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フード

猫用アミノペプチドと低分子プロテインの違いをペット栄養士が解説

 

ロイヤルカナンの「アミノペプチドフォーミュラ」と「低分子プロテイン」て、何が違うの?

うちの猫にあげてみようか迷ってるんだけど・・・

 

上記のような疑問を持つ方に向けて、ペット栄養管理士の筆者がやさしく説明していきます。

アミノペプチドフォーミュラと低分子プロテインの違い

アミノペプチドフォーミュラと低分子プロテインは、いずれもロイヤルカナンから発売されている療法食です。

パッケージがそっくりなので、選ぶ時には間違えないよう注意しましょう。(猫のイラストの下に商品名が書かれています

猫用・アミノペプチドフォーミュラ

猫用・低分子プロテイン

 

どちらも食物アレルギーの猫に配慮しています。

公式サイトにも、以下のように記載されています。

アミノペプチドフォーミュラ 食物アレルギーによる皮膚症状および消化器症状を呈する猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。

この食事の窒素源はアミノ酸およびオリゴペプチドで構成されており、炭水化物源としてコーンスターチを使用しています。

低分子プロテイン 食物アレルギーによる皮膚症状および消化器症状を呈する猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。

この食事は、食物アレルギーの原因となりにくい加水分解したタンパク源を使用しています。

 

1行目の記載(アンダーライン部分)はまったく同じで、「食物アレルギーによる皮膚症状および消化器症状を呈する猫に・・・」となっています。

違うのは2行目以降で、おもに原材料のコンセプトが違うことが分かります。

もうすこし深堀してみていきます。

 

原材料の違い

さっそく原材料の違いを、まとめていきます。

アミノペプチドフォーミュラ

コーンスターチ、加水分解フェザーミール(アミノ酸およびオリゴペプチド)、コプラ油、大豆油、植物性繊維、動物性油脂、魚油( オメガ3 系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、チコリー、フラクトオリゴ糖、マルトデキストリン、デキストロース、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、タウリン、L-トリプトファン、L-アラニン、L-ヒスチジン、グリシン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(Ca、K、Cl、P、Zn、Mn、Fe、Cu、Se)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、ビオチン、B12、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、A、葉酸、D3、K3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)

低分子プロテイン

米、加水分解大豆タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、植物性繊維、ビートパルプ、大豆油、加水分解レバー(鶏、七面鳥)、魚油(ω3系不飽和脂肪酸(EPA/DHA)源)、フラクトオリゴ糖、ルリチシャ油、マリーゴールドエキス( ルテイン源)、アミノ酸類 (DL-メチオニン、タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、K、Ca、Na、P、Zn、Mn、Fe、Mg、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、ビオチン、B6、B2、B1、A、葉酸、B12、D3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)

※いずれもフランス産

 

ポイント

前提として、食物アレルギーは「原材料の中のタンパク質」が原因になると考えられています。

そして、どんな原材料であってもタンパク質をこまかく加水分解すると、アレルギーリスクに配慮しやすくなるとされています。

 

原材料を見ても、まったく違う商品だということが分かります。

ただその中で、食物アレルギーへの配慮において、大きく違うポイントは2つです。

アミノペプチドフォーミュラは、「フェザーミール」を加水分解してアミノ酸・オリゴペプチドレベルになっていると書かれています。(タンパク質を分解していくとオリゴペプチド→アミノ酸という単位になっていく)

一方の低分子プロテインは「大豆」を加水分解していますが、どのくらいの分解レベルになっているかは不明です。

この「加水分解の程度」が2つの大きな違いと考えられます。

 

また低分子プロテインには、炭水化物減として「米」が使われています。(いちばん先頭)

よって低分子プロテインは米のアレルギーには配慮されていない、ということです。

※アミノペプチドフォーミュラにはコーンが使われていますが、あくまでスターチ(炭水化物)であってタンパク質ではないため、コーンのアレルギーにも配慮されています。

 

成分の違い

それぞれの成分を比較してみます。

アミノペプチドフォーミュラ 低分子プロテイン
タンパク質 22.6 %以上 23.5 %以上
脂肪 15.0 %以上 18.0 %以上
食物繊維 8.0 % 8.2 %
カロリー(/100g) 391 kcal 410 kcal

※保証分析値

 

そこまでおおきな違いとは言えませんが、「低分子プロテインの方が、脂肪やカロリーが高めになっている」のが分かります。

 

粒の違い

また、粒にも若干違いがあります。

アミノペプチドフォーミュラは「丸い」、低分子プロテインは「三角」の粒をしています。

アミノペプチドフォーミュラ

低分子プロテイン

※あくまでイメージで、原寸大ではありません。

 

ラインナップ・購入方法の違い

また、ラインナップや購入方法にも違いがあります。

まず表にしてまとめました。

アミノペプチドフォーミュラ 低分子プロテイン
袋のサイズ 500g・2㎏ 500g・2㎏・4㎏
ウェットタイプ なし なし
購入法 動物病院
メーカー公式サイト
動物病院
Amazonなどの通販サイト

 

低分子プロテインには、大きな袋(4㎏)がありますが、アミノペプチドフォーミュラにはありません。

また、アミノペプチドフォーミュラはAmazonや楽天市場など、大手通販サイトでは購入できません。

一方、低分子プロテインは大手通販サイトで購入でき、その分、価格も安くなっていることが多いです。

 

アミノペプチドフォーミュラと低分子プロテインの口コミ

それぞれの違いを理解したところで、それぞれの口コミも集めてみました。

フード選びの参考にしてみてください。(アミノペプチドフォーミュラはTwitter、低分子プロテインはAmazonレビューより抜粋させていただきました)

 

アミノペプチドフォーミュラの口コミ

昨日は殆どご飯を食べず、他のご飯なら食べるのではと、急遽アミノペプチドフォーミュラを取り寄せ、今朝やっと届いたので、低分子プロテインに混ぜたら少し食べてくれました

匂いがコーンスナック。粒は崩れにくくサクサク。美味しそうに完食。原材料はコーンスターチが1番目。

目の腫れと目やにあり、先生に言われてロイカナの アミノペプチドフォーミュラ を買ったところ、まっったく手をつけてくれず…

ご飯はアミノペプチドフォーミュラ一択ですが、すでに飽きて来ています。

 

低分子プロテインの口コミ

やっとうちの子に合ったごはんに出会えてとっても嬉しいです!

食い付きがいいです!

多少の値上げはしましたがポイントももらえて配達も早いので頼まれているものですが猫ちゃんの食いつきも良いそうです

穀物アレルギーの猫ちゃんには全く不向き
そもそもがロイヤルカナンで穀物アレルギーが発症してしまったので、やはりオススメしません。まわりから薦められた先入観からロイヤルカナンを信じこんでいましたが、猫のアレルギー検査をした結果、陽性の食材だらけでした。低分子ポロテインも穀物が多分に含まれています。穀物アレルギーの猫にはオススメしません。

口コミを見て良さそうなので購入。
好き嫌いが全くなくよく食べる我が猫ですが、一口二口食べて、その後全く口を付けようとしません。
今までにそんなことがなく驚いています。
ただの好き嫌いではないほどに頑なに食べません。

 

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「猫のアミノペプチドフォーミュラと低分子プロテインの違い」についての記事は、以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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