【公開日:2020年4月11日】

前あげた時は普通だったのに。
なんでなの?
いい対策はないの?
上記のような疑問に、ペット栄養管理士の筆者がお答えしていきます。
この記事でわかること
消化器サポートを食べない原因
ロイヤルカナンの消化器サポートは
- 犬用が3種類
- 猫用が2種類
あります。

間違えないよう確認してみましょう。
ひとくちに消化器サポートといっても、いくつか種類があるわけです。
なので製品によって「食べない原因」も違う可能性があります。
まず栄養バランスの特徴から推測すると、以下の理由が考えらえれます。
犬 | 消化器サポート低脂肪 | 脂肪が少なく、味が薄く感じる? |
消化器サポート高繊維 | 食物繊維が多く、味が薄く感じる? | |
消化器サポート高栄養 | 脂肪が多く、こってりすぎる? | |
猫 | 消化器サポート可溶性繊維 | 食物繊維が多く、味が薄く感じる? |
消化器サポート | ※ |
※猫の消化器サポートについては、「食べない」に影響しそうな特徴が見当たりませんでした。
メモ
ちなみに犬と猫は、以下の栄養バランスのものを好きな傾向があります。
- タンパク質が多い
- 脂肪が多い
- ナトリウムが多い
「お肉」「油が多いもの」「味が濃いもの」といったイメージです!
とはいえ、
栄養バランスではなく、以下のポイントが「食べない」原因である可能性もあります。
- 味が好きじゃない(例:前のフードが好き)
- 飽きてきた
- 体調が悪い
1や2はペットの好みです。
本人に聞いてみないと分からないですが、特に猫は「味へのこだわり」が強い傾向があります。
ちなみにペットの味の好みも変化していきます。
以前食べたものを、生涯ずっと好きでいるという保証はありません。
3については、消化器サポートはそもそも病気の時に使うフードです。
当然ながら体調が悪いこともあり、それが食べない原因なのかもしれません。
このように「消化器サポートを食べない」原因は、いくつも推測できます。
おそらく、どれかが当てはまっているのではないかと思われます。

だから、うちの子は「味が好きじゃない」が当たってるかも。
とはいえ、体調悪いしどうにか食べてほしいんだけど・・・
いい対策ってない?
ではここから、
消化器サポートを食べない時の対策
を解説していきます。
消化器サポートを食べない時の対策
対策としては3つ考えられます。
- 他のメーカーの療法食に変えてみる
- 温める
- ふやかす
順に解説していきます。
他のメーカーの療法食に変えてみる
- 粒の形
- メーカーによる「味付け」や「ニオイ」
が違うだけで、驚くほど食べつきが変わります。
ロイカナ消化器サポート低脂肪は食べた。
ヒルズw/dは食べない。
もう、食べさせるものがありません😭 pic.twitter.com/gY4OxriOmk— Alice (@vxxxxALICExxxxv) January 8, 2019
今は消化器サポートシリーズと同じスペックの療法食が販売されています。
なので、まずシンプルに
「フードを代えてみる」
というのが、いちばん効果のある解決法かもしれません。
ということで、消化器サポートの代替品を紹介していきます。(使ってるフードをクリックすると、該当箇所にジャンプします)
消化器サポート低脂肪の場合
消化器サポート低脂肪は
- 高消化性
- 低脂肪
という栄養バランスで、以下の状態に配慮しています。
- 高脂血症
- 急性膵炎
公式サイトより抜粋
また体力維持のため、カロリーはそこまで低くないです。
これらを踏まえると、消化器サポート低脂肪の代用としては以下が挙げられます。
ヒルズのi/d LowFat
i/d LowFatは優れた消化性と低脂肪により、以下の管理に役立ちます。
- 膵炎
- 高脂血症
- タンパク喪失性腸症(リンパ管拡張症など)
公式サイトより抜粋
主要な栄養バランスは、とても似ています。
消化器サポート低脂肪 | i/d LowFat | |
消化率 | 高い | 高い |
脂肪 | 5.0%以上 | 6.0%以上 |
タンパク質 | 20.0%以上 | 21.0%以上 |
カロリー | 346kcal | 336kcal |
よって「消化器サポート低脂肪」を食べないという方は、i/d LowFatを試してみるのがアリです。
i/d LowFatには「シチュー缶」というグルメタイプもあります。
以下の記事では粒サイズの比較なども行っています。よろしければ読んでみてください。
消化器サポート高繊維の場合
消化器サポート高繊維は
- 高消化性
- 高繊維
により、以下に配慮しています。
- 下痢
- 消化管の健康維持
公式サイトより抜粋
この特徴を踏まえると、消化器サポート高繊維を食べない場合は
腸内バイオーム(ヒルズ)
で代用できる可能性があります。
腸内バイオームは独自の食物繊維ブレンドにより、以下の特徴があります。
- 軟便の24時間以内の改善をサポート
- 腸内の善玉菌を増やす
公式サイトより抜粋
栄養バランスも比較してみます。
消化器サポート高繊維 | 腸内バイオーム | |
粗繊維 | 12.1%以下 | 9.0%以下 |
脂肪 | 14.0%以上 | 9.0%以上 |
タンパク質 | 21.0%以上 | 17.0%以上 |
カロリー | 317kcal | 333kcal |
まったく同じバランスではありませんが、
「軟便の24時間以内の改善をサポート」
という特徴は、おなかの不調がある犬にとっては心強いメリットですね。
腸内バイオームについては、こちらでも解説しています。
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【ヒルズ】腸内バイオームの効果や口コミ、購入法をペット栄養士が解説
続きを見る
消化器サポート高栄養の場合
消化器サポート高栄養は
- 高消化性
- 高エネルギー※
という2つの特徴があります。
公式サイトより抜粋
※エネルギーとは一般的に言うカロリーのこと。
これを食べない時には
i/d(ヒルズ)
で代用できる可能性があります。
i/dは以下のような製品です。
- 高い消化性
- 食物繊維の配合
により、健康的な便の状態を保つのに役立ちます。
また栄養素の効率的な補給にもつながります。
公式サイトより抜粋
消化器サポート高栄養ほどカロリーは高くありませんが、十分カロリー補給は可能です。
消化器サポート高栄養 | i/d | |
消化率 | 高い | 高い |
脂肪 | 18.0%以上 | 11.0%以上 |
タンパク質 | 23.0%以上 | 21.0%以上 |
カロリー | 407kcal | 360kcal |
よって消化器サポート高繊維を使っている方は、i/dに変えてみるのがいいかもしれません。
i/dにはシチューというグルメタイプの缶詰もあります。
i/dについて詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。
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ヒルズ【消化ケア i/d】メリットデメリットや口コミを徹底解説。
続きを見る
消化器サポート可溶性繊維の場合
消化器サポート可溶性繊維は、
可溶性繊維(サイリウムなど)を配合し、
便秘の猫に与えることが多いフードです。
おそらくこのフードを使っている読者の方も、便秘の猫ちゃんを飼っているのではないでしょうか?
公式サイトより抜粋
消化器サポート可溶性繊維を食べない時には、
腸内バイオーム(ヒルズ)
で代用できる可能性があります。
腸内バイオームには可溶性繊維のサイリウムも入っており、健康的で規則的な排便をサポートしてくれます。
公式サイトより抜粋
原材料
念のため栄養バランスを比較してみます。
消化器サポート可溶性繊維 | 腸内バイオーム | |
食物繊維 | 12.0g | 12.8g |
脂肪 | 15.4g | 18.0g |
タンパク質 | 31.9g | 36.0g |
ナトリウム | 0.51g | 0.30g |
カロリー(/100g) | 389kcal | 379kcal |
※400kcalあたりの栄養素量
ちなみにこちらでは、腸内バイオームの詳細を解説しています。
続きを見る
【ヒルズ】腸内バイオームの効果や口コミ、購入法をペット栄養士が解説
腸内バイオームは、ヒルズの最新の研究でつくられた療法食です。
消化器サポート可溶性繊維を食べないという時には、試す価値アリのフードです。
腸内バイオームには、シチューというグルメタイプの缶詰もあります。
消化器サポート
消化器サポートは
- 高消化性
- 高エネルギー※
という2つの特徴があります。
それにより、消化器疾患の猫のために使うことが可能です。
※エネルギーとは一般的に言うカロリーのこと。
公式サイトより抜粋
消化器サポートを食べない時には
i/d(ヒルズ)
で代用できる可能性があります。
i/dも消化器サポートとかなり似た性能をもっていることが、公式サイトからも分かります。
公式サイトより抜粋
数字を比較しても、消化性やカロリー量のコンセプトが似ていることが分かります。
消化器サポート | i/d | |
消化率 | 高い | 高い |
脂肪 | 20.0%以上 | 17.0%以上 |
タンパク質 | 30.0%以上 | 34.0%以上 |
カロリー(/100g) | 408kcal | 400kcal |
よって消化器サポートを食べない場合には、i/dに変えてみるのがおススメです。
i/dには、シチューというグルメタイプの缶詰もあります。

他のフードに変えるっていう選択肢も分かったわ。
ただその前にもっと手軽にできる方法も試しておきたいわ。
つづいてフードを代える前に、気軽にできる対策も紹介していきます。
温める
犬や猫は
40℃くらいの食べ物を好んで食べる
という研究があります。
これは野生の動物を食べていたときの本能なのかもしれません。(動物の体温はたいてい40℃くらい)
なのでフードを温めることで、フードを食べてくれる可能性が高まります。
- レンジでチン
- ドライヤーの熱で温める
などで工夫してみてください。
メモ
ドライフードをレンジにかけるときは、水を少したらして数秒チンで十分です。
ただそれでもレンジ内にニオイが出ますので、気になる方は2の方法を試してみてください。
ふやかす
犬や猫は本来、水分量が多いものを好きな傾向があります。
これも野生動物を食べていた時の本能かもしれません。
(動物の体は、水分が70%くらいでできていることが多い)
なのでドライフードをお湯でふやかしてあげると、食べてくれる確率が上がります。
また缶詰をトッピングするということでもいいでしょう。
(ただ消化器サポートは低脂肪にしか缶詰がないですが・・)
「温める」「ふやかす」はとてもシンプルで試しやすい方法です。
ぜひ試してみてください。
もう少しつっこんだ方法については、以下で解説しています。
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猫の療法食はまずい?食べない理由や食べさせる方法を栄養士が解説!
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「消化器サポートを食べない」についての記事は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!