ペットにも実はトイレへのこだわりがあったりします。
特に猫はおしっこトラブルが多い動物ですが、その原因が猫のトイレにあることもあります。
ということで今回は猫の尿路疾患とトイレの関係について解説していきます。
猫の尿路疾患とトイレの深い関係
猫の祖先は砂漠で生活していたと考えられています。※
その名残か、猫は本能的に次のような体の仕組みになっています。
砂漠→水が少ない→水を飲む機会が少ない
→水を体から失いたくない→尿をなるべくしたくない
このような循環になりがちで、猫は尿をなるべく長い時間体にため込もうとします。そうすると結果的に尿のトラブル(尿路疾患)が増えるというわけです。
そのような体質なのに、なおかつ家に設置されているトイレが「猫が行きたくないトイレ」だったらどうでしょうか?
もっと尿をため込もうとして尿路疾患のリスクが上がってしまいます。
ですので、猫にとっては尿路疾患をケアする意味でも、トイレの環境は非常に重要なのです。
猫にとってのベストなトイレ
結論から書くと、「ベストなトイレは猫それぞれ違う」です。
乱暴に聞こえるかもしれませんがそれが事実です。
私たちも洋式でないとダメという人もいれば、洋式じゃ使いたくないという人もいます。
ウォシュレットを欠かさない人もいればウォシュレットは絶対使わないという人もいます。
人も猫もトイレの好みはそれぞれです。
それを踏まえたうえで、猫に好かれやすい傾向のあるトイレ環境を解説していきます。
トイレ砂の材質
今は人間が処理する手間を考えてさまざまな材質の猫砂があります。
その中でチップ状などでなく、目の細かい砂が好まれやすいといわれています。
猫は排泄後に砂をカリカリかきますが、この行為は猫にとって非常に重要な意味があるそうです。目の細かい砂だとそれがやりやすいのかもしれません。
トイレのサイズ
上でも書きましたが猫は排泄後に砂をかきます。
また排泄前もウロウロとトイレの中を動きたがる傾向があります。
よって猫のトイレはある程度の広さがあったほうが好まれやすく、体長の2倍くらいはほしいところです。
少なくてもトイレの中で回転できるくらいの広さはつくりましょう。
人間の使う衣装ケースを使えば(フタを外して)、お値段も安くゆとりのある空間も提供できます。(また深さのあるものを使えば砂も飛び散りにくいですね。)
トイレの屋根
衣装ケースを使うメリットはもうひとつあります。それは「屋根がないこと」です。
屋根付きのトイレを使っているご家庭はけっこう多いのではないでしょうか?屋根付きトイレは室内ににおいも漏れにくく、砂もこぼれにくいです。
でもこれって人間側だけのメリットですよね。猫には関係ありません。
逆に屋根付きトイレは猫にとっては強烈なアンモニア臭がこもったままのトイレです。人間のように消臭剤などありませんからこのようなトイレに入るのは勇気がいるというものです。
トイレの数
猫はおしっこをためやすいと同時にとてもきれい好きな動物でもあります。
たとえばAというトイレで排泄をしたら、その後すぐはAを使いたくありません。別のトイレBがあればBを使いたくなります。(人でも排せつ物が残ったトイレに入るのは、たとえ自分のであっても抵抗がありますよね?)
なのでトイレの数は多いほうがいいといわれており、「猫の頭数+1個」がおすすめです。
例
1頭で飼っているならトイレは2個
3頭で飼っているならトイレは4個
本記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!