、2018年の春に製造中止が発表されました。
ということでこちらの記事では、高栄養パウダーの代替品について、ペット栄養管理士の筆者が解説させていただきます!
この記事でわかること
高栄養パウダーの代替品選びのポイント
高栄養パウダーの優れていた点は、大きく以下の2つだと思います。
- 高カロリー・高栄養のコンセプト
- 粉末であり、固さ(ゆるさ)を調整できること
1について正確に言うと、高栄養パウダーは「443kcal/100g」というカロリー量になります。
これを踏まえ、1と2の両方を満たすものを代替品として紹介していきます。
先に表でまとめるとこんな感じです。(右にスクロールできます)
商品名 | タイプ | カロリー | 原産国 | ポイント |
---|---|---|---|---|
チューブダイエット・ハイカロリー | 粉末 | 520kcal | 日本 | 高栄養パウダーの代替として最もおススメ。 |
チューブダイエット・カケシア | 粉末 | 650kcal | 日本 | 緊急時におススメ。 |
ワンちゃんの介護食 | 粉末 | 363kcal | 日本 | コスパは最も高い。 |
エナジー500 | 粉末 | 500kcal | 日本 | 小容量で初めて粉末を使う方におすすめ。 |
a/d | 缶詰 | 117kcal | アメリカ | 缶詰の栄養食でいちばんおススめ。 |
退院サポート | 缶詰 | 116kcal | フランス | 中型犬、大型犬におすすめの缶詰。 |
カロリーエース・ムース | 缶詰 | 90kcal | 日本 | 小容量で初めて缶詰の栄養食を使う方におススメ。 |
※商品名をクリック(タップ)すると該当商品の箇所にとびます。
※カロリーは100gあたりです。
チューブダイエット・ハイカロリー
高栄養パウダーの代替品として本命になりそうなのが、「チューブダイエット・ハイカロリー」です。
森乳サンワールドから発売されている歴史ある「粉末の高栄養食」です。
国産です。
520kcal/100gというカロリーなので、高栄養パウダーよりも同じ量でたくさんのカロリーを補給できます。
しかも20gの小分けパック(20g×20包)なっているため、保存もしやすいです(高栄養パウダーは50g×10包)。
また高栄養パウダーと同様に、加える水の量により硬さを調整できます。
メーカー公式では「20g(1袋)に対して50mlくらいの水を入れるとカテーテルを通る」となっています。
あわせて読みたい!
-
チューブダイエットの与え方と口コミ。ペット栄養管理士のまとめ解説。
続きを見る
スポンサーリンク
チューブダイエット・カケシア
また、「チューブダイエット・カケシア」も高栄養パウダーの代用品として使うことが可能です。
こちらも、森乳サンワールドから発売されている粉末の高栄養食です。
国産で、20g×20包になっています。
チューブダイエット・カケシアのカロリーは、驚異の「650kcal/100g」です。
今回紹介している商品の中でもっとも高カロリーで、加える水の量で固さ(ゆるさ)を調節できます。
ですがここまでのカロリーが必要なケースというのは「緊急時」だけといえます。
なので「食べることは難しいけど、状態はある程度安定している」という場合には、カケシアを使うケースはほとんどないでしょう。
チューブダイエット・ハイカロリーなど他の商品で十分です。
スポンサーリンク
ワンちゃんの介護食
「ワンちゃんの介護食」も優れた粉末の栄養食です。
国産です。
こちらも森乳サンワールドから発売されています。
カロリー量は363kcal/100gなので、高栄養パウダーより少しカロリーが低くなります。
確かにカロリー量や粉末タイプであることを考えると、上記2製品のほうがメリットが多いです。
しかし「わんちゃんの介護食」のいいところは「コスパが高い」ことです。
350g入りで1,000円~1,500円くらいで販売されています。
同じ重さに換算すると、これは上記2製品の1/4くらいの価格になります。
なので「わんちゃんの介護食」は、使用量が多くなる中型犬や大型犬におすすめの商品といえます。
スポンサーリンク
エナジー500
こちらも森乳サンワールドから発売されている「エナジー500」も粉末タイプの高栄養食です。
カロリーは500kcal/100gと、高栄養パウダーより高カロリーに作られています。
国産です。
エナジー500のいいところは、「20g×6包入り」という小容量なところです。
トータル120g入り(20g×6)ですが、このくらい少ない単位の粉末フードは、エナジー500以外にありません。
「粉末食に初めてトライする方」や「粉末はちょっとしか使わなそう」という方に一番おすすめです。
↓ ↓ ↓
ここからは粉末ではなく、缶詰タイプの紹介になります。
粉末ほど固さの調整はしやすくないですが、調整自体はできますし、カロリーが高いものを紹介していきます。
a/d
a/dはヒルズから発売されている高栄養の缶詰です。
117kcal/100gで、アメリカ産です。
a/dを少しかき混ぜた時の中身の質感
a/dはそのままの状態だと10フレンチ(カテーテルのサイズ)くらいまでを通すことができます。
そこに水を加えていくとさらに細いカテーテルを通すことができます。
「強制給餌をする時もあれば、自分で食べるときもある」という場合に、a/dはおすすめです。
高栄養パウダーは「443kcal/100g」でしょ?
粉末タイプは水に溶かして使うため、与える時のカロリー濃度は表示より下がります。
缶詰タイプは「最初から水に溶けている状態」だと考えるといいでしょう。
退院サポート
ロイヤルカナンの「退院サポート」もa/dと同様、人気のある高栄養の缶詰です。
116kcal/100gで、フランス産です。
退院サポートを少しかき混ぜた時の中身の質感
成分的にはa/dとほとんど同じですが、もともとの状態がa/dよりゆるいので、強制給餌をメインに使うのがおススメです。(缶詰をふるとシャバシャバと音がするくらい)
ただし1缶が195gとけっこう大きいので(a/dは1缶156g)、小型犬や猫、エキゾチック動物だと余らせてしまう可能性が高いです。
カロリーエース・ムース
「カロリーエース・ムース」はデビフから発売されている、高栄養の缶詰です。
90kcal/100gで、国産です。
そのままの状態で、内径2mmのシリンジ(注射器)を通すことが可能です。
カロリーは今回紹介の缶詰ではもっとも低いですが、1缶85gという小容量であるところがメリットです。
このサイズであれば小型犬や猫、エキゾチックでも余らせることが少ないですし、初めての方でもトライしやすいです。
またデビフの缶詰は「おいしい」ということでも有名ですから、「食欲をあげるために使う」という気軽な使い方も可能です。
参考:【カロリーエース猫】口コミ、メリットデメリットを栄養士が全て解説
以上、高栄養パウダーの代替品をお探しの方の役に立つとうれしいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!