上記のような疑問・不安をペット栄養管理士の筆者が解決します!
この記事でわかること
スタミノールとは
スタミノールはアース・ペット株式会社から発売されている、高栄養のペーストです。
通常の「スタミノール」と「スタミノール毛玉ケア」の2種類があります。
※毛玉ケアは繊維を多くして毛玉吐きを軽減する作用あり。
DHAやビタミンEを高配合した、栄養補給に適した栄養バランスです。
そして何より1gあたり5kcalのカロリーが入っています。(2種類とも)
これは「超」がつくほどたっぷりのカロリーといえます。
ただスタミノールは「総合栄養食」ではありません。
あくまでスタミノールは「栄養補完食」に位置付けられています。
総合栄養食と栄養補完食
- 総合栄養食 → 主食として長期に食べさせてOK。
- 栄養補完食 → 主食としては栄養バランスが偏る。あくまでトッピングや短期使用。
スタミノールを腎不全の猫に使うと危険?
結論から言うと、「何も食べない時のトッピング程度」なら、使ってもよいでしょう。
腎臓の健康維持のためには、以下の栄養バランスがおすすめです。
- リン少なめ
- タンパク質少なめ
- ナトリウム少なめ
腎不全用の療法食(主食で使える)とスタミノールの栄養バランスを比較してみます。
スタミノール | スタミノール毛玉 | 療法食A | 療法食B | |
粗タンパク質 | 3%以上 | 3%以上 | 6.0%以上 | 8% |
粗脂肪 | 40%以上 | 37%以上 | 4.0%以上 | 8% |
粗繊維 | 1%以下 | 2%以下 | 1.5%以下 | 0.8% |
粗灰分 | 1%以下 | 1%以下 | 2.2%以下 | 1.2% |
水分 | 19%以下 | 19%以下 | 78.0%以下 | 77% |
※A=k/d缶チキン(ヒルズ)
B=腎臓サポートパウチ(ロイヤルカナン)
残念ながらリンとナトリウムの正確な量は非公表ですが、スタミノールは脂肪と糖質がメインとなっているようです。
実際にタンパク質の量は、スタミノールは療法食より少ないです。
これらのことより「何も食べない時のトッピング程度」ならよい、と考えられます。
ただタンパク質も少ないなら、主食としても使えるんじゃない?
確かに上記の点だけ見れば、長期で使うのも問題ないように見えます。
ただスタミノールは脂肪の量が圧倒的に高いです。
よって消化器系に負担をかけるリスクが考えられます。
なのでスタミノールをメインにして長期的に使うのはおススメできません。
腎臓ケアで使えるウェットフードや流動食を探している方は、こちらの記事を読んでみてください。
「スタミノールを腎不全の猫に使うと危険?」の記事は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。