【公開日:2019年11月9日】
こんにちは!かむかむです。

満腹感サポートシリーズは犬のダイエットなどに使う療法食ですが、通常タイプとスペシャルタイプがあります。
ということで「満腹感サポート」と「満腹感サポートスペシャル」の違いを、ペット栄養管理士のかむかむが解説させていただきます!
この記事でわかること
「満腹感サポート」と「満腹感サポートスペシャル」の違い
もともと発売の歴史が古いのは「満腹感サポート」です。
その後、機能をアップグレードする形で「満腹感サポートスペシャル」が発売されました。
具体的に「満腹感サポートスペシャル」だけが持っている機能は以下の通りです。
満腹感サポートスペシャルだけが持っている機能
- ダイエット以外にも、「高ALP」や「胆泥症」の治療にも使える
- 尿路結石のケアもできる
- 粒のサイズが小さい
- ビタミンEが多い
反対に、「満腹感サポートスペシャル」になることで失われたものものもあります。
言い換えると、「満腹感サポート」だけが持っている機能は以下の通りです。
満腹感サポートだけが持っている機能
- 8㎏サイズ(大きい袋)がある
- 値段が安い
- 塩分が低い
上記の6項目について、「満腹感サポートスペシャル」と「満腹感サポート」の違いを比較していきます。
「満腹感サポートスペシャル」だけが持つ機能
ダイエット以外に使える
満腹感サポートスペシャルの大きな特徴の一つが「ダイエット以外の病気にも効果が期待できる」ということです。
メーカーからは、以下の病気の治療に一定の効果があったという症例が発表されています。
- 高脂血症
- 高ALP
- 胆泥症
- 胆嚢粘液嚢腫
いずれも肝臓や胆嚢、脂質の代謝に異常を持つケースという感じです。
これらは「太っている犬」がなりやすい病気でもあるので、とてもありがたい機能であるといえます。
(上記の内容は公式サイトには掲載がありませんが、動物病院向けに公表されています)

カロリーや脂肪量はほとんど同じであり、ダイエットへの能力には大きな違いはないと考えられます。
どちらもカロリーは他のフードに比べてかなり低いため、ダイエット効果は高いです。
【100kcalあたりの栄養素量】
満腹感サポートスペシャル | 満腹感サポート | |
脂肪 | 3.6g | 3.5g |
タンパク質 | 11.3g | 11.2g |
炭水化物 | 10.6g | 10.6g |
L-カルニチン※ | 12.2mg | 12.1mg |
カロリー(/100g) | 266kcal | 268kcal |
※L-カルニチンは脂肪の燃焼を助ける成分です
尿路結石のケアができる
満腹感サポートスペシャルは「ストルバイト尿石」「シュウ酸カルシウム尿石」の予防をすることが可能です。
どちらの尿石もできにくいように尿pHを作ることができ、マグネシウムやカルシウムなどの尿石の材料になるものがフード中に少なくなっています。
ロイヤルカナンの療法食では、ストルバイト尿石とシュウ酸カルシウム尿石の予防ができる製品には「S/O INEDX」というマークが付けられています。
このマークは「満腹感サポートスペシャル」についていますが、「満腹感サポート」にはマークが付けられていません。
満腹感サポートスペシャルの袋
赤枠部分を拡大してみます。
また公式HPの「満腹感サポートスペシャル」のページには文字で明記されています。
ということで、「満腹感サポートスペシャル」は尿石の予防が可能で、「満腹感サポート」は尿石予防はできない、ということが分かります。
粒のサイズが小さい
「満腹感サポートスペシャル」も「満腹感サポート」も、どちらも丸い形の粒をしていますが、満腹感サポートスペシャルの粒のほうが少し小粒です。
なので、小型犬には「満腹感サポートスペシャル」のほうが向いているといえるでしょう。
ビタミンEが多い
またビタミンEの量を比較してみると、満腹感サポートスペシャルのほうが約10%多いことが分かります。
満腹感サポートスペシャル | 満腹感サポート | |
ビタミンE | 30.4mg | 27.6mg |
※100kcalあたり
ビタミンEは抗酸化成分といわれ、老化を予防する作用があります。

細胞が年齢とともにダメージを受ける現象を「酸化」と呼びます。
その酸化から細胞を守ってくれる(抗酸化作用がある)のがビタミンEなんです。
ですので、高齢犬のダイエットには満腹感サポートスペシャルが使いやすいといえます。
ただ「高齢におススメ」といっても、満腹感サポートスペシャルは塩分が多めなので、心臓や腎臓のケアが必要な場合には「満腹感サポート」のほうがおススメです。
ではここからは反対に「満腹感サポート」だけが持つ機能を解説していきます。
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「満腹感サポート」だけが持つ機能
袋のサイズ
満腹感サポートには「8㎏サイズ」の袋があります。
なので、大型犬には満腹感サポートの8kgサイズを使うのがコスパがいいです。
また満腹感サポートには缶詰もあります。
なので、「缶詰でダイエットさせたい」かたや「缶詰をトッピングしたい」という方は、満腹感サポートしか使うことができません。※
メモ
「満腹感サポートスペシャルのドライ」に「満腹感サポートの缶詰」をトッピングすることは可能です。
【製品サイズのラインナップまとめ】
満腹感サポートスペシャル | 満腹感サポート |
1kg , 3kg | 1kg , 3kg , 7.5kg , 195g缶 |
値段が安い
繰り返しになりますが、満腹感サポートスペシャルは「ダイエット以外の病気にも使える」「尿路結石のケアに使える」という大きな機能がついています。
その機能の分だけ、値段が5%ほど高くなっていることが多いです。
逆に言うと満腹感サポートのほうが5%くらい安いということです。
2019年11月9日時点での、Amazonでの価格を比較してみても分かります。
メーカーが提案する給与量(与えるフードの量)も全く同じですから、「少しでも安いものでダイエットさせたい!」という方は満腹感サポートがおススメです。
成犬の体重 | 2kg | 4kg | 6kg | 8kg | 10kg |
満腹感サポートスペシャル | 45g | 75g | 100g | 125g | 150g |
満腹感サポート | 45g | 75g | 100g | 125g | 150g |
↑↑ 給与量は全く同じ
塩分が低い
また満腹感サポートは、塩分(ナトリウム)が2倍以上低いです。(満腹感サポートスペシャルとの比較)
比較を見てみます。
満腹感サポートスペシャル | 満腹感サポート | |
ナトリウム | 0.26mg | 0.11mg |
※100kcalあたり
この違いはおそらく「満腹感サポートスペシャルが尿石のケアができる」ということに関係しています。
尿石の予防をする時には尿の量を増やすことが効果的です。
塩分が多いものを食べると水を飲む量が増えるので、結果的に尿の量が増えます。
満腹感サポートスペシャルは尿石のケアをさせるために結果的に塩分量が高くなってしまったのでしょう。
ですので「心臓や腎臓のケアを考える必要がある犬」には、満腹感サポートのほうがおススメです。
「満腹感サポート」と「満腹感サポートスペシャル」の違いの解説は以上となります。
犬の飼い主さんたちの少しでもお役に立つとうれしいです!