こんにちは!
ピー子センパイです。

うちの猫にはこれから何をあげればいいんだろう・・・
pHコントロールオルファクトリー(ロイヤルカナン)は猫の尿路疾患用の療法食です。
2019年に終売になり、別の製品への移行が必要となりました。
ということでペット栄養管理士歴10年以上のピー子が、後継品の候補となる療法食を解説していきます!
この記事でわかること
pHコントロールオルファクトリーと後継品を比較
ロイヤルカナンの公式情報では、pHコントロールオルファクトリーの後継品としてのおすすめは「ユリナリーS/O オルファクトリーライト」です。
ですが「pHコントロール オルファクトリー」と「ユリナリーS/O オルファクトリー」はまったく同じというわけではありません。
比較してみていきます。
pHコントロール
オルファクトリー |
ユリナリーS/O
オルファクトリー |
|
タンパク質 | 36.9g | 37.0g |
脂肪 | 12.7g | 12.7g |
カロリー(100gあたり) | 347kcal | 346kcal |
EPA+DHA | 577mg | 405mg |
タンパク源 | 魚肉 | 魚肉 |
粒の形 | ![]() |
![]() |
原産国 | フランス | 韓国 |
※栄養素は400kcalあたり
主な部分については大きな変化はありませんが、「EPA+DHAの量」と「原産国」には大きな変更があります。(表の中の赤字)
EPA+DHAの量については、後継品は3割以上少ないです。
EPAとDHAはオメガ―3脂肪酸の一種で、膀胱や尿道の炎症をおさえる作用があります。
なのでユリナリーS/Oオルファクトリーになると、炎症を静める能力が3割くらい落ちると考えられます。
これは膀胱などに痛みをかかえる猫にとってはけっこうな違いです。
また原産国がフランスから韓国になります。
これについては「気になる方は気になる」し、「気にならない方は気にならない」ものでしょう。
もし「気になる」と思う方は以下の記事も参考にしてみてください。
★あわせて読みたい
ということで、以下の方はロイヤルカナンの公式情報通り、ユリナリーS/Oオルファクトリーライトを使うことをおススメします。
- ユリナリーS/Oオルファクトリーがおすすめ
- 韓国産になっても気にならない
- 出血などの炎症状態はしばらくおさまっている
反対に「上の項目が気になる!」という方は、他の療法食を検討するほうがおススメです。
そういった方に向けて、ここからユリナリーS/Oオルファクトリー以外に使える後継品を紹介していきます。
ユリナリーS/O オルファクトリー以外の後継品
まず後継品を紹介するにあたり、以下の条件を設定しました。
- 後継品の条件
- 全ての尿路疾患に使える(膀胱炎、ストルバイト、シュウ酸カルシウム)
- 療法食である(効果が証明されている)
- 魚味
- カロリーは控えめ
上記をすべて満たすものは、今のところひとつしかありません(ペット栄養管理士歴10年の私がぬかりなくリサーチしました)
ヒルズの「メタボリックス+ユリナリーコンフォート」です。
上記4項目について、検証していきます。
すべての尿路疾患に使える
まずはヒルズの公式HPを見てみます。
特発性膀胱炎、ストルバイト尿石、シュウ酸カルシウム尿石の管理に使えることが明記されています。
念のため、栄養成分も検討してみます。
栄養素 | pHコントロール
オルファクトリー |
メタボリックス+
ユリナリー コンフォート |
|
ストルバイトの材料 | リン | 1.04g | 0.784g |
マグネシウム | 0.08g | 0.08g | |
シュウ酸カルシウムの材料 | カルシウム | 1.0g | 0.88g |
炎症を静める | オメガ3脂肪酸 | 577kcal | 1,556mg |
尿石の材料になるものはすべて、メタボリックス+ユリナリーコンフォートのほうが少ないことが分かります。
逆に炎症を抑える成分は3倍くらい多くなっています。
メモ
また、ここに記載はしていませんが、メタボリックス+ユリナリーコンフォートには、特発性膀胱炎の原因である「ストレス」を減らす成分(加水分解ミルクプロテイン)が配合されています。
ということでメタボリックス+ユリナリーコンフォートは、すべての尿路疾患に使えるフードだといえます。
療法食である(効果が証明されている)
またメタボリックス+ユリナリーコンフォートは、尿路疾患への効果も明記されています。
- 特発性膀胱炎の再発を89%おさえる
- ストルバイト尿石を最短7日、平均28日で溶かせる
上記はヒルズのHPの記載ですが、第3者機関であるVDEC(一般社団法人・獣医療法食評価センター)にも、効果のある療法食として掲載されています。
魚味
メタボリックス+ユリナリーコンフォートの原材料を見てみます。
トリ肉(チキン、ターキー)、コーングルテン、コーンスターチ、セルロース、米、トマト、亜麻仁、ココナッツ油、植物性油脂、ポークエキス、魚油、ニンジン、小麦、加水分解ミルクプロテイン、アミノ酸類(スレオニン、タウリン、トリプトファン、メチオニン、リジン)、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)
主タンパクはトリ肉ですが、魚油が使われています。
これはフードのコーティング時に使われるものなので、つまり香りは魚の風味ということです。
カロリー控えめ
メタボリックス+ユリナリーコンフォートのカロリーは、341kcal(100gあたり)です。
これはキャットフードの中ではけっこうな低カロリーです。
ちなみにpHコントロールオルファクトリーは347kcalですので、肥満対策としては同等以上と考えて大丈夫です。
ちなみにもし「カロリーの低さは気にしない」という方は、c/dコンフォートという製品がおススメです。
メタボリックス+ユリナリーコンフォートの低カロリーでないバージョンのフードで、尿路疾患への効果などはすべて同じです。す。
pHコントロールオルファクトリーの後継品についての解説は以上となります。
猫オーナーさんたちの少しでもお役に立つとうれしいです!