こんにちは!かむかむです。

そんな時に「減感作療法」っていうのがあるって聞いたんだけど、効果とか費用とかどんなもんなの?
今回はこのような方に向けて、疑問を解決させていただきます!
この記事でわかること
減感作療法とは?
減感作療法とはアトピー性皮膚炎の犬の治療方法の1つです。
アトピー性皮膚炎はアレルギーの一種です。
減感作療法ではアレルギー反応を引き起こしている物質(アレルゲン)を少量ずつ体に注射していき、アレルゲンに体を徐々に慣らしていくことで体が反応しにくくなります。
体質を変えていく根本的な治療ともいえます。

犬の減感作療法では以下のような研究報告が多数あります。
- 117頭のアトピーの犬に減感作療法を実施したところ、85%(99頭)が改善した。
- 18頭のアトピー性皮膚炎の犬に減感作療法を実施したところ、67%(12頭)が改善した。
非常に有用性が高く、世界的に認められている治療方法ですが、日本で減感作療法を実施できる病院はそこまで多くありません。
減感作療法の費用と流れ
1、アレルギー検査をし、アレルギーを起こしている可能性がある物質(アレルゲン)を見つける
2、アレルゲンを少量ずつ注射する。「週に1回の注射 × 6回」の注射を行う
★トータルの費用として5万円~6万円かかることが一般的。
「何の物質にアレルギー反応を起こしているか」は犬によって違います。
それをアレルギー検査で予測し、犬ごとに注射するアレルゲンをミックスして治療をしていくというわけですね。
💡ポイント
アレルギー検査はもともと減感作療法の治療薬(注射するアレルゲン)を犬ごとに作るために行う検査です。
アレルギー検査は「何のアレルギーなのかを判別する検査だ」と誤解されていることが多いのですが、それは間違いです。
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減感作療法のメリットとデメリット
どんな治療にもメリットとデメリットがありますが、それは減感作療法にもあります。
こんな感じです。
〇メリット
- 根本的な治療ができる
- 余計な治療をしなくて済む
- 薬を減らせる
✖ デメリット
- 治療を受けられる病院が少ない
- アナフィラキシーなどの可能性も0ではない
補足の解説をしていきます。
メリット
根本的な治療ができる
減感作療法はアレルギーを起こしにくくする体質改善の治療なので、根本的な治療ができます。
6週間は週1回の通院が必要ですが、減感作療法で症状の改善があればその後は減感作療法は必要なくなります。
余計な治療をしなくて済む
個々にアレルギー反応を起こしている物質を特定して注射液を作っているわけです。
よって起こっていないアレルギーに対する治療(余計な治療)をしなくて済みます。
例)検査でコナヒョウダニが陽性
→ コナヒョウダニのアレルゲンだけを注射。それ以外のアレルギーに対する治療はしなくていい。
現在は90種類以上のアレルゲンを選択して注射していくことができます。
薬を減らせる
減感作療法がうまくいけば、薬をすべてやめられたり減らせます。
これは体の負担を減らせるということで、犬の健康にとって最大のメリットです。

ステロイドは長期にわたると糖尿病やクッシング病など大きな副作用を生み出します。
デメリット
減感作療法を受けられる病院が少ない
現在日本では300軒程度でしか減感作療法が実施されていません。
これは日本の動物病院の約3%です。
ただしほとんどの都道府県に実施病院は1軒はあるため、アトピー性皮膚炎で悩んでいる飼い主さんは減感作療法ができる病院を探してみるのはありだと思います。
💡なんで減感作療法ができる病院は少ないの?
注入するアレルゲンは日本で製造されておらず、動物病院が海外から輸入する必要があります。
その手間などを考え、なかなか実施できる病院が少ないと考えられます。
アナフィラキシーなどの可能性も0ではない
少量とはいえアレルゲンを体に注入していくわけですから、それに対して強いアレルギー反応が出てしまうこともあります。
これは薬物など病気の治療には切っても切り離せないものです。
身近な例ではワクチン接種でもアナフィラキシーなどのアレルギー反応を起こすこともあります。
💡アナフィラキシーってなに?
強烈なアレルギー反応のこと。蕁麻疹や顔が腫れあがる、最悪の場合命を落とすこともあります。
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減感作療法を受けられる病院まとめ
上でも書きましたが日本では約300軒の動物病院で減感作療法がおこなわれています。
減感作療法を受けられる病院は「減感作療法を行っている動物病院リスト」でググってみると検索できます。

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減感作療法に保険は使える?
基本的に多くのペット保険会社では減感作療法が保険適応となりません。
ペット保険最大手のアニコムに問い合わせをしたところ以下のような回答でした。

ですがアイペットは保険の適応になるとの回答が来ました。
また「アクサダイレクト」も減感作療法が保険の適応となります。(2019年5月時点)
保険が適応になれば半額以下で治療を進められることもあるので、減感作療法もトライしやすくなりますね!
※ペット保険もこのようにかなり違いがあります。
最適なペット保険を見つけたい、ペット保険を見直したい方は以下のリンクもご覧ください。
最大11社のペット保険の資料を請求できます。
いかがだったでしょうか。
本記事が犬のアトピー治療に悩んでいるオーナーさんの少しでもお役に立つとうれしいです。