病気

【イラスト解説】猫の腎結石は治る?原因や対策をわかりやすく説明。

【公開日:2020年4月6日】

 

飼い主さん
うちの猫が腎結石になっちゃって・・・

治るのか不安

少しでも何か対策をしてあげたいんだけど、どうすればいいのかな?

 

上記のような疑問や不安への答えを、ペット栄養管理士が解説していきます。

 

猫の腎結石とは?

猫の腎結石とは文字通り

腎臓にできる結石

のことです。

 

これだけでは想像がしにくいと思いますので、図解してみます。

(人体のイラストを使っていますが、大まかな構造はほぼ同じです)

 

泌尿器系の全体像

 

①腎臓:尿をつくる

②尿管:尿を膀胱におくる

③膀胱:尿をためる

 

という大きな役割があります。

(尿の流れをおぼえておくと、この記事もより読みやすくなります。)

 

そのなかで、腎臓にできる結石のことを「腎結石」といいます

また、尿管にある結石(尿管結石)の含めて「腎結石」ということもあります

 

※結石ができる場所によって、結石の呼び方が変わります。(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)

 

腎結石はレントゲンやエコー、CTなどの検査などで発見されます。

 

メモ

もともと猫は砂漠にすむ生き物でした。

水をたくさん飲める環境でなかったため、泌尿器(腎臓・尿管・膀胱・尿道など)に病気が出やすいのです。

写真はイメージです

 

猫の腎結石は治る?

結石の種類は1つではなく、成分がそれぞれ違います。

そのなかで猫にできやすい結石は2種類あります。

  • シュウ酸カルシウム結石
  • ストルバイト結石

 

結論としてはどちらの種類であったとしても、

猫の腎結石は治るものではない。病気と付き合っていくもの。

といえます。

 

ただ、それぞれで治療のパターンが異なりますので、分けて解説します。

 

シュウ酸カルシウムの場合

腎結石で多いのは「シュウ酸カルシウム」です。

  • シュウ酸
  • カルシウム

という2つの物質が結合したものです。

 

シュウ酸カルシウムは体内で溶かすことができないため、手術が必要になります。

腎臓に石がある場合には、腎臓を切開してとりだします

ただし高度な手術であること、そこまで腎結石は大きくなりにくいことから、経過観察になることも多いです

なので、現実的に切開手術が多いわけではありません。

 

 

どちらかというと、尿管に結石があるほうがやっかいです。

尿管に石がつまってしまい、急性腎不全などを起こす可能性があるからです。

 

尿管に石がある場合、尿管の手術も難しいため、膀胱に石が落ちるようします。(膀胱の手術のほうが簡単)

 

 

具体的には、

  • 尿管に流れる水(尿)を増やすため、利尿剤や点滴を使う
  • 尿管をひろげる薬を使う

等があります。

 

そして膀胱に落ちた結石を手術でとりだします

 

メモ

尿管結石の場合、「腎臓と膀胱をむすぶ新しいバイパスを作る」手術もできるようになってきました。

ただあたらしい高度な技術であり、この手術をできる獣医師は多くありません。

 

 

ストルバイトの場合

腎結石の種類が、ストルバイトであることは少ないです。

ただストルバイトだった場合、シュウ酸カルシウムよりも楽な治療になります。

 

ストルバイトは、体内で溶かすことができます。(手術が不要)

 

具体的にはストルバイトを溶かせるフードに変更をするだけです。

腎結石であれ尿管結石であれ、ストルバイト用のフードにすれば1か月~2か月前後で、結石を溶かすことが可能です。

 

以下の記事にストルバイト結石のしくみが書かれていますので、参考にしてみてください。

 

【猫のストルバイト尿石フード】おすすめ13選をペット栄養士が比較!

続きを見る

猫のストルバイト尿石の原因と治し方

続きを見る

 

 

腎結石の予防

体内に結石がなくなったあとは、再発しないよう予防していくことが大切です。

 

ただ腎結石ができる原因が分かっていないため、

「これをやっておけば大丈夫」という予防策がないのが現状です。

逆に言うと「やれることをやる」しかないとも言えます。

 

具体的には、以下の方法が「やれること」として考えられています。

  1. 利尿作用をもたらす
  2. 水を飲む量を増やす
  3. フードを変更する

 

補足をしていきます。

 

利尿作用をもたらす

尿を出しやすくすれば(利尿作用)、結石はできづらくなります。

よって利尿作用は、腎結石の予防になります。

 

薬やサプリメントを使って、利尿効果をもたらすことが可能です。

かかりつけの先生に相談するとよいでしょう。

 

水を飲む量を増やす

サプリや薬を使わずに「水を飲む量を増やす」ことができれば、自然な利尿作用が期待できます

 

以下の方法が、飲水量を増やすのに有効です。

  • 水飲みボウルを家の数か所に設置する
  • 噴水器やぬるま湯など、好みの水を見つける
  • 水にニオイをつける

 

水飲みボウルは家の中で、数か所に設置しましょう。

1か所に設置してある時より、飲水量が増えるという研究があります。

 

また猫は個体ごとに「好みの水」が違います

ぬるま湯だったり、蛇口からポタポタこぼれるみずだったり、噴水器の水だったり・・・

それを見つけられれば、水を飲む量が増えます。

 

また「ささみやカツオ節のゆで汁」を数滴水にたらしておくと、水がおいしくなります。

よって、飲水量が増える可能性がUPします。

 

メモ

あくまで「ゆで汁」を「数滴」です。

ささみやカツオ節をそのまま与えると、結石のリスクがあがってしまいます。

 

フードを変更する

腎臓にできた結石の種類で、フードを使うことをおススメします。

  • ストルバイト ⇒ ストルバイト用フード
  • シュウ酸カルシウム ⇒ シュウ酸カルシウム用フード

という具合です。

 

理由は、フードの成分が腎結石の原因になる可能性もあるからです。

 

具体的なフードは以下の記事で解説しています。

 

【猫のシュウ酸カルシウム尿石に効くフード】栄養士によるおすすめ5選!

続きを見る

【猫のストルバイト尿石フード】おすすめ13選をペット栄養士が比較!

続きを見る

 

 

猫の腎結石になりやすい要因

「どんな猫が腎結石になりやすいか」、というのは明らかになっていません。

 

ただ以下のような傾向があるようにも感じています。

  • 中高齢の猫(若い猫でもあるけれど)
  • 雑種より純血の猫

 

あくまで感覚的な情報ですので、正確な情報が入り次第アップデートしたいと思います。

 

「猫の腎結石は治る?」についての記事は以上となります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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