【公開日:2020年12月16日】

どっちのほうがいいの?
a/dと退院サポートは「高カロリーの缶詰」という点で似ています。
両者ともにいい製品ですが、「どっちが愛犬に合うか」は、それぞれ違います。
その判断をしやすくするため、a/dと退院サポートの比較をまとめていきたいとおもいます!
この記事でわかること
a/d缶と退院サポート
a/d缶と退院サポートは、どちらも「高栄養・高カロリー」の缶詰の療法食です。
a/d缶はヒルズ、退院サポートはロイヤルカナンから発売されています。
どちらも動物病院で数十年使われていますし、療法食評価センターにも登録された信頼性の高いフードです。
どちらも以下のような病気で使うことが想定されています。
- 栄養不良のとき
- 食欲不振のとき
- 手術や病気後の回復期
- 強制給餌をするとき※
- 入院中
ざっくりいうと「たくさんのカロリーが必要な時にあげる物」と考えればよいでしょう。
動物は、カロリーが高いものをおいしく感じるようになっているため、かなりおいしい部類の缶詰といえます。
※強制給餌とは
自力で食べられな時に、注射器(シリンジ)やカテーテルを使って、体内に食べ物を流し込んであげること。
イメージ写真
a/d缶と退院サポートの違い
上記のように大きなコンセプトは同じです。
なので、カロリーが必要な時には「どちらを使っても間違いではない」と言えます。
とはいえ少しずつ違う点はあり、「より合うものを選びたい」という気持ちもあるでしょう。
そこで以下の点について、違いを比較していきたいと思います。
(結論から知りたい方は、まとめからお読みください)
質感と使い方
a/dは、開けた時点では缶詰としての形が残っています。
そして中身をかき混ぜると、流動状になり強制給餌がしやすくなります。
a/dをかき混ぜた時
退院サポートは、開けた時点で流動状になっています。
たとえるなら「豆腐をかなり細かくかき混ぜた状態」くらいです。
なので、初期状態から強制給餌に向いています。
退院サポートを開けた時
ペーストの細かさでいうと、退院サポートのほうが目が細かいです。
よって細いシリンジやカテーテルを使う際には、退院サポートのほうが向いています。(細さの目安としては、10フレンチ以下は退院サポートのほうがおすすめ)
質感と使い方まとめ
- a/d
ふつうの缶詰としても、流動食としてもあげられる。 - 退院サポート
細い管を通す時の流動食に、より向いている。
成分・カロリー
主要な成分とカロリーを比較してみます。
a/d![]() |
退院サポート![]() |
|
タンパク質 | 36.4g | 46.7g |
脂質 | 27.6g | 20.7g |
炭水化物 | 10.8g | 12.0g |
カルシウム | 1.0g | 1.1g |
リン | 0.95g | 0.97g |
ナトリウム | 0.72g | 0.53g |
カリウム | 0.95g | 0.70g |
カロリー | 118kcal | 120kcal |
退院サポートのほうが、タンパク質が多く、脂肪が少ないです。
筋肉はタンパク質からできています。
なので、筋肉が落ちている犬には退院サポートのほうが向いています。
また下痢しやすい犬にとっては、脂肪が少ない退院サポートのほうがいいでしょう。
ただ逆に脂肪は、少量でも大量のカロリーを生み出せるメリットがあります。
「少ししか食べられないけど、体重を早めに戻したい」時には、a/dのほうが向いている可能性があります。
成分とカロリーのまとめ
- a/d
「やせていて少ししか食べられない犬」に向いている。 - 退院サポート
「おなかをこわしやすい犬、筋肉が落ちている犬」に向いている。
原産国
- a/d:アメリカ
- 退院サポート:オーストリア
サイズと入っている数
- a/d
1缶156g。1ケースに24缶入り。 - 退院サポート
1缶195g。1ケースに12缶入り。
※ほとんどの病院では、バラで売ってくれますし、ネット通販でも5缶ずつなどでも販売があります。
原材料
a/dと退院サポートの原材料は、以下の通りです。
a/d![]() |
ターキー、ポーク、チキン、トウモロコシ、魚油、チキンエキス、ミネラル類、ビタミン類(ビタミンE、ビタミンC、ベータカロテン、他)、増粘安定剤(グァーガム)、アミノ酸類(タウリン) |
退院サポート![]() |
レバー(鶏、七面鳥)、豚肉、鶏肉、セルロース、カルシウムカゼイン、魚油、乾燥卵白、サンフラワーオイル、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドミール(ルテイン源)、サイリウム、酵母エキス(マンナンオリゴ糖含有)、アミノ酸類(タウリン、DL-メチオニン)、増粘多糖類、ミネラル類(Ca、P、Mg、Na、K、Cl、Zn、Fe、Mn、Cu)、調味料(アミノ酸等)、ビタミン類(コリン、C、E、B1、ナイアシン、D3、B2、パントテン酸カルシウム、B6、葉酸、ビオチン、B12) |
どちらも食物アレルギーには対応していません。
退院サポートはレバーを使っている分、においがきついと感じる飼い主さんもいるようです。
晩ご飯もたらたらしながらもロイカナ退院サポートを1/3缶、食べてくれました✨
手からしか食べんから、私の手がドッロドロだがな。
あとこの缶詰の匂いが私は嫌いだ(;´д`)a/dは美味しそうな匂いなのに… pic.twitter.com/XOQ5G0T0Ge
— みやうち沙矢🐾DOG SIGNAL1〜4巻再重版‼︎ (@saya_miyauchi) September 24, 2019
とはいえ、レバーのにおいは動物にとっては魅力的になることもあるので、一長一短と言えます。
原材料まとめ
- どちらもアレルギーには非対応。
- 退院サポートのほうが、においが強め。
価格
それぞれの希望小売価格を調べてみました。
a/d (156g) ![]() |
退院サポート (195g) ![]() |
|
希望価格(1缶) | 449円 | 514円 |
100gあたり | 289円 | 263円 |
両者でサイズが違いますので、2段目では「100gあたり」に換算し、正確に比較しています。
1缶で見るとa/dのほうが安いですが、100gあたりに換算すると退院サポートのほうが安いという結果になりました。
価格まとめ
- a/d
1缶あたりの価格は安い(=短期で使う人向き) - 退院サポート
100gあたりの価格は安い(=中長期で使った時にコスパがいい)
ただし、価格はAmazonや楽天市場などのネット通販では常に変動しています。キャンペーンや出品数に影響されるからです。
まず一度、ネット通販で価格をチェックするほうがいいでしょう。
a/d ↓↓
退院サポート ↓↓
さらにお得に購入する方法は、以下の記事でも解説しています。
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【ヒルズ・a/d缶】徹底レビューと最安値の購入法を栄養士が紹介
続きを見る
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ロイヤルカナン・退院サポートの徹底レビュー。最安値の購入法も。
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a/d缶と退院サポートはこんな方におすすめ
ということで、以上の内容をまとめてみます。
a/d![]() |
退院サポート![]() |
|
サイズ | 156g | 195g |
使い方 | 普通の食事としても、流動食としても使える | より細い管を通す流動食として向いている |
成分 | 高脂肪 | 高タンパク |
原産国 | アメリカ | オーストリア |
原材料 | 肉類がメイン | レバー使用でにおい強め |
価格(1缶) | 449円 | 514円 |
価格(100gあたり) | 289円 | 263円 |
a/dと退院サポートの比較は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!