こんにちは!
かむかむです。

猫ももちろんですが、犬にとってもタウリンは重要な栄養素です。
タウリンという言葉自体は聞いたことがあると思いますが、よく知らないことも多いですよね。
今回はタウリンについて、ペット栄養管理士のかむかむが解説させていただきます!
タウリンとは?
某栄養ドリンク剤のCMで「タウリン1000mg配合!」というフレーズで有名な栄養素ですよね。
きっと元気になりそうなイメージを持っているかと思います。
タウリンはアミノ酸化合物の一種で、脳や肝臓、心臓、血液など体の様々な部位に存在しています。
心臓の筋肉が動くときに関わったり、肝臓の解毒作用(薬やアルコール、毒物などを代謝する)などにもかかわっています。
タウリンは以下のような食材に多く含まれています。
✅タウリンを多く含む食品
- 牡蠣
- エビ
- タコ
- いわし
- かつお
- ブリ

そうすると犬や猫にはちょっとあげにくいわね。
犬と猫にとってのタウリンの役割
タウリンは人間にとっても大切な栄養素ですが、ペットにとっても非常に重要です。
特に犬と猫ではタウリンが以下の重要な役割を担っています。
✅犬・猫にとってのタウリンの役割
- 網膜の発達に関連している
- 拡張型心筋症の際に必要
- 抗酸化作用がある
補足の解説をします。
網膜の発達に関連している
ほとんどの犬猫はだいたい1歳までの間に成長を終えます。(大型犬は1歳半くらいまで成長)
その間に体が大きくなりますが、視神経は体の成長より速いスピードで成長します。
その際にタウリンが欠乏していると網膜の異常が起こり、失明する可能性があります。
また大人になったとしてもタウリンが欠乏した食事を与えると視力が低下する可能性があります。
心筋症の際に必要
心臓は全身に血液を送り出していますが、その際には大きなパワーが必要です。
そのパワーを生み出しているのが心臓の筋肉(心筋)ですが、心筋が弱ってしまう拡張型心筋症という病気があります。
タウリンは心筋が収縮するときに働いているのですが、拡張型心筋症の犬や猫の血液を調べるとタウリンが明らかに少ない状態にあり、心筋の収縮がしづらい状態になります。
タウリンを補給すると改善するという報告があります。
なので拡張型心筋症の際の食事にはタウリンが多めに入っていることが大切です。
💡心筋症の多い犬種
- ドーベルマン
- アメリカンコッカースパニエル
- ゴールデンレトリーバー
- グレートデン
💡心筋症の多い猫種
- シャム
- アビシニアン
抗酸化作用がある
またタウリンはビタミンやポリフェノールなどと協力して「抗酸化作用」を持っています。
体の細胞は活性酸素からのダメージを受けながら生きていますが、そのダメージを軽減してくれることを抗酸化作用といいます。
活性酸素は加齢やストレス、病気の時に増加するので、そのような時に抗酸化作用のある成分は重要な意味を持ちます。
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上記の3つが犬、猫にとってのタウリンの主な役割です。
「タウリンが不足すると・・・」ということをいくつか書きましたが、総合栄養食を与えて入ればタウリンが欠乏することはありません。
一般食を与えていたり、手作り食を与えている場合にタウリンの欠乏の可能性があります。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
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猫はタウリンを自力で作れない
ちなみにタウリンはアミノ酸の一種と書きました。
アミノ酸の中でも、体内で自力で作れる「必須アミノ酸」と、自力では作れない(=食べ物から摂取しなければいけない)「非必須アミノ酸」があります。
タウリンは猫にとっての必須アミノ酸です。
なので猫はタウリンを食事から必ず摂取しなければいけません。
総合栄養食タイプのキャットフードにはタウリンは規定量が入っているので問題ありませんが、手作り食を猫に作る方は意識的にタウリンを補給しなければいけません。
そうしないと失明や拡張型心筋症のリスクが高くなります。
💡犬はどうなの?
犬にとってはタウリンは自力で作れる「非必須アミノ酸」です。
なので特段ドッグフードにタウリンが添加されていることはありません。
よってドッグフードを猫に与えるのはとても危険です。
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まとめ
ではタウリンについて最後にまとめてきます。
犬、猫にとってのタウリン
- 欠乏すると失明、拡張型心筋症などの病気につながる
- 猫にとっての必須アミノ酸なので、特に手作り食を与えるときは要注意
- 総合栄養食タイプを与えていれば心配無用
以上、犬オーナー猫オーナーさんたちの少しでもお役に立つとうれしいです!