ロイヤルカナンには「胃腸が弱い犬につかえそうなフード」がいくつかあるみたいなんだけど、何が違うんだろう?
上記のような疑問を持つ方に向けて、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます。
この記事でわかること
ロイヤルカナンには、5種類の「おなか系」がある
ロイヤルカナンで「おなか」「消化器」などのキーワードが袋に描いてあるフードは、5種類あります。
- ミニ ダイジェスティブケア
- 消化器サポート
- 消化器サポート 低脂肪
- 消化器サポート 高繊維
- 消化器サポート パピー
①ミニダイジェスティブケア
②消化器サポート
③消化器サポート 低脂肪
④消化器サポート 高繊維
⑤消化器サポート パピー
⑤消化器サポートパピーは成長期の犬にのみ、使用できます。
それ以外の4種類は、成犬(めやすは1歳)以上で、長期で与えていくことができます。
そのなかで①は一般食、②~⑤は治療用フード(療法食)として、販売されています。
それぞれの違いは?5つのポイント
では、上記5つのフードの違いはなんなのでしょうか?
それぞれのHPに共通して、以下の2つのワードが書かれています。
- 高消化性
- プレバイオティクス
※プレバイオティクス:腸内細菌を整えること
そのうえで5つの違いがあり、以下のポイントでまとめてみました。
※リンクをタップすると、該当の箇所にジャンプします。
成分の違い
まず主要な栄養成分とカロリーを表にしてみました。
①ミニダイジェスティブケア | ②消化器サポート | ③消化器サポート低脂肪 | ④消化器サポート高繊維 | ⑤消化器サポートパピー | |
---|---|---|---|---|---|
タンパク質 (%以上) | 0.28 | 0.23 | 0.2 | 0.21 | 0.27 |
脂質 (%以上) | 0.2 | 0.18 | 0.05 | 0.14 | 0.2 |
食物繊維 (%) | 0.07 | 0.067 | 0.084 | 0.208 | 0.062 |
カロリー (/100g) | 426kcal | 412kcal | 347kcal | 323kcal | 423kcal |
上記の表より、特徴と製品をまとめると、以下のようになります。
高タンパク・高脂肪・高カロリー
① ミニ ダイジェスティブケア
⑤ 消化器サポート パピー
消化器サポートパピーは子犬用ですが、ミニダイジェスティブケアもかなり似た栄養バランスです。
成長期に使いやすいと言えます。
低脂肪!
③ 消化器サポート 低脂肪
消化器サポート 低脂肪だけが、脂肪分10%を大きく下回っており、圧倒的に低脂肪です。
食物繊維が豊富!
④ 消化器サポート 高繊維
食物繊維を豊富に含有しています。
中間的なフード!
② 消化器サポート
全ての製品の中で、中間のバランスを取ったものが消化器サポートです。
シンプルに消化が良く、脂肪やカロリーを大幅に増減させていないものがほしい時におすすめです。
原材料の違い
同じメーカーのフードということだけあって、使っている原材料に大きな差はありません。
並んでいる順序(多く使っている順)が違うくらいでしょうか。
ミニダイジェスティブケア
肉類(鶏、七面鳥)、米、動物性油脂、植物性分離タンパク*、小麦、小麦粉、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、大麦、コーングルテン、ビートパルプ、酵母および酵母エキス、魚油、大豆油、植物性繊維、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(タウリン)、ゼオライト、ポリリン酸ナトリウム、ミネラル類(Cl、K、Mg、Ca、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、A、ビオチン、B12、D3)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
消化器サポート
米、肉類(鶏、七面鳥)、コーン、動物性油脂、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、卵パウダー、酵母および酵母エキス、ビートパルプ、大豆油、魚油(EPA/DHA源)、植物性繊維、サイリウム、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(タウリン、DL-メチオニン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、Na、K、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、D3、コリン、E、C、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B2、ビオチン、葉酸、B12)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
消化器サポート 低脂肪
米、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、小麦、大麦、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、ビートパルプ、動物性油脂、酵母および酵母エキス、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、サイリウム、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、Na、K、Zn、P、Mn、Fe、Ca、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、C、ビオチン、A、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B12、B2、D3、葉酸)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
消化器サポート 高繊維
肉類(鶏、七面鳥、ダック)、米、植物性繊維、動物性油脂、コーン、小麦、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、コーングルテン、ビートパルプ、大豆油、魚油(EPA/DHA源)、小麦粉、サイリウム、酵母および酵母エキス、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、K、Na、Ca、P、Zn、Mn、Fe、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、C、ビオチン、A、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B12、B1、B2、D3、葉酸)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
消化器サポート パピー
米、肉類(鶏、七面鳥)、動物性油脂、コーン、豚タンパク、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、ビートパルプ、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、卵パウダー、大豆油、魚油、酵母および酵母エキス、サイリウム、フラクトオリゴ糖、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖及びβーグルカン源)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(タウリン、DL-メチオニン、L-リジン)、ゼオライト、β-カロテン、ミネラル類(Cl、P、Ca、K、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、D3、コリン、E、C、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B2、ビオチン、葉酸、B12)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
ほぼ共通して、アレルゲンになりやすい原材料として、以下のものが使われています。
- 鶏(チキン)
- 米
- 小麦
- コーン
つまり5種類とも、特に食事アレルギーに配慮されているわけではありません。
食物アレルギーが原因で胃腸が弱いと考えられる場合には、以下の記事を参考にしてみてください。
-
【ロイヤルカナン】犬のアレルギー用療法食、全11製品を徹底比較!
続きを見る
粒の形・大きさの違い
※こちらに掲載している粒の画像は、実物サイズではありません。
「なるべく小さめの粒をあげたい」という場合は、
⑤ 消化器サポートパピー
が子犬にも与えられるよう、小粒タイプになっています。
② 消化器サポート パピー
また、それより少し大きくなりますが、
① ミニダイジェスティブケア
は、粒が平ためにできています。
① ミニダイジェスティブケア
それ以外の3種類は、いずれも上記2製品よりも大きく、厚みがあります。
③ 消化器サポート
③ 消化器サポート 低脂肪
④ 消化器サポート 高繊維
ラインナップの違い
5種類のフードのラインナップ(袋のサイズ、缶詰の有無)は、以下の通りです。
①ミニダイジェスティブケア | ②消化器サポート | ③消化器サポート低脂肪 | ④消化器サポート高繊維 | ⑤消化器サポートパピー | |
---|---|---|---|---|---|
袋サイズ | 1kg 3㎏ 8㎏ | 1kg 3㎏ | 1kg 3㎏ 8㎏ | 1kg 3㎏ 8㎏ | 1kg |
缶詰 | なし | なし | あり | なし | あり |
8㎏の特大サイズがある3種類は、複数飼いや大型犬を飼っている場合に使いやすいと言えます。
① ミニダイジェスティブケア
③ 消化器サポート 低脂肪
④ 消化器サポート 高繊維
また、③消化器サポート 低脂肪と⑤消化器サポート パピーには缶詰があるので、トッピングや缶詰だけであげたい時に便利です。
異なるドライフードと混ぜるのであれば、③消化器サポート 低脂肪のほうがおススメです。
低脂肪になっていて損をすることは、あまりないからです。(高エネルギーを摂取させたいとき以外)
価格と購入方法の違い
5種類のうち、Amazonなどの通販サイトで買えないようになっているものもあります。(消化器サポート パピー)
それも踏まえて、「1㎏サイズの価格」と「購入できる方法」を表にまとめてみました。
①ミニダイジェスティブケア | ②消化器サポート | ③消化器サポート低脂肪 | ④消化器サポート高繊維 | ⑤消化器サポートパピー | |
---|---|---|---|---|---|
1㎏の価格 | 1,648円 | 2,037円 | 1,939円 | 2,084円 | 2,960円 |
Amazon | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
楽天市場 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
ペットショップ | 〇 | × | × | × | × |
動物病院 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
公式サイト | 〇 | × | × | × | 〇 |
※①~④は、記事公開時のAmazonまたは楽天市場の最安値。消化器サポートパピーは、公式サイトの価格。
見てみると、①ミニダイジェスティブケアが、頭1つ安くなっていました。
反対に、⑤消化器サポート パピーはAmazonなどの通販サイトで販売されないようになっているため、価格がかなり高くなっています。(メーカー公式サイトまたは動物病院でのみ販売)
それ以外の3種類は、おおむね「1㎏で2,000円くらい」になっていることが多いです。
\ ①ミニダイジェスティブケア /
\ ②消化器サポート /
\ ③消化器サポート 低脂肪 /
\ ④消化器サポート 高繊維 /
ちなみにAmazonや楽天市場で購入する方は、ポイントサイトを経由してから購入する方がお得です。
ポイントサイトを経由するだけでポイントがたまり、ポイントは、いろんなものに交換をして使えます。
- アマゾンギフト券
- マイル
- 電子マネー など
\ ポイントサイトの使い方イメージ /
大手ショッピングサイトの買い物でポイントを貯めるには、それぞれ以下がおススメです。
カッコ内が、ポイント還元率です。
「ロイヤルカナンの、胃腸が弱い犬向けフードの違い」についての記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!