カロリーエースは、正式には「カロリーエースプラス」という製品で、デビフペット株式会社から発売されています。
この記事では、猫用カロリーエースプラスの口コミを集め、ペット栄養管理士の視点でメリット・デメリットを評価してみました。
猫用カロリーエースプラス
猫用カロリーエースプラスは流動食ですが、2つのタイプがあります。
- 液体タイプ
- ムースタイプ
液体タイプ(85g入り)は文字通り、水のような状態です。
注射器やカテーテル(細い管)で与えることがメインになります。
場合によっては、飲み水に混ぜることもできます。
一方のペーストタイプ(65g入り)は、スプーンであげる、注射器であげることが多いです。
細いカテーテルでは通すことが難しいです。
ちなみにカロリーエースプラスは犬用もあり、犬用と猫用でそっくりなパッケージです。
間違えないよう、「猫用は緑のパッケージ」と覚えておけばOKです。(犬は青)
猫用カロリーエースの口コミ
つぎに、Amazonレビューでの口コミを集めてみました。
まずは、好意的な口コミから。
食べやすい形状でゆっくり食べています。
残すこともなく食べています。多分気に入っているんだと思います。
栄養状態が悪い子を保護した時には必ず使っています。類似品よりもよく食べてくれます。
シリンジ給餌しやすくて助かっています。
突然ご飯を食べなくなった18歳の愛猫にシリンジで与えました。
とにかくご飯を食べさせないといけない時にはこれが一番だと思います。
サラサラに近いタイプなので水分も一緒に与えられるので、水もご飯も食べずにじっとしてる子にはとても良いと思います。
高齢の愛猫用に購入しました。持病ありで通院中ですが、食が細くなってしまい殆ど食べません。ですがこのカロリーエースは、飲んでくれます。
反対に、イマイチな口コミをまとめてみました。
我が家の老齢猫18歳の口には合わないようで、口にしてくれませんでした。水溶きしたちゅーるの方が舐めてくれますが、カロリー不足なので対策を考慮中です。
臭いがキツイのでうちの子は受け付けませんでした!残念です、食べれる子にはとても良さそうです
体調が悪くなったときにムースタイプならと思い購入しましたが、全く食べませんでした。
缶を開けたときに匂いが弱いと思いました。体調の悪い猫に栄養補給をと購入しましたが、まったく関心を示しません。他の匂いの高いペースト状の餌と混ぜてようやく食べさせました。栄養はあるのでしょうが、食べないのでは役に立ちません。
家の老猫の口(というか嗅覚)には合わず、食べませんでした。
現在では、数百件のレビューが投稿されていました。
さらに気になる方は、よく使うサイトなどで口コミを探してみるといいかもしれません。
\ さらに口コミを見てみる /
それ以外に客観的なメリットとデメリットも知っておきたいわ。
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猫用カロリーエースのメリット・デメリット
上記の口コミとペット栄養管理士の視点から、「猫用カロリーエースのメリット・デメリット」を解説します。
メリット
①総合栄養食である
カロリーエースは「総合栄養食」に分類されます。
総合栄養食とは「主食として使える栄養バランス」になっているということです。
ほとんどの猫が使える、という安心感があります。(特定の状態の時の栄養補給には、おすすめできません。デメリットの項目に記載)
②療法食タイプの流動食より価格が安い
流動食の中でも、「総合栄養食」ではなく「療法食」タイプの流動食があります。
ロイヤルカナンの「クリティカルリキッド」、ビオインターナショナルの「ビオベタリナリー」などです。
療法食タイプはカロリーエースよりもカロリーが高く、栄養補給の効率がいいです。
ただその分、価格も高くなります。
なのでカロリーエースのほうが価格は割安で、「流動食が初めての方」や「少しでもコストを抑えたいとき」におススメです。
容量 | 価格 | |
カロリーエース | 85g | 258円 / 缶 |
クリティカルリキッド | 200ml | 890円 / 本 |
ビオベタリナリー | 30ml | 377円 / 包 |
※価格は記事作成時のAmazon調べ
③無駄が少ない
現実的に、弱った猫にたくさんの量の流動食を与えることはできないでしょう。
容量が多い製品だと、余って廃棄する分が多くなります。
カロリーエースは液体タイプ(85g)、ムースタイプ(65g)と量が少なめです。(上記のクリティカルリキッドは200ml)
なので、カロリーエースは無駄が少ないと言えます。
④味がおいしい
好き嫌いは猫によってありますが、カロリーエースはおいしいという口コミが多いです。
これに関しては断定できる理由がありませんが、「デビフの缶詰=おいしい」というのはペット業界では有名な話です。
(末期にデビフを食べなければ他は何も食べない、という方もいます)
流動食なので味にこだわらない方もいるかもしれませんが、少しでもおいしい方が猫は喜んでくれますよね。
デメリット
①缶詰の開封・廃棄は意外と大変
カロリーエースはスチール缶に入っています。
スチール缶は固いので潰すことも厳しく、廃棄の時にはかさばります。
また開封時や缶詰を洗う時に手を切ることがあり、取り扱いが意外とストレスに感じるかもしれません。
②保存がしづらい
少ない容量のカロリーエースですが、余った時は保存がしにくいです。
缶に密閉されているため、保存料や防腐剤が入っていません。
にもかかわらず栄養価は高いので、室温で放置しているとどんどん細菌が繁殖していきます。
保存の際は、
- 開封後はお皿などに移してラップする
- 冷蔵し、1日~2日で使い切る
ようにしましょう。
③腎不全や膵炎の際には使えない
カロリーエースは「総合栄養食」なので幅広く使えますが、腎不全や膵炎の時にはおすすめできません。
腎不全や膵炎の食事療法でには、以下の栄養バランスにするのが一般的だからです。
- 腎不全 → タンパク・リン・ナトリウム控えめ
- 膵炎 → 脂質控えめ
残念ながら、カロリーエースはこのような栄養バランスにはなっていません。
腎不全や膵炎の猫で流動食を使いたいときには、他のものを検討する必要があります。
「猫用カロリーエースの口コミ、メリット・デメリット」に関する記事は以上となります。
少しでも読者の皆様のお役に立つとうれしいです!