こんにちは!ピー子センパイです。





ささみも食べられなくなったったんだって。
犬にも尿路結石という病気が存在します。
犬の尿路結石の中でも発生率が高いのがストルバイト尿石です。
こちらの記事では犬のストルバイト尿石になりやすくなるポイントをペット栄養管理士歴10年以上のピー子が解説させていてだきます!
この記事でわかること
犬のストルバイト尿石ができる要因
ストルバイト尿石という名前はあだ名のようなもので、
正確には「リン酸 アンモニウム マグネシウム」というのが正式名称です。
つまり
①リン ②アンモニア ③マグネシウム
の3つのミネラルが石になったものです(アンモニアはミネラルではないですが)。
それを踏まえ、以下の4つの状態があると、犬のストルバイト尿石ができやすくなります。
犬のストルバイト尿石ができる要因
- ミネラル分が多いものを与えている
- 尿のpHがアルカリ性になっている
- 尿路に細菌感染がある
- 尿の量が少ない
4つの要因をここから一項目ずつ解説していきます。
ミネラル分が多いものを与えている
リンとアンモニア、マグネシウムからできているストルバイト尿石ですが、「それぞれのミネラルがどんな食材に多く入っているか」を見ていきます。
ストルバイト尿石の材料 | 具体例 |
リン | ジャーキーやささみなどの肉類 |
アンモニア | ジャーキーやささみなどの肉類 |
マグネシウム | 海産物 |
見て分かるようにストルバイト尿石の材料になるミネラルは、「ジャーキーやささみなどの肉類」と「海産物」に多く含まれています。
なのでそれらをたくさん与えているとストルバイト尿石のリスクが高くなります。
「ジャーキーがストルバイト尿石の原因」というのは残念ながら正しいということです。
ということはストルバイト尿石を治療する上では、ささみやジャーキーなどの肉類や海産物は避けたほうがよさそうです。
おやつとしてはボーロや野菜のほうが適切です。
また現在は「ストルバイト尿石にも使えるおやつ」も販売されています。
愛犬のことを考えるのであれば、そのようなおやつを使うのが圧倒的にベストです。
「病気の治療をしつつ、おやつもあげられる」のですから。
例えば「トリーツ」という製品はビスケットタイプのおやつで、ストルバイト尿石のケアをしてあります。
療法食を作っているヒルズの、とっても安心なおやつです。
しかも1個15kcalと低カロリーなので、安心してあげられます。(キャベツの葉1枚くらい)
「ミネラルコントロール」はセミモイストのスティックタイプ。
こちらも病院用のサプリなどを作っている会社のもので、安心です。
「ミネラルコントロール」という製品名からも、尿石の対応ができることが一目でわかります。
こちらも1本8kcalと超低カロリーです。(ミニトマト1個分くらい)
しかもおいしいと評判です。
以下の記事の後半で、上記のおやつの安全性を解説しています。ストルバイト尿石用のおやつに興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。
【犬のストルバイト尿石】おすすめフード5選とおやつを徹底比較!
尿のpHがアルカリ性になっている
尿の環境を示す指標にpHがあります。
pHは14段階で測定されるものですが、7~14をアルカリ性と呼びます。
犬のストルバイト尿石は尿がアルカリ性になっているときにできやすい、ということが分かっています。
尿のpHは基本的には食べているもののバランスで決まっており、個人でうまく操作するのはなかなか難しいです。
なのでストルバイト尿石用の治療食を使うことでpHの調節をします。
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副作用もないから、今までのフードに加えたり、治療食だけでうまくいかないときに使うのはおススメです。

はい。我が家はワンコ🐶です。昨年1月に粗相とおかしな動きをするようになり動物病院に連れていったところ、結石になってるの発覚。ペニスに結石がおりてきてしまって、手術しましょうと言われたんですが、ウロアクトで乗り切りました✨
— もと (@mot_ak2222) 2018年2月9日
細菌感染がある
実は犬のストルバイト尿石ができてしまう時には、90%の確率で、尿路のどこかに細菌感染が起こっている、ということが分かっています。
尿路感染があると次の2つの問題点が起こります。
- 尿中にアンモニアができてしまう
- 尿のpHがアルカリ性になってしまう
どちらも上で解説済みですね。
尿路感染が起こると、ストルバイト尿石ができる2つの要因が同時に発生してしまうのです。
ある意味、尿路感染が犬のストルバイトの最大の原因といっても過言ではありません。
ポイント
尿路感染は細菌が引き起こすものですので、抗生剤のお薬で対応するのが基本です。
尿の量が少ない
尿の量が少ないということは尿路結石にいいことではありません。
尿量が少ないと以下のような状態になりやすいです。
- 尿の中のミネラル濃度が濃くなりやすい。(固形化しやすい)
- ミネラルが固形化する時間を与えてしまう。
- 尿路にひそんでいる細菌が排泄されにくい。
どれも犬のストルバイト尿石ができやすくなる状態です。
なのでストルバイト尿石の治療としては尿量を増やしてあげることが大切です。
その方法は以下のような方法が簡単です。
- 缶詰フードを使う
- ドライフードをふやかす
- おやつに氷を与える
これらを実行する水分の摂取量が増え、それにつれて尿の量も増えやすくなります。
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犬の尿路結石は大きく2種類ある
ちなみにストルバイト尿石以外だと「シュウ酸カルシウム尿石」も日本の犬では発生率が高い尿石です。
「ストルバイト尿石」とはミネラル成分が違うということですね。
日本では尿路結石全体の70%以上がストルバイト尿石かシュウ酸カルシウム尿石といわれています。
また「ストルバイト尿石にシュウ酸カルシウム尿石が混じっている」ケースもまれにあります。
ストルバイト尿石になった犬は、シュウ酸カルシウム尿石にも念のため気を付けておきましょう。
いかがだったでしょうか。
犬のストルバイト尿石の全体像を理解できましたでしょうか。
ペットオーナーの皆様のお役に立つとうれしいです。