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子犬の胃腸炎は危険?原因や治療法をペット栄養士がやさしく解説。

【公開日:2020年12月14日】

 

飼い主さん

うちの子犬が今朝から下痢しちゃってるんだけど・・・

病院に連れて行ったほうがいいかな?

 

子犬が嘔吐や下痢などの胃腸炎になったら心配ですよね。
原因や対策なども、事前に知っておきたくなるかもしれません。

そんな時のお役に立つよう、ペット栄養管理士の筆者が記事をまとめました。

子犬が胃腸炎になったらすぐ病院に行くべき?

胃腸炎では、嘔吐や下痢がおこってきます。
そのうえで、以下のような状態だった場合には、病院に連れて行くことをおすすめします。

  • 嘔吐や下痢が、2日以上続いている
  • 便や吐いたものに、血が混じっている
  • 便や吐いたものの色がおかしい
  • 便がゼリー状になっている

 

逆に1回だけの嘔吐や軟便、といったレベルなら様子を見て大丈夫でしょう。
成犬にくらべて子犬は消化吸収の能力が高くないため、そのようなことは成長過程で起こり得るからです。

とはいえ、心配であれば軽い症状だと思えても病院に行ってOKです。
早く対処して損をすることはありません。

 

子犬の胃腸炎の原因

子犬が胃腸炎になった場合、主に以下の原因が考えられます。

  • フードやおやつの変更
  • 一時的な体調の変化
  • 寄生虫や細菌の感染
  • うまれつきの病気

ひとつずつ解説していきます。

 

フードやおやつの変更

「いつもと違うフードやおやつをあげたことが嘔吐や下痢につながる」というのは、子犬でよくみられる胃腸炎の原因です。

胃腸からは消化酵素が分泌されており、食べ物が消化されています。
フードやおやつが変わると、分泌する消化酵素の種類も変えなければいけません。
それが間に合わず、嘔吐や下痢を起こすことにつながります。

またそもそも、子犬の胃腸の消化能力はまだ成長途中で「消化吸収できる量」のキャパシティも小さいです。
与える食べ物の量を急に増やすことも、嘔吐や下痢の原因になります。

 

一時的な体調の変化

消化能力だけでなく「免疫機能」や「体温の調節能力」なども、子犬は未熟です。
そのため少しの環境の変化によって体調が変わりやすく、胃腸炎を起こすことがあります。

たとえば以下のようなことがあり得ます。

  • 気温や天気が変わった
  • 引っ越しをした
  • ドッグランに行った
  • 乗り慣れていない車で出かけた
  • お正月などで知らない人がたくさん家に来た

環境の変化に対しての強さは、犬ごとに違います。
こういった出来事で胃腸炎を起こした場合には、それ以降、環境に配慮して過ごさせてあげるようにしましょう。

 

飼い主さん
なんで環境の変化が胃腸炎につながるの?

 

胃腸の動きは自律神経によってコントロールされています。
環境の変化は自律神経に影響を与えるため、胃腸にも影響を与えるのです。

また犬にとってのストレスは、腸内環境の悪化につながることが分かっています。

 

寄生虫や細菌の感染

胃腸に寄生虫や細菌の感染も、胃腸炎を引き起こします。

感染を起こす原因は、異物を食べてしまったり、自宅の家庭環境からおこることもあります。
またペットショップやブリーダーから受け入れた時点で、寄生虫に感染していたということは少なくありません。

感染による胃腸炎は、症状が重くなり長引く傾向があり、動物病院での治療が必須になります。

 

生まれつきの病気

家に受け入れた時点では気づかなかったけれど、生まれつきの病気が発症したということもあり得ます。

以下のような病気が、胃腸炎になる先天的な原因(病気)として考えられます。

  • 食物アレルギー
  • 過敏性腸症候群
  • 炎症性腸疾患
  • リンパ管拡張症
  • タンパク喪失性腸症
  • 膵外分泌不全
  • 小腸内細菌過剰増殖

 

いずれも症状は重い傾向があり、原因が不明なものも多いため、治療は長期になりがちです。

それぞれの病気の原因や治療法については、こちらの記事で解説しています。

【犬の胃腸炎】血便がでたら危険?原因や対処法をやさしく解説。

続きを見る

 

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病院ではどんな検査をする?

胃腸炎の際には、以下の検査をすることが一般的です。

上の方の項目をまず検査し、それで特定できなければ下の項目の検査を行っていく、という感じです。

  • 便検査
  • 画像検査(レントゲン、エコーなど)
  • 内視鏡検査
  • 開腹手術による病理検査

 

便検査では、排泄された便を顕微鏡で見ます。便に含まれる細菌の種類や数、寄生虫の有無、性状を調べます。

画像検査や内視鏡では、胃腸の中に異物や異常が存在しないかを調べます。麻酔をかけて行うこともあります。

それでも原因が特定できない場合には、手術でおなかを開けて確認したり、組織を採取して検査センターに出すこともあります。

 

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子犬の胃腸炎の治療

子犬の胃腸炎で多い原因は、以下のものでした。

  • フードやおやつの変更
  • 一時的な体調の変化
  • 寄生虫や細菌の感染
  • うまれつきの病気

それぞれの原因によって、どんな治療がおこなわれるかは変わります。

上の2項目については、整腸剤や下痢止めの応急処置のみなることが多いでしょう。
あくまで一時的な胃腸炎と考えられるからです。脱水がある場合には点滴も必要になるかもしれません。

寄生虫や細菌の感染であれば、整腸剤などに加え、抗生剤や寄生虫駆除の薬が必要になります。

生まれつきの病気の時は、病気ごとに治療が異なります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。

 

飼い主さん
一応フードも消化がいいものに変えたほうがいいよね?
たとえば缶詰とか・・・

 

はい、原因が何であれ「胃腸炎=消化能力が落ちている」状態です。
消化のいいフードにすることで胃腸の負担を減らし、回復を早めやすくなります。

ちなみに消化率の高さは、「ドライか缶か」は関係ありません。両者は水分量が違うだけです。
消化率は水分の量には影響されず、ドライフードでも消化率が十分に高いものもあります。

消化率が高ければ、ドライでも缶詰でもどちらでもよく、食べやすそうな方を与えればOKです。

 

飼い主さん
そうなんだ、消化率の高いフードが分かればいいんだね!
具体的にはどんなフードがあるの?

 

ここから消化率の高い、胃腸炎に使えるフードを紹介していきます。

 

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胃腸炎の子犬に使えるおすすめフード3選

消化率の高いフードを選ぶうえで、ひとつ注意しなければいけないことがあります。
それは「子犬にも使って大丈夫かどうか」ということです。

胃腸炎で使えるフードの多くは、「成犬用(1歳以上用)」になっています。それを知らずに子犬に与えてしまうと、栄養不足になる可能性があるため要注意です。

ここから紹介する3商品は、すべて「子犬に使える胃腸炎フード」ですのでご安心ください。

 

消化器サポートパピー

消化器サポート パピーは、ロイヤルカナンから発売された療法食です。

公式ホームページでは、以下のように記載されています。

【高消化性】
消化管の健康維持に配慮して高消化性に設計。さらにプレバイオティクスを含む複数の食物繊維をバランスよく配合。

【健康的な成長】
子犬の栄養要求を満たすため、タンパク質とカルシウムなどをバランスよく配合し、高エネルギーに調整。

【ふやけやすいキブル(粒)】
ふやけやすいキブル(粒)により、子犬の食欲低下やミルクから固形食への転換期をサポート。

上の2項目で、「消化が良く子犬にも使える」ということが分かります。

また粒が小さくてふやけやすく、子犬のことをよく考えられたフードと言えます。(3番目の項目)
缶詰タイプもやわらかく、与えやすいです。

 

2020年に発売されたばかりのフードです。
使用してみた口コミなどの実績報告は多くありませんが、最新の子犬用フードを使ってみたい方におススメです。

消化器サポートパピーは、動物病院でのみ購入できます。ネット通販では販売されていません。

購入方法や、さらに詳しい中身について、以下の記事で解説しています。

【ロイヤルカナン】消化器サポートパピー。購入法や中身の特徴を解説

続きを見る

 

i/d

i/dは、ヒルズから発売されている療法食です。

まず「子犬に使えるかどうか」ですが、病院向けカタログに以下のように記載されています。

成長期の幼犬と、成犬の栄養要求を満たします。

参照元のカタログ

「成長期の幼犬=子犬」です。
よって安心して子犬に使えることが分かります。
※タンパク質や脂肪の量を制限しないことで、子犬の成長を妨げないようになっています。

消化率も高く、胃腸炎に対応できることも明記されています。

発売からの歴史も20年以上あるので、実績のあるフードを使いたい方におススメです。

また1歳以降も食べ続けても大丈夫なため、i/dで調子が良ければ、1歳以降も継続することができます。

i/dは、動物病院またはネット通販で購入できます。
ドライ・缶詰(ふつうのタイプ)・シチュー缶(グルメタイプ)とバリエーションが多く、あうものを探しやすいのも魅力です。

 

ドライ ↓↓

 

缶詰(ふつうタイプ) ↓↓

 

シチュー缶 ↓↓

 

i/dについては、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

ヒルズ【消化ケア i/d】メリットデメリットや口コミを徹底解説。

続きを見る

 

また、i/dには「ローファット」「コンフォート」の3種類がありますので、間違えないよう注意しましょう。

【ヒルズ】i/dコンフォートとi/dはどう違う?ペット栄養士が解説

続きを見る

 

犬心 消化器ケア

犬心 消化器ケアは、(株)マッシュルームデザインスタジオから発売されている療法食です。

 

全ライフステージに使える(=子犬にも使える)ことが明示されています。

 

また人が食べられる原材料を使い、低温製法で作っています。そのため消化率が高く、胃腸炎にも使うことが可能です。

 

上記の工夫により「2週間で便の質が改善する」という研究結果も発表しています。

全ライフステージ対応のため、犬心 消化器ケアで調子が良ければ1歳以降も継続できます。

1.25kgのドライフードしかないのが残念なところですが、公式サイトより、200gの無料サンプルを請求できます。
事前に確認してから与えられるのは、うれしいところです。

犬心 消化器ケアの公式サイト

 

また商品の購入も、公式サイトからのみ行えます。

犬心 消化器ケアについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事でも解説しています。

【犬心 消化器ケア】メリットは?おすすめの犬は?ペット栄養士が解説

続きを見る

【動画あり】犬心 消化器ケアの口コミ・評判と実際に与えてみた感想

続きを見る

 

子犬の胃腸炎に関する記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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