【公開日:2019年2月5日】
【更新日:2020年1月29日】
お、おれはその薬が大嫌いなんだーーー!
病気の治療でお薬を飲ませようとしたけどうまく飲んでくれない、
口から出してしまうなどの経験を持っているオーナーさんも多いはず。
でも今は「薬を飲ませる用のおやつ」が販売されており、最近だとロイヤルカナンのピルアシストが最新の製品です。
ですが、ピルアシストはネット通販では購入できません。
なのでペット栄養管理士の筆者が、ピルアシストと、その代わりとなるピルポケットという製品を比較してみました。
ピルアシストとは
ロイヤルカナンから発売されている投薬補助のためのおやつです。
真ん中が空洞になっていて空洞の部分にお薬(主に錠剤やカプセル)を入れ、周りの部分で包み込みます。
それによってうまくお薬を隠すことができます。
またニオイも犬や猫が食べやすくなるようなニオイがつけられているため
そのまま薬を飲んでくれる確率が高くなります。
投薬補助おやつとしては
が獣医さんもおすすめする、メジャーな商品です。
ポイント
ピルアシストは動物病院でしか購入ができません。
ロイヤルカナンにより流通制限がかけられているためです。
ピルポケットはネットでの購入も可能です。
なぜ獣医さんもすすめるかというと、「栄養バランスが崩れにくいから」です。
病気の時には栄養バランスにも気を使う必要があります。
たとえば心臓病や腎臓病の治療をするときには塩分を下げる必要があります。
市販の投薬補助のおやつと味付けをよくするために塩分を多めに入れていることもあります。
それでは薬の効果も半減してしまいます。
よって投薬補助のおやつでも「栄養バランス」はとても重要です。
ということで上で紹介した2つの商品を比較しながら解説していきます。
ピルポケットとピルアシストを比較してみた
見た目
ピルポケットとピルアシストの実際の見た目はこんな感じです。
見た目にはほとんど同じです。
におい
においはどうでしょうか。
わたしの主観ですが、ピルポケットのほうがニオイが強くおいしそうに感じます。
でもやや薬っぽいにおいと言えなくもない・・・
実際にうちの柴犬に与えてみると・・・
ピルポケットのほうを先に食べました!
でも念のため確認のために持つ手を逆に試すと、
ピルアシストのほうを先に食べました!(笑)
ということで、「おいしそうなにおい」という点でも同じくらいでしょう。
カロリー
ピルポケット → 1個9kcal
ピルアシスト → 1個10kcal
カロリーもほぼ同じですね。
成分
成分についても比較してみました。
ピルポケット | ピルアシスト | |
タンパク質 | 11.0%以上 | 12.0%以上 |
脂質 | 10.0%以上 | 11.0%以上 |
粗繊維 | 1.0%以下 | 1.5%以下 |
灰分 | 3.0%以下 | 2.0%以下 |
水分 | 31.0%以下 | 26.0%以下 |
少しだけですが、ピルアシストはタンパク質と脂質が高いですね。
タンパク質を控えたい「腎臓病」や、脂質を抑えたい「膵炎」「高脂血症」のときはピルポケットのほうが向いています。
原材料
ピルポケット
乾燥チキン、小麦粉、植物油、小麦グルテン、コーンシロップ、脱脂粉乳、タンパク加水分解物、グリセリン、ph調整剤、増粘安定剤(キサンタンガム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)
ピルアシスト
グリセリン、小麦粉、肉類(鶏)、パームオイル、小麦グルテン、コーンシロップ、加水分解タンパク(鶏)、フラクトオリゴ糖、動物性脂肪、酵母、糖類、フマル酸、増粘安定剤(キサンタンガム)、ビタミン類(E、C)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
添加物を赤字にしています。
添加物=悪ではありませんのでそこだけが判断材料にはなりません。
ただピルポケットのほうが添加物が少なく、食材で栄養バランスを整えている印象があります。
価格
ピルポケットとピルアシストの価格は以下のようになっています。
ピルポケット → 800円~1,100円
ピルアシスト → 1,000円
どちらも1袋当たりの価格です。
価格はほぼ同じか、ネット通販で買える分ピルポケットのほうが少し安いです。
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まとめ
ピルポケットとピルアシストの比較
- 添加物はピルポケットのほうが少ない
- ピルポケットのほうがタンパク質と脂質がやや少ない
- 価格はピルポケットのほうが安い
- それ以外はほとんど同じ
ピルアシストとピルポケットについての記事は以上となります。
投薬が必要なわんちゃんのお役に立つとうれしいです!
↓↓ 2020年1月29日更新 ↓↓
2019年の秋ごろ、ロイヤルカナンの公式オンラインストアがオープンしました。
ここではピルアシストも購入できるようになっています。
利用には専用IDを動物病院で発行してもらう必要がありますので、ご希望の方は一度かかりつけ病院に聞いてみてください。