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こんにちは。
ペット栄養管理士、愛玩動物使用管理士のかむかむです。
最近は小型犬を飼う方が圧倒的に多いですが、
一方で大型犬を一度飼った方はその魅力に取りつかれてずっと大型犬を飼う方もいます。
小型犬を飼っている方も一度は大型犬を飼ってみたいと思ったことはあるのではないでしょうか?
ただおんなじ犬と言えども大きな違いがあります。





「フードの種類」だよ。特に子犬の時のフードはおんなじ物を使っちゃダメなんだよ。


とりあえず「大きさ」から離れようよ。
実は大型犬の子犬の食事は小型犬や中型犬とは違う、特殊なものが必要です。
解説していきます。
大型犬の子犬と小型犬・中型犬の子犬の違い
そもそもどれくらいの体重が大型犬に該当するのでしょうか?
実はこれには明確な規定がありません。
一般的には20kgを越えるものが大型犬として扱われることが多いです。
そして意外に思われるかもしれませんが、
大型犬の子犬は、小型犬・中型犬の子犬に比べて成長のスピードがゆっくりで時間がかかります。
小型犬・中型犬の子犬
→生後10か月から1年で成長が止まる(成犬になる)
大型犬の子犬
→生後1年半くらいで成長が止まる(成犬になる)
寿命は大型犬のほうが短いです。
それなのに成犬になるのは大型犬のほうが時間がかかるんですね。
大型犬の子犬に必要な食事





正確には体の成長にはすべての栄養素が大切です。
タンパク質、脂肪、ビタミン・・・すべてが体の一部になっていますからどれひとつかけてはいけません。
ただタローが言っていたように
「子供の時はカルシウムを多くとったほうがいい」という刷り込みが私たちにはあります。
また体を大きくするために、
フード自体もたくさん与えるほうがいい(カロリーを摂らせたほうがいい)という
気持ちも起こりやすいです。
ですが大型犬の子犬の食事では
カルシウムは少な目に与えたほうがいい
カロリーも控えめに与えたほうがいい
という事実があります。

ぼくら小型犬がたくさんカルシウムを食べて、おっきいこたちは食べられないなんて。
大型犬の子犬がカルシウムを摂りすぎると実は病気になってしまう可能性が高いんだ。
それも骨の病気で、一回なってしまうと治らないんだよ。

上でも書きましたが、大型犬の子犬の成長はゆっくりです。
骨もゆっくり成長していきます。
骨が成長途中の段階でカルシウムを多く摂ってしまうと、
骨が無理に固まる(成長がとまる)ようになり骨が変形します。
またカロリーを必要以上に摂らせすぎることによっても骨の負担が高まり、
変形してしまうんです。
これを
発育期整形外科疾患
と呼びます。
大型犬であればどの犬種でも起こり得る病気です。
また遺伝的にリスクが高い子犬もいます。
ですので大型犬の子犬の食事では以下のことを意識しておきましょう!
大型犬の子犬の食事のポイント
- カルシウムは控えめ。サプリや牛乳なども✖
- カロリーも控えめ。
注意ポイント
控えめ、与えすぎないとは、
「体重1kgあたり」に与える量が小型犬・中型犬より少ないという意味です。
1日トータルでの摂取量(絶対量)はもちろん小型犬・中型犬より多くなります。

カロリー控えめと言ってもダイエット用のフードを使うのは・・・
このフードは、カロリーやカルシウムの量が調節されているから、
1日に規定量を与えておけば問題が起こることはないよ。

こちらが大型犬の子犬用のドッグフードの一例です。


いかがだったでしょうか。
これから大型犬の子犬を飼う方の参考になればうれしいです。