うちの猫が下痢しちゃって、「低分子プロテイン」っていうフードをすすめられたんだ。
このフードってどんなものなの?
低分子プロテインは、ロイヤルカナンの食物アレルギーケアの療法食で、下痢の時に使われることがあります。
そこで上記のような疑問を持つ方に向けて、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます。
低分子プロテインとは
ロイヤルカナンのHPには、以下のような記載がされています。
食物アレルギーによる皮膚症状・消化器症状を呈する猫のために
食物アレルギーによる消化器症状に配慮されている、というわけですね。
また同様に、以下のようにも記載されています。
- 高消化性で食物アレルギーの原因となりにくい低分子ペプチド源として、加水分解大豆タンパクを使用。
- 健康的な腸内細菌バランスと腸管内輸送を維持するために、可溶性食物繊維(フラクトオリゴ糖)および不溶性食物繊維を配合。
つまり「高消化性」と「食物繊維による腸内細菌バランスの調整」という特徴もあるということです。(下でも解説)
よって胃腸の健康維持だけを考えても、悪くないと言えそうです。
低分子プロテインの栄養的な特徴
上記を含め、栄養学的な3つの特徴を解説していきます。
- 消化率が高い
- 加水分解タンパクを使っている
- フラクトオリゴ糖を配合
順に解説していきます。
加水分解タンパクを使っている
低分子プロテインは、食物アレルギーによる消化器症状への配慮がされています。
食物アレルギーの原因は食品中の「タンパク質」ですが、タンパク質が細かく分解されていると、アレルギーへの配慮になるということが分かっています。
これを利用し、低分子プロテインはフード中のタンパク質(大豆)を加水分解しています。
メモ
ただし米のタンパク質は加水分解されていません。
よって米アレルギーによる下痢を起こしている場合には、おすすめできません。
消化率が高い
消化率が高ければ胃腸の負担も減らすことができます。
そのなかで低分子プロテインの原材料は、「高消化性の加水文化大豆」を使っています。
実際に上記の加水分解大豆の消化率は「90%以上」と明示されています。
低分子プロテインの原材料
米、加水分解大豆タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、植物性繊維、ビートパルプ、大豆油、加水分解レバー(鶏、七面鳥)、魚油(ω3系不飽和脂肪酸(EPA/DHA)源)、フラクトオリゴ糖、ルリチシャ油、マリーゴールドエキス( ルテイン源)、アミノ酸類 (DL-メチオニン、タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、K、Ca、Na、P、Zn、Mn、Fe、Mg、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、ビオチン、B6、B2、B1、A、葉酸、B12、D3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
フラクトオリゴ糖を配合
低分子プロテインの原材料には、「フラクトオリゴ糖」が入っています。
フラクトオリゴ糖は、ビフィズス菌や乳酸菌などの腸内細菌のエサになります。
そさらに腸内細菌がエサを食べると「短鎖脂肪酸」がうまれ、腸内細菌叢を整えることにつながることが分かっています。
イメージ図
Amazonレビューなどを見ても、うまくケアできている子は多いようです。
一方で、うまくいっていないケースもあるようでした。
「百発百中ではなく、合う子には合う」というくらいで考えておいた方がいいかもしれません。
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低分子プロテインについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
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【猫・低分子プロテイン】メリットや口コミ、最安値の購入法まとめ
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「低分子プロテインは下痢の猫に使える?」の記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!