うちの猫が腎不全で食欲がなくなって、流動食を使おうか悩んでるんだけど・・・
なんだかかわいそう・・・
腎不全になると、食欲が変化し、やせていく子が多いです。よって、栄養補給は大切です。
本記事では「「腎臓ケアの流動食」について、ペット栄養管理士の筆者がしていきます。
この記事でわかること
猫の腎不全の流動食選びのポイント
ペット用の流動食なら、どれでもいいというわけではありません。
猫が腎不全の時に、ポイントになるのは主に2つです。
特に「栄養バランス」は必ず読んでほしいポイントです。
流動食選びのポイント
- 栄養バランス
- 形状
それぞれ解説していきます。
栄養バランス
腎不全の際には、以下の栄養素が腎臓などに負担をかける可能性があります。
- タンパク質
- リン
- ナトリウム
よって、腎臓の健康維持のためには「タンパク質、リン、ナトリウムをひかえた」流動食を使うのがよいでしょう。
猫の腎不全については、以下の記事でも解説しています。
-
【猫の腎臓病の療法食】おすすめ17選を比較!食べない時の対策も解説
続きを見る
-
【猫の腎臓病】サンプルやお試しサイズがあるフード・おすすめ8選
続きを見る
形状
一口に流動食といっても、2つのタイプがあります。
- 液体タイプ(サラサラしたもの)
- ペーストタイプ(トロトロしたもの)
液体タイプは文字通り、水のようにさらさらしています。
液体タイプだと、シリンジ(注射器)やカテーテル(管)を通すことができます。
ペーストタイプは、ムースやクリームのような質感です。
細いカテーテルを通すのは難しいですが、注射器なら多くの場合通ります。(水を混ぜたりミキサーを使うと、より通りやすい)
また、スプーンや指ですくって与えることもしやすいです。
よって「口元まで運べば食べられる状態」ならおすすめです。
使い分けまとめ
液体タイプ
- 自力で食べることがほとんどできない。
- 注射器やカテーテルが必要。
ペーストタイプ
- 多少食べる力が残っている。
- 普通にごはんを食べられる時もある。
では上記のポイントを踏まえ、猫の腎不全の時に使いやすい流動食を紹介していきます。
すべて「低タンパク、低リン」の栄養バランスの流動食です。
猫の腎不全のおすすめ流動食
腎臓サポートリキッド
ロイヤルカナンから発売されている、慢性腎不全用の流動食です。
製品名の通り、液体タイプです。
公式サイトには以下の記載があります。
慢性腎臓病の猫に給与する目的で特別に調整された食事療法食(流動食)です。
この食事は、リンの含有量を制限し、タンパク質の含有量を調整しています。
腎臓サポートリキッドは利便性が高く、注射器から直接吸い込めるキャップが付属しています。
液体の流動食は注射器やカテーテルの扱いの中でこぼしやすいですが、このキャップのおかげでその心配がありません。
また粉末を溶かすタイプとは違い、液体の状態でプラスチックボトルに入っています。
よって「水を入れる」「かき混ぜる」などの面倒な手間が一切ありません。
長い期間流動食を使っていると、取り扱いにストレスを感じてくるものですので、これも大きなメリットとなります。
デメリットは、コストが高いことです。
1本200ml入りですが、3㎏の猫に1日150mlを目安に与えます。つまり1日ちょっとで使い切ってしまうということです。※「48時間で使い切り」がメーカーの推奨。
手間と使いやすさ重視で、コストは多少我慢できる!という方におすすめの流動食です。
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猫用キドナ
森乳サンワールドから発売されている、液体とペーストの使い分けができる流動食です。
公式サイトには以下の記載があります。
- 必須アミノ酸食事療法理論を応用し、特に腎疾患の猫に最適な栄養組成となっております。
- リンを制限してあります。
- たんぱく質を制限してあります。
- たんぱく質中の必須アミノ酸含有量は68.5%以上でアミノ酸バランスに優れています。
- 高消化性原材料
- ヌクレオチド、タウリンを配合
- オメガ脂肪酸を調整
粉末の状態ですので、水に溶いて使います。
水の量を変えることで、液体~ペースト状と固さを調節できるので、汎用性が高いです。
粉末で、中も20g×20包と小分けになっているので保存性も高いです。
保存性が高いことで、ランニングコストも安くなります。
1日2包(40g)くらいが量の目安ですが、計算すると、腎臓サポートリキッドよりも3割以上安くなります。(1日当たりのコスト)
デメリットは、毎日水に溶く手間がかかることです。
なので「水に溶く手間はかかるけど、少しでもコストは抑えたい」という方におすすめです。
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腎臓ケア・k/d
ヒルズから発売されているペーストタイプの流動食です。
開けると普通の缶詰ですが、かき混ぜていくことで流動性が強くなり、トロトロした感じになります。
公式サイトには以下の記載があります。
リンやナトリウムなどを調整し、腎臓の健康と食事量の増加をサポートし、腎臓病の愛猫の生活の質(QOL)の向上に役立つことが科学的に証明された療法食です 。
与える量は、「4kgの猫に、1日1缶くらい」が目安です。
ペーストタイプは液体タイプよりもカロリー濃度が高いので、コストパフォーマンスも高くなります。
デメリットとしては、缶がかさばって廃棄が大変なことです。
毎日数缶使う、という感じだと意外にストレスになるかもしれません。
「ツナ味」と「チキン味」の2つから選べます。
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FKW
スペシフィックから発売されているペースト状の流動食です。
デンマーク産で、最小限の添加物で作られた安心感の高いフードです。
公式サイトには以下の記載があります。
ナトリウム、リン、蛋白質を制限し、腎・肝・心の健康維持に配慮した食事療法食です。
k/dとは違ってアルミ製のトレイなので廃棄がしやすく、1個が100gなので食品ロスも少ないです。
デメリットは、流通量の少なさからかAmazonなどでも在庫がないことがあることです。
与える量は、「4㎏の猫に1日1個」が目安です。
1ケースが7個入りなので、もし食べなかったりした場合でも無駄は少ないです。
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プロネフラ(番外編)
こちらは少し番外編ですが、液体タイプのサプリメントです。
リンの吸着をすることで、腎臓の健康をサポートする商品です。
栄養成分はほとんど入っていないので、あくまで栄養補給は別で行う必要があります。
60ml入りで、「4㎏の猫に1日2ml」を使います。
「薬を飲まない」「フードを食べない」という時に、ピンチヒッター的に使うのがおススメです。
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流動食については参考になったわ。
ちなみに注射器とかは病院で買った方がいいの?
病院で売ってる物もネットで売ってる物でも、機能におおきな違いはありません。
コストを求めるのならネットで自分で買いましょう。
本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!