【公開日:2019年1月26日】
【更新日:2020年4月30日】

これからどんなフードを食べればいいの?
上記のような疑問に、ペット栄養管理士の筆者が解説していきます。
また、獣医師100人以上の意見も参考にしています。
※ちなみにこちらでは、糖尿病のときの栄養バランスについて詳しく解説しています。
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【2019年版】猫の糖尿病フードはこうやって選びましょう。
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糖コントロール(ロイヤルカナン)
ポイント
- 糖質が圧倒的に少なく、血糖値の上昇を抑えやすい
- 糖質源も大麦を使っているため、さらに血糖値が上がりにくい
- 便秘になりにくい食物繊維を増量
糖コントロールは、ロイヤルカナンの療法食です。
猫の糖尿病に使うフードとしてかなり優秀な製品です。
血糖値の急激な上昇は体にとって大きな負担となります。
そうならないよう、
- 糖質の量
- 糖質の種類
- 食物繊維
すべてにこだわりがあるからです。
血糖値のコントロールはかなりしやすいと言えます。
公式サイトでは、次のように書かれています。
猫用 糖コントロールは、糖尿病の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。この食事は、糖吸収速度が穏やかな炭水化物(大麦)を原料として使用することで、安定した血糖を維持し糖尿病に配慮しています。またタンパク質を増量しています。

与える量をきちんとしないと太るかのうせいがあります。
肥満は糖尿病に悪影響を与えますから気を付けましょう。
猫の糖尿病の療養食の件、糖コントロールのみにすると治ることがあるというのは、おーあみさんから聞いた話しでした。おーあみさん、ありがとうございました。
— nokorin (@nokorin7) 2015年1月7日
パウチタイプもあります。
m/d(ヒルズ)
ポイント
- 糖質が圧倒的に少ないため、血糖値の上昇を抑えられる
- タンパク質、脂質が多いため、味がおいしい
m/dは、ヒルズから発売されている療法食です。
糖質を少なくするという点で、糖コントロールと類似の設計ですが、m/dのほうが糖質は少ないです。
糖コントロールよりも販売の歴史は古く、治療実績も豊富です。
またタンパク質や脂質が多く、肉食性が強い猫にとっては「おいしい」と感じやすいフードです。
こちらもカロリーは高いです。(395kcal/100g)
公式サイトでは、次のように書かれています。
低炭水化物、高たんぱく質、食物繊維、高レベルのアルギニンとタウリンを配合することで、糖尿病と体重管理に役立つことが科学的に証明された栄養です。

500gとか小さいのがないので、鮮度を重要視する猫ちゃんは使いづらいかも。
@hayatoxjr4
うちの春に高齢で逝ってしまった長女猫も糖尿病かなり重かったけど1日2回私がインスリン注射&フード(ヒルズmd)で発症してから6年間程穏やかに暮らしましたよ。とりあえず食べないと腎臓がやられていくのでフード病院でサンプルをいっぱいもらって来ると良いかも。— ダークロシアン (@LODEMU777) December 16, 2015
ポークを主原料とした、粗びき缶もあります。
w/d(ヒルズ)
ポイント
- 食物繊維を増量することで、血糖値のコントロールをできる。
- カロリーが低いので、体重の管理もラク。
w/dは、ヒルズの療法食です。
上で紹介した2つの製品と少し毛色が違います。
w/dは食物繊維を増量しています。
食物繊維は、食後の血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるからです。
それにより、カロリーも低いため、体重の管理もしやすくなっています。
公式サイトでは、以下のように書かれています。
- 低脂肪・低カロリー、可溶性繊維と不溶性繊維のバランスの良い組み合わせ
- 高食物繊維に調整
- 糖尿病の管理に配慮しています。

そんなときはカロリーの低いw/dは使いづらいです。
【退院後】
その他の血液検査の結果、現時点で他の臓器は問題ないとのことだったため、プレドニゾロンを1日1錠×2回からスタート。
ステロイドにより免疫が下がり、糖尿病リスクがあるそうで、最初から糖尿病食(ヒルズのw/d)に切り替えの指示がありました。— あみ (@mia3842) September 29, 2019
チキンを主原料とした、粗びき缶もあります。
糖尿病ケア(アニモンダ)
ポイント
- 低糖質で、血糖値の上昇を抑える
- グレインフリーで、穀物アレルギーにも配慮
- トレータイプのウェットが6種類
糖尿病ケアは、アニモンダの療法食です。
ロイヤルカナンやヒルズに比べると、メジャーではありませんが、ドイツ産の信頼できる療法食を作っています。
グレインフリーのメーカーなので、穀物アレルギーにも配慮されています。
糖質をおさえることで、血糖値の上昇を抑えます。
食物繊維は増量されていません。
公式サイトでは、次のように書かれています。
INTEGRA®PROTECT糖尿ケアは、糖尿病を患うネコのため特別に開発されています。食物摂取後できるだけ血糖値を一定に維持するためには、タンパク質が高く炭水化物が少ないフードでなければなりません。INTEGRA®PROTECT糖尿ケアは糖尿病のネコに必要なケアのニーズを満たしています。このフードは同時にグレインフリーなので、穀物不耐性のネコにも適しています。
また、ウェットタイプが6種類と豊富です。
食べムラがある猫にとっては、トッピングでも使えるウェットが豊富なのはうれしいですね。
- 牛
- 鳥
- 鶏レバー
- ウサギ
- サーモン
- 七面鳥心臓

なのでドライフードのコストは、少し高くなりがちです。
ウェットタイプ(6種類)です。
アマゾンなどで、1つから購入できます。
D・B・T アクティウェット
ポイント
- トレーのウェットタイプのみ。
- 糖質を制限。
- 海藻や植物成分で、抗酸化成分を強化
D・B・T アクティウェットは、フォルツァ10の療法食です。
フォルツァ10は、植物由来の成分により抗酸化力を強化するというコンセプトのメーカーです。
D・B・T アクティウェットは、ウェットタイプのみしかありません。
なのでトッピングや、短期使用がメインになります。
ただウェットタイプであることにより、主原料を魚だけでき、糖質の量を抑えています。
公式サイトでは、以下のように書かれています。
- 糖の吸収や肥満傾向が気になる愛猫の為のバランスの取れたウェットフード
- 食後の血糖値に関連する炭水化物と糖類に配慮

猫の糖尿病フードの与え方のルール
どのフードを使っていただくにしても
・なるべく回数を分けて少量ずつ与える
・毎日一定の時間に与える
ということを守っていただくとより血糖値の管理がしやすくなります。
家族で協力し合いながら猫ちゃんの治療をしていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※紹介しているフードには療法食も含まれます。療法食は、獣医さんとも相談のうえで使用することをすすめます。