どっちのほうがいいの?
a/dと退院サポートは「高カロリーの缶詰」という点で似ています。
どちらも使用者の多い製品ですが、「どっちが合うか」は、ケースバイケースです。
その判断をしやすくするため、a/dと退院サポートの比較をまとめていきたいとおもいます。
この記事でわかること
a/d缶と退院サポート
a/d缶と退院サポートは、どちらも「栄養補給を目的にしている」の缶詰の療法食です。
a/d缶はヒルズ、退院サポートはロイヤルカナンから発売されています。
上がa/d缶、下が退院サポート
それぞれの公式サイトでは、以下のように記載されています。
a/d
少量で衰弱時の栄養補給ができるようにエネルギー密度、たんぱく質、脂肪を調整した療法食です。
退院サポート
疾病回復期、手術後などの栄養要求が高まっている犬に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、カロリー含有量を高め、各栄養素を強化し、また超高消化性の原材料を使用しています。
ざっくりいうと「たくさんのカロリーが必要な時にあげる物」というイメージです。
そして流動性があるため、強制給餌に使われることも多いです。
※強制給餌とは
自力で食べられな時に、注射器(シリンジ)やカテーテルを使って、体内に食べ物を流し込んであげること。
イメージ写真
さらに動物は、カロリーが高いものをおいしく感じることが多く、かなりおいしい部類の缶詰といえます。
a/d缶と退院サポートの違い
上記のように大きなコンセプトは同じです。
なので、カロリーが必要な時には「どちらを使っても間違いではない」と言えます。
とはいえ少しずつ違う点はあり、「より合うものを選びたい」という気持ちもあるでしょう。
そこで以下の点について、違いを比較していきたいと思います。(結論から知りたい方は、まとめからお読みください)
質感と使い方
a/dは、開けた時点では缶詰としての形が残っています。
そして中身をかき混ぜると、流動状になり強制給餌がしやすくなります。
a/dをかき混ぜた時
退院サポートは、開けた時点で流動状になっています。
たとえるなら「豆腐をかなり細かくかき混ぜた状態」くらいです。
なので、初期状態から強制給餌に向いています。
退院サポートを開けた時
ペーストの細かさでいうと、退院サポートのほうが目が細かいです。
よって細いシリンジやカテーテルを使う際には、退院サポートのほうが向いていると考えられます。
質感と使い方まとめ
- a/d
ふつうの缶詰としても、流動食としてもあげられる。 - 退院サポート
細い管を通す時の流動食に、より向いている。
成分・カロリー
主要な成分とカロリーを比較してみます。
a/d |
退院サポート |
|
タンパク質 | 36.4g | 46.7g |
脂質 | 27.6g | 20.7g |
炭水化物 | 10.8g | 12.0g |
カルシウム | 1.0g | 1.1g |
リン | 0.95g | 0.97g |
ナトリウム | 0.72g | 0.53g |
カリウム | 0.95g | 0.70g |
カロリー | 118kcal | 120kcal |
※カロリーは100gあたり
退院サポートのほうが、タンパク質が多く、脂肪が少ないです。
よって、タンパク質をより多く補給したいときには、退院サポートのほうが向いています。
また脂肪分によりおなかの影響をうけやすい犬にとっては、脂肪が少ない退院サポートのほうがいいでしょう。
カロリーはどちらも同じくらいです。
成分とカロリーのまとめ
- 退院サポートの方がタンパク質が多く、脂肪は少ない。
- 重量当たりのカロリーは同じくらい。
原産国
- a/d:アメリカ
- 退院サポート:オーストリア
サイズと入っている数
- a/d
1缶156g。1ケースに24缶入り。 - 退院サポート
1缶195g。1ケースに12缶入り。
※ほとんどの病院では、バラで売ってくれますし、ネット通販でも5缶ずつなどでも販売があります。
原材料
a/dと退院サポートの原材料は、以下の通りです。
a/d |
ターキー、ポーク、チキン、トウモロコシ、魚油、チキンエキス、ミネラル類、ビタミン類(ビタミンE、ビタミンC、ベータカロテン、他)、増粘安定剤(グァーガム)、アミノ酸類(タウリン) |
退院サポート |
レバー(鶏、七面鳥)、豚肉、鶏肉、セルロース、カルシウムカゼイン、魚油、乾燥卵白、サンフラワーオイル、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドミール(ルテイン源)、サイリウム、酵母エキス(マンナンオリゴ糖含有)、アミノ酸類(タウリン、DL-メチオニン)、増粘多糖類、ミネラル類(Ca、P、Mg、Na、K、Cl、Zn、Fe、Mn、Cu)、調味料(アミノ酸等)、ビタミン類(コリン、C、E、B1、ナイアシン、D3、B2、パントテン酸カルシウム、B6、葉酸、ビオチン、B12) |
どちらも食物アレルギーには対応していません。
ただ、退院サポートはレバーを使っている分、においがきついと感じる飼い主さんもいるようです。
とはいえ、レバーのにおいは動物にとっては魅力的になることもあるので、一長一短と言えます。
原材料まとめ
- どちらもアレルギーには非対応。
- 退院サポートのほうが、においが強め。
価格
それぞれのAmazon価格を調べてみました。(記事公開時点)
a/d (156g) |
退院サポート (195g) |
|
価格(1缶) | 380円 | 525円 |
100gあたり | 244円 | 269円 |
両者でサイズが違いますので、2段目では「100gあたり」に換算してわかりやすく比較しています。
「1缶」で見ても「100g当たり」で見ても、とa/dのほうが安いです。
価格まとめ
- a/dのほうが、「1缶」でも「gあたり」でも安い。
ただし、価格はAmazonや楽天市場などのネット通販では常に変動しています。
まず一度、ネット通販で価格をチェックするほうがいいでしょう。
さらにお得に購入する方法は、以下の記事でも解説しています。
-
【ヒルズ・a/d缶】徹底レビューと最安値の購入法を栄養士が紹介
続きを見る
-
ロイヤルカナン・退院サポートの徹底レビュー。最安値の購入法も。
続きを見る
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a/d缶と退院サポートはこんな方におすすめ
ということで、以上の内容をまとめてみます。
a/d |
退院サポート |
|
サイズ | 156g | 195g |
使い方 | 普通の食事としても、流動食としても使える | a/dにくらべ流動性が高く、より流動食として向いている |
成分 | 高脂肪 | 高タンパク |
原産国 | アメリカ | オーストリア |
原材料 | 肉類がメイン | レバー使用でにおい強め |
価格(1缶) | 449円 | 514円 |
価格(100gあたり) | 289円 | 263円 |
※記事公開時点のAmazon価格
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a/dと退院サポートの比較は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!