うちの猫は大好きだったから、次どうすればいいのかな?
2021年に、エイジングケアがリニューアルし、別の製品と統合されることが発表されました。
その詳細を、ペット栄養管理士の筆者が詳しく解説していきます。
ロイヤルカナンのエイジングケアとは
猫用エイジングケアは、ベッツプランシリーズのフードです。
ベッツプランは「準療法食」とよばれることもある、人気シリーズです。
- 療法食を使うまでの状態ではないけれど、なんらかのケアはしておきたい
- 価格的に療法食はつづけられないけど、価格を落として最低限のケアをしたい
といった時に使われることが多いです。
※療法食とは
特定のケアのために、栄養バランスを調整したペットフードのこと。
そのなかで、猫用のエイジングケアには、4種類が存在しています。
- エイジングケア ステージ1
- エイジングケア ステージ1 ライト
- エイジングケアプラス ステージ2
- エイジングケアプラス ステージ2プラス
このうちリニューアルが発表されたのは、3と4です。
エイジングケアプラスの2種類がリニューアルになる、ということですね。
現状はまだ、Amazonや楽天市場などでも販売されています。
ですが、今後「まったく買えなくなる」のは確実ですし、場合によっては「在庫が減ってくると価格が高騰する」ということもあり得ます。
なるべくずっとあげたい!と思う方は、在庫の豊富なうちに買っておく方がよいでしょう。
エイジングケアプラス ステージ2 ↓↓
エイジングケアプラス ステージ2プラス ↓↓
エイジングケアプラスがリニューアル
正確には、今回はリニューアルというより「製品の統合」と言ったほうがよさそうです。
エイジングケアプラスの2製品が「早期腎臓サポート」に集約される、ということだからです。
ロイヤルカナンHPより引用
早期腎臓サポートは、「療法食」の位置づけです。
初期腎不全へのケアについて、パッケージにも記載されています。
初期の慢性腎臓病の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、リンの含有量を制限し、高消化性のタンパク質を使用しています。
そういった意味で、エイジングケアプラスの目的である「高齢期の健康維持のケア」は、もれなくカバーできると言えるでしょう。
とはいえ、エイジングケアプラスと早期腎臓サポートを比較すると、違う点もいくつかあります。
心配な方もいるかと思いますので、両者の違いをしっかりと解説していきます。
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リニューアルに伴う変更点
ということで、5つのポイントで変更点を比較していきます。
- 粒の形
- 成分
- 原材料
- 価格
- 購入方法
粒の形
まずパッと見て分かる「粒の形」ですが、こちらは変更がなさそうです。
3つを並べて比較してみます。(早期腎臓サポートだけ、配列が違うことご容赦ください。粒の形を見てください。)
成分
つぎに、主要な栄養成分を比較してみます。
ステージ2 | ステージ2プラス | 早期腎臓サポート | |
タンパク質 | 29.6 g | 27.9 g | 29.4 g |
脂肪 | 17.9 g | 17.9 g | 14.7 g |
食物繊維 | 13.5 g | 11.6 g | 13.7 g |
リン | 0.58 g | 0.55 g | 0.53 g |
マグネシウム | 0.06 g | 0.06 g | 0.06 g |
ナトリウム | 0.42 g | 0.40 g | 0.42 g |
カロリー(/100g) | 379 kcal | 402 kcal | 381 kcal |
エイジングケアプラスの2製品より、早期腎臓サポートのほうが「脂肪」が低くなります。
それ以外で見ると、エイジングケアプラス ステージ2は、早期腎臓サポートとかなり近いバランスです。
一方、エイジングケアプラス ステージ2プラスは、タンパク質や食物繊維、カロリーの点で1割程度ちがいがあります。
エイジングケアプラス ステージ2プラスは、同じ初期腎不全ケアのフードでも「k/d早期アシスト(ヒルズ)」のほうが、栄養バランスが近い印象があります。
以下の記事で比較をしています。興味のある方は、参考にしてみてください。
原材料
3製品の原材料を記載します。
エイジングケアプラス ステージ2
コーン、超高消化性小麦グルテン(消化率90%以上)、コーンフラワー、肉類(鶏、七面鳥)、小麦、コーングルテン、動物性油脂、米、植物性繊維、加水分解動物性タンパク、チコリー、魚油、大豆油、トマト(リコピン源)、サイリウム、フラクトオリゴ糖、緑イ貝(低温乾燥)、酵母エキス(マンノオリゴ糖含有)、加水分解甲殻類(グルコサミン含有)、ルリチシャオイル、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、加水分解軟骨(コンドロイチン含有)、レシチン、アミノ酸類(L-リジン、DL-メチオニン、L-チロシン、L-トリプトファン、タウリン、L-カルニチン)、ミネラル類(K、Ca、Cl、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
エイジングケアプラス ステージ2 プラス
コーン、超高消化性小麦グルテン(消化率90%以上)、動物性油脂、肉類(鶏、七面鳥)、コーンフラワー、小麦、コーングルテン、米、加水分解動物性タンパク、植物性繊維、チコリー、魚油、大豆油、トマト(リコピン源)、サイリウム、フラクトオリゴ糖、緑イ貝(低温乾燥)、酵母エキス(マンノオリゴ糖源)、加水分解甲殻類(グルコサミン源)、ルリチシャオイル、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、加水分解軟骨(コンドロイチン源)、レシチン、アミノ酸類(L-リジン、DL-メチオニン、L-チロシン、L-トリプトファン、タウリン、L-カルニチン)、ミネラル類(K、Ca、Cl、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
早期腎臓サポート
コーン、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、コーンフラワー、小麦、コーングルテン、動物性油脂、肉類(鶏、七面鳥)、植物性繊維、米、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、チコリー、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、大豆油、トマト(リコピン源)、サイリウム、フラクトオリゴ糖、緑イ貝、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、ルリチシャ油、グルコサミン、菜種レシチン、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、加水分解軟骨(コンドロイチン硫酸源)、アミノ酸類(L-リジン、DL-メチオニン、タウリン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-カルニチン)、ミネラル類(Cl、Ca、K、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
こまかな順番の違いなどありますが、一番大きな違いは「酸化防止剤」です。
エイジングケアプラスでは「人工の酸化防止剤」が使用されていますが、早期腎臓サポートでは「自然由来の酸化防止剤」を使っています。
この変更はオーナーさんにとって、プラスな変化と捉えられる方が多いのではないでしょうか。
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価格
3つの製品の「ネット上での価格」を記載します。
ステージ2 | ステージ2プラス | 早期腎臓サポート | |
500g | 1,300円前後 | 1,300円前後 | 1,372 円 |
2㎏ | 4,000円前後 | 4,000円前後 | 4,241 円 |
見てみると、早期腎臓サポートのほうが5%くらい値段が高くなります。
価格重視の方にとっては、すこしマイナスポイントになるでしょう。
ちなみにk/d早期アシスト(ヒルズ)のほうが、早期腎臓サポートより割安に買えることが多いです。
くわしくは、以下の記事で記載をしています。
購入方法
もっとも大きな変更点といえるのが、購入方法です。
エイジングケアプラスは、Amazonや楽天市場などの通販サイトでも購入することができました。
ですが、早期腎臓サポートは、Amazonなどの通販サイトで購入ができないようになっています。
逆に、メーカー公式サイトでは購入可能です。購入には、病院から発行されるコードなどが必要です。
比較をすると、以下のようになります。
エイジングケアプラス | 早期腎臓サポート | |
大手通販サイト | 〇 | × |
メーカー公式サイト | × | 〇 |
動物病院 | 〇 | △ ※ |
※取り扱いがないケースあり
以上、5つの比較をみて、今後どのフードを使っていくのかを考えていくのがよいかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!