消化器サポートの「高繊維」と「低脂肪」て何が違うの?
うちの犬に、どっちかをあげてみようかと思ってるんだけど・・・
上記のような疑問を持つ方に向けて、ペット栄養管理士の筆者がやさしく説明していきます。
この記事でわかること
消化器サポートには「高繊維」と「低脂肪」がある
ロイヤルカナンからは、「消化器サポート」というシリーズで4種類が販売されています。
どれも「消化の良い原材料を使い、胃腸のケアを目的につかわれる」のが共通点です。
そして、成犬には「消化器サポート 高繊維」「消化器サポート 低脂肪」が使われることが多いです。
上が「高繊維」、下が「低脂肪」
消化器サポートシリーズはパッケージがそっくりなので、選ぶ時には間違えないよう注意しましょう。
製品名(茶色の帯)の下に、「高繊維」「低脂肪」などと書かれています。
消化器サポート高繊維と消化器サポート低脂肪の違い
コンセプトの違い
まず公式ページに記載されている、商品コンセプトをまとめてみました。
コンセプト的に大きく異なる部分に、アンダーラインを引いています。
消化器サポート 高繊維 |
下痢(食物繊維の増量が好ましい場合)や大腸性疾患の犬に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、消化性が高い原材料を使用し、食物繊維の含有量を高く調整しています。 |
消化器サポート 低脂肪 |
消化吸収不良による下痢や高脂血症の犬に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、脂肪や食物繊維の含有量を調整し、消化性の高い原材料を使用しています。 |
まとめると、以下のポイントがおおきく違うということです。
- 消化器サポート 高繊維
→食物繊維の量が多くなっている - 消化器サポート 低脂肪
→脂肪の量が低くなっている
大腸炎や繊維反応性下痢などの食事療法では、食物繊維を増量したほうがよいケースが多いとされています。
一方、膵炎やリンパ管拡張症などでは、低脂肪食を使うケースが多いです。
このような使い分けのために、商品を分けて販売されていると考えられます。
では実際に、食物繊維と脂肪を中心に、おもな成分をくらべてみます。
成分の違い
それぞれの成分を比較してみます。
消化器サポート 高繊維 |
消化器サポート 低脂肪 |
|
食物繊維 | 20.8 % | 8.4 % |
脂質 | 14.0 %以上 | 5.0 %以上 |
タンパク質 | 21.0 %以上 | 20.0 %以上 |
カロリー(/100g) | 323 kcal | 347 kcal |
※保証分析値
やはり食物繊維と脂質の量で、おおきな差が出ているのが分かります。
タンパク質量はほぼ同じですが、カロリーは「消化器サポート低脂肪」のほうがやや高いです。※
※「低脂肪にもかかわらずカロリーが高い」ということは、炭水化物の量が多いと推測できます。
原材料の違い
さっそく原材料の違いを、まとめていきます。
消化器サポート高繊維
肉類(鶏、七面鳥、ダック)、米、植物性繊維、動物性油脂、コーン、小麦、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、コーングルテン、ビートパルプ、大豆油、魚油(EPA/DHA源)、小麦粉、サイリウム、酵母および酵母エキス、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、K、Na、Ca、P、Zn、Mn、Fe、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、C、ビオチン、A、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B12、B1、B2、D3、葉酸)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
消化器サポート低脂肪
米、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、小麦、大麦、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、ビートパルプ、動物性油脂、酵母および酵母エキス、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、サイリウム、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、Na、K、Zn、P、Mn、Fe、Ca、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、C、ビオチン、A、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B12、B2、D3、葉酸)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
「消化器サポート高繊維」のほうは、上位に書かれている「植物性繊維」によって、食物繊維量を増やしていると考えられます。
一方の「消化器サポート低脂肪」は、「肉類」「動物性油脂」の順番が相対的に下位に書かれています。低脂肪の設計にするためと考えられます。
粒の違い
「消化器サポート高繊維」が丸い形をしているのに対し、「消化器サポート低脂肪」は四角い形をしています。
特に低脂肪の方は厚みもあり、小粒とは言いにくいかもしれません。
以下が、公式サイトから引用した粒のイメージです。(あくまでイメージで、原寸大ではありません)
上が「高繊維」、下が「低脂肪」
ちなみに、小粒の低脂肪フードをさがしている方は、以下の記事も参考にしてみてください。
-
犬の低脂肪食おすすめ15選!脂肪量まとめ【カロリーも超重要です】
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-
ヒルズ・i/dローファットには小粒タイプがある!ペット栄養士が解説
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ラインナップの違い
またラインナップにも違いがあります。
まず表にしてまとめました。
消化器サポート 高繊維 |
消化器サポート 低脂肪 |
|
袋のサイズ | 1㎏・3㎏・8㎏ | 1㎏・3㎏・8㎏ |
缶詰 | なし | あり |
原産国 | 韓国 | 韓国 |
ドライフードの袋のサイズは、どちらも同じです。
1㎏などの小型犬向けサイズはもちろん、中・大型犬向けに8㎏サイズがあるのもうれしいところです。
そして「消化器サポート低脂肪」には、缶詰もあるのが特徴です。(高繊維には缶詰はない)
中身もやわらかくてほぐしやすいため、人気のある商品です。
中身イメージ
購入方法
「消化器サポート高繊維」「消化器サポート低脂肪」、どちらの製品もAmazonや楽天市場などの大手通販サイトで購入できます。
\ 消化器サポート 高繊維 /
\ 消化器サポート 低脂肪 /
\ 消化器サポート 低脂肪(缶) /
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消化器サポート高繊維と消化器サポート低脂肪の口コミ
それぞれの違いを理解したところで、Amazonレビューより、それぞれの口コミも集めてみました。
フード選びの参考にしてみてください。
消化器サポート高繊維の口コミ
フードの臭いが私は得意ではありませんが、犬にとってはいい香りなのか食いつきは悪くありません。
フード直径は1センチくらいの平たい粒です。
2kgのちわわでも食べられました。
味は分からないが、ミニチュアピンシャー2匹は良く食べてくれるから良いのだと思う、粒も小さめだから安心してあげられる。
食い付きも良く、体重管理もいい感じです。ウンチがちょっと固めにはなります。
お腹が弱い子用なのに硬くて食べにくそうです。
匂いもあまり好きではないようで、時々残していました。
お水でふやかして鰹節を混ぜたら、喜んで食べるようになりました。
もう少し柔らかく香りもいいと良かったと思います。
長い期間この餌を与えてます。愛犬も喜んでたべてます。
これら以外にも、記事公開時点で700件以上のレビューが公開されていました。
他の口コミも気になる方は、見てみてください。
\ 口コミを見てみる! /
消化器サポート低脂肪の口コミ
もう何年もこの餌を買ってます。
犬も飽きない様で喜んで食べてます。色がそれまで食べてた似た種類のものより薄かったので心配しましたが、
食い付きも良くウンチもコロコロで問題なしです!
食いつき良かったんですが、うちは小型チワワなので粒が大きいかなと思いました。
規定の量より少なめに与えていたにも関わらず体重が急速に増加してしまい、ダイエット食に戻しました。
ドライフードに混ぜると少しの量でも食い付きが違います。美味しいのでしょうね…
サイエンスダイエットの消化器サポートはチャンクタイプでみずみずしいが、こちらはパテのように全てが程よい硬さのペースト状であげやすいし、消化も良い様子。
食べられなくなったらシリンジに入れてあげないといけない時でもこちらなら水でゆるめてあげられるし◎。なにより匂いがよいのか食いつきもよい。うちは大助かりでした。高いけどその価値はあるような気がします。
※後半2つは缶詰の口コミ
これら以外にも、記事公開時点で3,000件以上のレビューが公開されていました。
他の口コミも気になる方は、見てみてください。
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「消化器サポート高繊維と低脂肪の違い」についての記事は、以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!