上記のような俗説を聞いたことがある人もいるかもしれません。
この説について、ペット栄養管理士の筆者が解説させていただきます!
ドッグフードとキャットフードどっちがおいしいの?
人間がどちらのフードを食べても大きな差を感じることはないでしょう。
ただ犬や猫にとって栄養成分上は「キャットフードのほうがドッグフードよりおいしい」と感じる可能性が高いです。
キャットフードには、ドッグフードよりも以下の栄養素が多く含まれることがほとんどです。
💡キャットフードに多い栄養素
- タンパク質
- リン
ちなみに犬や猫にとって「おいしく感じる栄養素」は以下の4つが有名です。
💡犬と猫がおいしく感じる栄養素
- タンパク質
- リン
- 脂肪
- ナトリウム
上記の内容を合わせると、犬猫がおいしく感じる栄養素のうち2つがキャットフードのほうが多いということになり、理論上はおいしいといえます。
脂肪やナトリウムの量はそこまで変わらないことが多いです。
💡なんでキャットフードにはタンパク質やリンが多いの?
猫は犬よりも肉食性が強いため、フードの中に肉を多く使う必要があります。
肉の中にはタンパク質とリンが多いので、結果的にキャットフードの中にタンパク質とリンが多くなります。
ただし実際のところはメーカーや製品によりフードの味付けや香りが大きく違います。
なのでドッグフードのほうが好きな犬や猫もたくさんいます。
あくまで「キャットフードのほうがおいしい」というのは理論上(空想上)の話です。
犬にキャットフードをあげても大丈夫?
このように思う方もいるかもしれません。
試しにチョッピリあげるくらいであれば全く問題ありませんが、犬にキャットフードを主食にするのはおすすめできません。
なぜなら犬にとってはタンパク質やリンが多すぎるたからです。
特に高齢期になった時は腎臓への配慮が必要になることがいですから、より注意しましょう。
ちなみにその反対、「猫にドッグフードをあげる」のは絶対にやってはいけません。
猫は体内でタウリンというアミノ酸を自力で作ることができません。
タウリンがないと失明や発育不良が起こります。
なのでキャットフードにはタウリンが入っていなければならず、必ず添加されています。
反対に犬は体内で自力でタウリンを作り出すことができるので、ドッグフードにはタウリンが添加されていないのです。
よって猫にドッグフードをあげるとタウリン欠乏になり、大きな病気を引き起こす可能性があります。
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またタウリン以外にも、タンパク質やリンの量も足りなくなる可能性が高いので、その意味でも猫にドッグフードをあげるのは絶対にやめましょう。
本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!