こんにちは!
かむかむです。
毎年夏になると、人間も犬も熱中症で病院に運ばれる方がたくさんいます。
今回は実際に愛犬のムック(犬種:パグ)が熱中症にかかった経験を持つSさんにインタビューをすることができましたので、その内容を記事にまとめました。
参考になる情報をたくさん聞くことができました。
―こんにちは。わんちゃんが熱中症になったことがあるとのこと、大変でしたね。
はい、まさか自分の家の犬が熱中症になるなんて思ってもみなかったのでほんとにあわてました。パグが熱中症になりやすいというのは知っていたので、ある程度対策はしていたつもりだったので。
💡ポイント
パグやフレンチブルドッグなどの口がつぶれた犬種は熱中症になりやすいといわれます。
呼吸による熱の交換効率が悪いためです。(後述)
―ちなみにお住まいは何県ですか?
宮城県です。
―宮城だと日本の中で特別に気温が高いわけではないですよね・・・どんな対策をしていたんですか?
そうですね。こんなことを対策してました。(読みやすくするため編集)
- 散歩の時間はなるべく早朝と日が暮れてから行く。
- 散歩中も首にクールバンダナを巻く。
- 散歩終わりには経口補水液をあげる。
- エアコンも朝から晩までエアコンはつけっぱなし。
- 寝るときもムックには扇風機の風を当てていたた。
―対策はばっちりされてたんですね。ではどこで熱中症になってしまったんですか?車内とかですか?
いえ、熱中症になったのは家の中です。こんなことあるんだって今でも驚いています。
💡ポイント
調べてみると、犬の熱中症の7割は自宅で発生していることが分かりました。(アニコム調べ)
―え?そんなばっちりの対策をしていたのに家の中だったんですか?どんな状況だったんでしょうか??
18時ごろ散歩が終わって、家にムックを置いて車で買い物に出たんです。
買い物は家から10分くらいのところで、いつも1時間ちょっとで帰っていました。この日は友達に会って立ち話してたので1時間半くらいかかったと思います。
ただ先ほど言ったようにエアコンはつけっぱなしにしているので、いつもは問題なかったんです。
―それなら大丈夫そうですよね。
いつも通り買い物を終えて車庫に車を入れようとしたら車庫が開かないんです。(※シャッター電動で開閉するタイプ)。
なんでかなーと思いつつ仕方なく手動で車庫を開けていたら、ご近所さんが「停電すると電動シャッターも大変ねー」と声をかけてきたんです。
「そうですねー」なんて返したんですが、一瞬あいて「え?停電?」とはっとしたんです。
―まさか?
はい。急いで家に入ると温度がもわっとした空気になっていました。
停電でエアコンが切れていたんです。
「ムック!」と叫んで近寄ってみるといつも以上に荒い呼吸になり、ぐったりしていました。
―なんで停電してたんですか?
近所でトラック事故があって電線が切れてしまったんです。なのでピンポイントで我が家付近は電気が止まっていたんです・・・
―そんな事故、出かけてしまっていたらどうやっても気づけないですよね。
そう思います。なので電気が不要の冷感グッズなども用意しておかなければいけないんだと痛感しました。
―ちなみに気づいてからはどうしたんですか?
ちょっとパニックになったんですが、気持ちを落ち着けてから事前に知っていたことを行いました。
ベッドの上にムックを乗せて、首や足の付け根の部分を袋に入れた氷で冷やしました。
そのベッドごと車に乗せて家から10分くらいの動物病院に直行しました。
病院ではエアコンと扇風機を最大に強くして冷やし、同時に点滴をしました。
そうしたら数時間である程度回復しました。
「比較的軽度だったから早めに回復できました。すぐに冷やした処置もよかったです。」と獣医さんからは言われたときには本当に安心して涙が出ました。
1日入院し、その後2日通院して元気になりました。
―よく冷静に対処できましたね。事前に勉強されていたのが大きかったんですね。
はい。かじっただけの知識でしたが冷静になれたのは大きかったと思います。
熱中症は思いもよらぬ状況でなるんだと知ったので、友達にも対策したほうがいいことを伝えています。
―そうですね。かむかむもこのことを広く知らせていきたいと思います。
ムックちゃんの場合は
- 散歩後で体温が上がっていた
- そもそも熱中症になりやすい犬種だった
- 停電が起こった
など悪いタイミングが重なって起こってしまいましたが、これらはどのご家庭でも起こりうることだと思います。
ということで犬の熱中症について以下にまとめてみました。
この記事でわかること
犬の熱中症とは
体温が上がりすぎること、水分や電解質が失われることで、体内のさまざまな調節機能が正常に働かなくなって起こる一連の症状のことです。
熱中症になると以下のような症状が現れます。
💡犬の熱中症の症状
- ひどいよだれ
- 元気がなくなる、ぐったりする
- 嘔吐や下痢
- 呼吸が激しくなる(強いパンティング)
また発見が遅れると意識不明や最悪死を招く可能性もあります。
熱中症になりやすい要因
どんな犬でも熱中症になる可能性はありますが、さらにリスクが上がる要因があります。
💡熱中症になりやすくなる要因
- 気温・湿度が高い
- 犬種
- 肥満
- 高齢
少し補足の解説をします。
気温・湿度が高い
アニコムのデータによると、日本では犬の熱中症は6月から急激に増え始め、8月にピークに達します。
当然ですが、日本の夏に当たり、気温や湿度とある程度比例関係にあります。
ただ4月や9月や10月でもけっこうな発生があるため、春・秋にも油断は禁物です。
💡ポイント
ちなみに気温22℃、湿度60%を越えると熱中症が増えることが分かっています。
真夏でなくても十分あり得る状況ですね。(ペットライン社HPより)
室内はもちろん、車の中も十分注意しなければいけないですね。
犬種
パグやフレンチブルドッグなど口のつぶれた犬種を短頭種といいます。
犬の場合、呼吸には体温を調節する重要な役割があるのですが、短頭種は呼吸による熱交換の効率が悪いです。
よって熱中症が多い犬種といわれています。
またサモエドやハスキーなどの北国生まれの犬種も暑さに弱いため熱中症になりやすいです。
肥満
太っていると体内に熱がたまりやすいため、体温が上昇しやすいです。
なので肥満犬は熱中症にもなりやすいといわれています。
肥満の犬は夏には要注意です。
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高齢
犬も年をとると代謝が落ちて体温調節が苦手になります。
つまり暑さに弱くなるということです。
7歳を超えるくらいになったら熱中症にはさらに注意を払いましょう。
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熱中症になってしまった時の応急処置
まず病院に行くのがもっとも確実ですが、病院に行くまでの時間を有効に活用することが大切です。
「体を冷やす」ということがポイントなのですが、いくつか応急処置のポイントをまとめます。
水を飲ませる
水を飲めるようなら飲ませます。
水のお皿から自分で飲まなくても、口の横からスポイトなどで水を入れてみると飲む可能性もあります。
水を飲むと体の中から体温を下げることができます。
霧吹きなどで水をかける
同時に体の外からも体温を下げる工夫をします。
体に霧吹きなどで水をかけたり、水につけて絞ったタオルを体にかけます。
特に太い血管が通っている首周りや足の付け根を重点的に冷やすと、効率的に体温を下げることにつながります。
さらにこの状態で扇風機やドライヤー、うちわで風を送ってあげるといいです。
冷水につけるのはダメ
水風呂に入れるのが早いのでは?と思うかもしれませんが、毛細血管が収縮してしまい、逆に体温を下げづらくなったりショック状態になることがあります。
💡ポイント
気化熱(水が皮膚から蒸発するときの熱交換)で体を冷やす、ということが大切です。
上記の応急処置の後、もしくは車内で応急処置をしつつ動物病院に連れていきましょう。
当たり前ですが、熱中症を予防するに越したことはありません。
最近の夏は異常に暑いですし、高齢のワンちゃんも増えています。
散歩の時間などの心がけだけでは足りないこともあるので、いくつかの熱中症対策グッズをもっておくことも大切です。
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愛犬たちと安全に楽しく夏を過ごせるよう注意していきましょうね!