上記のような疑問に、ペット栄養管理士の筆者が解説させていただきます!
※フードの変更や薬の投与など、病院から受けるべき指導内容については記載していません。あくまで自力で試せることのみです。
この記事でわかること
猫のストルバイト尿石用療法食を使う期間
ストルバイト尿石は体内にできても「溶かす」ことが可能です。
溶かす方法は「ストルバイトの溶解に配慮した療法食に変更すること」です。
早ければ2週間、長くても2か月くらい使うことが多いです。
メモ
ただしフード以外のおやつをあげたりすると、使用期間にマイナスな影響を与えます。
そしてストルバイト尿石がなくなった後は、形成に配慮したフードを使います。
尿路結石は再発することも少なくな態ため、一生涯使うことが多いです。
現在は療法食でも市販食でも、たくさんのフードが存在していますので、それぞれの猫に合ったものを選ぶことができます。
ストルバイト尿石は再発率が高い尿石です。
一度ストルバイト尿石ができたということは、体質や尿路の構造の問題がある可能性もあります。
なので、一生涯つかっていたほうがいいでしょう。
ただし、「ミネラル分の多いおやつのあげすぎが原因でストルバイト尿石になった」と考えられる場合には、使わないでいい場合もあります。
ストルバイトケアフードの使用期間を短くする方法
くり返しですが、ストルバイト尿石を「溶かす」ためには数か月かかる可能性があります。
「溶かす期間少しでも短くしたい!」と思う時には、「水分摂取量を増やす」のは試す価値があります。
ストルバイト尿石は「尿の中のミネラル濃度が高い状態」が問題です。
よって濃度を下げるために「尿量(=水分摂取量に比例する)」を増やせると、ケアにつながるということです。
具体的には、以下の3つのことがやりやすいでしょう。
- ウォーターファウンテンを使う
- ぬるま湯を与えてみる
- ウェットタイプをトッピングする
補足の解説をしていきます。
ウォーターファウンテンを使う
ウォーターファウンテンとは「噴水を作る機械」のことです。
たまっている(淀んでいる)水より、流れる水の方を好きな猫は少なくありません。
なので水の流れを作って飲ませられるようにしてあげると、1日トータルの飲水量が増やせる可能性があります。
はてな
「うちの猫はそんなことあるかな?」と思う方は、桶に水をためて、そこに水道からチョロチョロ水を流して試してもいいかもしれません。
ぬるま湯を与えてみる
また水の温度も、飲水量に関連してくることがあります。
水道からあげたての水より、長時間室内に置かれていた水の方を飲むという経験もあるのではないでしょうか?
「冷たい水」より「ぬるま湯(もしくはお湯)」のほうが好きという猫はいます。
お気に入りの温度を見つけてあげられると、1日トータルの飲水量が増やせる可能性があります。
ウェットタイプをトッピングしてみる
いま使っているフードのラインナップの中に、缶詰やパウチなどのウェットタイプがあればそれをあげると、水分の摂取量が増えやすいです。
ウェットタイプ単体であげられなくても、ドライフードにトッピングするだけでも悪くはないでしょう。
現在ではたくさんのウェットタイプの尿ケアフードがありますので、この方法を使える可能性は高いです。
本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!