
ユリナリーS/Oオルファクトリーは、猫の尿路疾患用の療法食です。
結論を先に書くと、ユリナリーS/Oオルファクトリーのメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
- ストルバイト尿石・シュウ酸カルシウム尿石の形成に配慮
- 香りで食欲を刺激
- パウチタイプがある
- 低カロリータイプもある
【デメリット】
- ナトリウムが高い
酸化防止剤にBHAが使われている- 原産国が韓国
上記について、ペット栄養管理士の筆者が詳しく解説させていただきます!
この記事でわかること
ユリナリーS/Oオルファクトリーのメリット
繰り返しになりますが、ユリナリーS/Oオルファクトリーのメリットは以下の通りです。
順に解説していきます。
ストルバイト尿石・シュウ酸カルシウム尿石の形成に配慮
ユリナリーS/O オルファクトリーは、猫の2大結石である「ストルバイト尿石」と「シュウ酸カルシウム尿石」の形成に配慮されています。
ロイヤルカナン公式HPにも書かれています。
公式サイトの記載
下部尿路疾患(ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症)の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、マグネシウムなどのミネラル成分を調整しています。また食欲をそそる独自の香り組成に調整しています。
この理由は、尿石の構成材料となるミネラル分を調整しているためと考えられます。
尿石の構成ミネラル
ストルバイト ⇒ リン、マグネシウム
シュウ酸カルシウム ⇒ カルシウム
例として、低カロリーの療法食である「満腹感サポート」とミネラル成分量をくらべてみます。
ユリナリーS/Oオルファクトリー | 満腹感サポート | |
リン | 0.9 % | 1.1 % |
マグネシウム | 0.08 % | 0.09 % |
カルシウム | 1.0 % | 1.4 % |
尿路ケアでないフードと比べても、ミネラル量が少ないことが分かります。
またこのこと以外にも、「尿量の維持」「尿pH」への配慮もされています。
公式サイトの記載
- 健康的な尿量維持のために、ミネラルなどの栄養バランスを調整。
- ストルバイトが形成されにくい弱酸性の尿となるように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。
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香りで食欲を刺激
猫は犬に比べても「好き嫌いが強い」動物です。
そして猫のフードへの食べつきには「香り」が強く関わっているといわれています。
「オルファクトリー=o.factry(嗅覚)」を意味する英語で、このフードは「香りで食欲を刺激する」ことを重視しています。
公式サイトでの記載
よって、「好き嫌いが多い猫」にはユリナリーS/O オルファクトリーは使いやすいフードです。
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パウチタイプがある
嗅覚へ働きかけるコンセプトですが、百発百中ですべての猫が好きとは限りません。
また、そんななか「オルファクトリーシリーズ」ではありませんが、ユリナリーS/Oには、パウチタイプ(85g)も販売されています。
猫の中には「ドライフードは食べないが、缶詰やとろみのあるものなら食べる」という子もたくさんいます。
またドライフードにパウチをトッピングすると、いつもより喜んで食べるということもあります。
そういった意味で、「尿路ケアのフードでおいしいパウチがある」というのは、大きなメリットといえます。
\ パウチをさがしてみる /


低カロリータイプもある
また、ユリナリーS/Oオルファクトリーには、ライトタイプ(低カロリー)もあります。
「ユリナリーS/O オルファクトリーライト」という製品です。
カロリーを比較してみると以下のようになります。
- オルファクトリー:386kcal/100g
- オルファクトリーライト:346kcal/100g
100gで40kcalも低くなっています。
「体重へのケアもしたい」という猫の場合は、このライトタイプを使うのがおススメです。
\オルファクトリー ライトをさがしてみる /
ユリナリーS/Oオルファクトリーのデメリット
ユリナリーS/Oオルファクトリーのデメリットは以下の通りです。
ナトリウムが高い
ユリナリーS/Oシリーズは、ナトリウムが高く作られている傾向があります。(ナトリウム≒塩分)
ナトリウムが高い理由は「健康的な尿量の維持」のためと考えられます。
以下がイメージです。
①ナトリウムの高いフードを食べる
②水を飲む量が増える
③健康的な尿量を維持しやすくなる

猫はナトリウムの高いものを食べつづけても問題ない、という説もあります。
一方で、腎臓の健康維持などには不向きとなるケースも、否定しきれないところです。
酸化防止剤にBHAが使われている
BHAなどの合成酸化防止剤は不使用になりました。(2022年12月現在)
これはうれしい変化ですね。
原材料
米、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、コーンフラワー、動物性油脂、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、魚肉、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、植物性繊維、コーングルテン、酵母および酵母エキス、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、小麦粉、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ミネラル類(Cl、Na、K、Ca、Zn、P、Mn、Fe、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、A、ナイアシン、葉酸、ビオチン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、D3、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
ドライフードにはどのメーカーでも保存ができるようにするために「酸化防止剤」という添加物が使われます。
ユリナリーS/Oオルファクトリーには酸化防止剤として、「BHA」と「没食子酸プロピル」が使われています。
BHAには「安全域」が設定されており、その安全域を超えると発がん性が指摘されている物質です。
大手のロイヤルカナンですからこの安全域は守っていると思いますが、「使われているだけでイヤだ!」と思う方もいるかもしれません。
そういった方はユリナリーS/Oオルファクトリーを使うのはおススメできないです。
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原産国が韓国
ユリナリーS/Oオルファクトリーの原産国は「韓国」です。
韓国製だからと言って一概に悪いわけではないですが、韓国には「犬食文化」が残っていますし、現在の日韓関係もあります。
それらの理由で韓国製のフードを嫌がる方も少なからずいます。
もしそのような感情がある方は、ユリナリーS/Oオルファクトリーを使わないほうがいいでしょう。
「ユリナリーS/Oオルファクトリー」についての記事は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました!