
「遺伝子検査」で、犬の病気予測ができるって聞いて、興味あるんだ。
でもなんか難しそう・・・
「犬の遺伝子検査」は、近年普及してきたサービスですが、ハードルを感じる方も少なくありません。
そこでペット栄養管理士の筆者が、わかりやすくかみ砕いて解説していきます。
この記事でわかること
犬の遺伝子検査とは?
遺伝子とは?
細胞には遺伝子が入っており、その種類や配列、はたらき(発現状態)により個々の状態が決まります。
それを活かし、「犬種ごとになりやすい病気の遺伝子」についても研究が進んでいます。
犬の遺伝子については以下のことが分かっています。
- 約20,000個の遺伝子を持っている
- 約500の遺伝性疾患がある※
※参考:遺伝性疾患と発症が多いおもな犬種
以前は「犬の遺伝子(と病気のつながり)を調べる」となると、病院でしか検査できないなどの制約が大きかったです。
しかし現在では、一般の飼い主でも、自宅から遺伝子検査を申込できるサービスが普及してきました。
メリットとデメリット
年に1回などの健康診断を受けている方も多いと思いますが、健康診断で分かるのは「今の状態」です。
一方で遺伝子検査は、「将来的な病気のなりやすさ」を予測できる可能性があります。
これが最大のメリットです。
ただ遺伝子検査はあくまで「リスクの予測」であり、必ず病気が発症するとは限りません。
「予測が無駄になる可能性がある」と捉える方には、この点はデメリットと言えるでしょう。
メモ
妊娠や授乳しているときは、母(子)の影響を受けるため、検査はおすすめできません。
それ以外の状況であれば、何歳であってもOKです。
検査の流れ
一般向けの多くのサービスでは、以下の流れで検査がおこなわれます。
- 犬種など、ペットの情報を登録
- 検体の採取と発送
- 結果の受け取り
2の検体とは「何を使って遺伝子を調べるか」ということです。
多くの場合、口の中の細胞を使います。(口腔粘膜)
口の中を綿棒のようなものでこすって、採取します。(以下、イメージ動画)
veqta社のYoutubeより
検査結果は、病気ごとに将来の発症リスクを3段階で判定することが多いです。
価格
高いところだと、トータル5万円を超えることもあります。
ただ記事下で紹介するサービスは、1項目あたり約5,000円くらいで検査が可能です。
犬種ごとに検査項目が2~3種類に限定されているので、すべての項目を検査すると10,000円~20,000円くらいになるでしょう。
犬の遺伝子検査サービスおすすめ3選
ということでここから、一般の方でも申し込みができる「犬の遺伝子検査サービス」を3つ、紹介していきます。
Pontely
- 価格:5,500円/項目~
- 検体:口腔粘膜
- 結果:カードまたはハガキ
- 所要期間:約2週間
- 対応犬種:108
Ponetlyは、2018年に創業した「(株)Pontely」のサービスです。
検査項目数により、3つの検査プランが用意されています。(1度検体を送れば、あとから追加も可能)
公式サイトから申し込みをすると、検査キットがとどき、長い綿棒のようなものが入っています。
それで口腔粘膜を採取し、検体を発送します。
検査結果は、約2週間で、カードまたはハガキが送られてきます。(事前に選択可)
そこにあるQRコードを読み取るか、マイページから検査結果を確認することができます。
ハガキタイプのイメージ
解析は、ペット保険などでも有名な「アニコム先進医療研究所」で行っています。
ベンチャー企業のサービスですが、安心感は高いです。
サイトも使いやすく、支払い方法も豊富です。
Veqta
- 価格:4,950円/項目~
- 検体:口腔粘膜か血液
- 結果:メール
- 所要期間:7~10営業日
- 対応犬種:74
Veqtaは、2014年に愛媛大学発のベンチャーとして創業した「(株)Veqta」のサービスです。
犬種ごとに検査項目が設定され、1項目当たり4,950円の価格です。
項目数が複数になると、割引あり
公式サイトから申し込みをすると、検査キットがとどきます。
口腔粘膜か血液を検体として使えます。(どちらでも検査精度に違いはない)
血液の場合は、定期検診のついでなどで病院から分けてもらうとよいでしょう。(事前にそれが可能か確認するのがおすすめ)
検査結果は、7~10営業日でメールが送られてきます。
検査結果イメージ
柴犬に多い「緑内障」にかかわる遺伝子(SRBD1遺伝子)を検査できる、唯一のサービスです。
柴犬の飼い主さんにとっては、メリットが大きいかもしれません。
Orivet
- 価格:約10,000円~
- 検体:口腔粘膜
- 結果:メール
- 所要期間:ラボ到着後14営業日
- 対応犬種:86
Orivetは、オーストラリア発祥の遺伝子検査サービスです。
「犬種鑑定」という検査もあり、「うちの子は何の犬種の血が入っているMixなのか?」なども調べられます。
「遺伝性疾患検査」では、犬種ごとに検査項目が設定され、1項目当たり10,000円~になっているものが多いです。
公式サイトから申し込みをすると、検査キットがとどきます。
口腔粘膜を採取して、返送します。
結果は、海外のラボに到着(7日程度)後、14営業日でメールが送られてきます。
世界にサービス展開している、信頼感のあるサービスです。
ただその反面、サイトや支払い方法が海外仕様の面があり、やや使い勝手が悪いと感じるかもしれません。
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【まとめ】犬の遺伝子検査がおすすめな人
以上より、本記事をまとめてみます。
犬の遺伝子検査は、こんな方におすすめ
- 愛犬の将来の病気リスクを、少しでもケアしたい
- 病気を発症しないこともあるが、数千円~数万円の出費を「結果オーライ」と考えられる
\ おすすめ遺伝子検査サービス /
Pontely | veqta | Orivet | |
価格 | 5,500円~ | 4,950円~ | 約10,000円~ |
検体 | 口腔粘膜 | 口腔粘膜 血液 |
口腔粘膜 |
対応犬種 | 108 | 74 | 86 |
期間 | 2週間 | 7-10営業日 | ラボ到着後14営業日内 |
報告書 | カード ハガキ |
メール | メール |
特徴 | アニコム先進医療研究所にて解析。 | 柴犬に多い緑内障の原因遺伝子を検査できる。 | 世界に展開する検査サービス。 |
支払方法 | カード LINE Pay Amaon Pay コンビニ 銀行振り込み 代引き |
カード Apple Pay Google Pay ペイディ 銀行振込 |
ペイパル 銀行振込 |
本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!