こんにちは!
かむかむです。

じゃあ今日はみんなに太るとどんなリスクがあるかを伝えていこうか!


「肥満は万病のもと」といわれ、たくさんの病気との関連が分かっています。
でも逆にやせているよりは太っていたほうが寿命が長くなる病気もあります。
このあたりをペット栄養管理士の筆者が解説していきます。
やせたほうがいい病気

✅太るとリスクが上がる病気
- 関節炎
- 高脂血症
- 糖尿病
- 尿路疾患
- 皮膚病
関節炎
これは単純明快ですね。
犬や猫は4本の足で体重を支えています。体重が倍になれば足にかかる負担も倍になります。
例
体重10㎏の犬 ⇒ 1本の足に2.5㎏の負荷
体重20㎏の犬 ⇒ 1本の足に5㎏の負荷
つまり体重が増えればその分4本の足に負担がかかり、足を構成している関節に負担がかかってきます。
実際に膝蓋骨脱臼や変形性関節炎などの関節の病気は、肥満との関連があることが分かっています。
また高齢になるほど関節は弱ってくるので、「高齢」で「太っている」というのは関節にとってダブルパンチの負担といえますね。

でも運動は大事だから「水中トレッドミル」などで運動をさせることもあるよ。
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高脂血症
高脂血症とは「血液ドロドロ」の状態です。
血液中には脂肪分が含まれるのですが、脂肪の割合が高くなりすぎてドロドロになる状態です。
太ると体の中の脂肪代謝が異常になって高脂血症を起こす可能性がある、という面があります。
ちなみに人では高脂血症が心筋梗塞と関連しているといわれますが、犬猫ではそのようなことはありません。
ただ、高脂血症は膵炎のリスクをあげることが犬猫で分かっているので、現在症状がなくても治療をおすすめする病気です。
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糖尿病
特に猫は肥満と糖尿病の関連が強いことが分かっており、以下のようなデータもあります。
肥満と糖尿病の研究
太った猫は痩せている猫より、4倍糖尿病になりやすい。
逆に、糖尿病の治療の際もダイエットが非常に重要な意味を持ちます。
糖尿病になった猫はダイエットをするだけでインスリン注射が必要なくなる子も多いです。

またインスリン治療が必須になることがほとんどだよ。
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尿路疾患
あまり関連を想像しにくいかもしれませんが、尿石症などの尿路疾患と肥満も強い関連があります。
尿路疾患は水を飲む量が少ないとリスクが上がりますが、肥満の場合は以下のようにつながってきます。
太ると尿路疾患が増える流れ
太る ⇒ 運動量が減る ⇒ のどが乾かない ⇒ 水を飲む量が減る
実際に「太っている子のほうが、痩せている子より2倍以上尿路疾患が多い」という統計もあります。
もし尿路疾患になってしまったら、ダイエットを同時に行うのもいい治療になります。
皮膚病
これは確実なデータがあるわけではありませんが、「犬が太っていると皮膚病になりやすい」とも考えられています。
上で「太ると脂肪代謝が異常になる」と書きましたが、皮膚の表面は脂肪で覆われています。
太っていると皮膚表面の脂肪が過剰に出すぎることにより皮膚病が増えたり、治りにくくなるのではと考えられています。
太ったほうがいい病気
ここまでは「太るとなりやすくなる病気」の紹介でしたが、「やせているよりは太っているほうが寿命が長くなる」と考えられている病気もあります。
慢性腎臓病と心臓病です。
どちらの病気も最終的には痩せていきやすい病気です。
なので、このような病気になった時点で痩せている状態(※)は体が消耗していきやすいため、あまり好ましくないと考えられています。
※正常体型という意味ではなく、やせ気味・やせすぎの意味
なぜ痩せていきやすい?
エネルギー代謝のバランスが崩れ、体の中の脂肪やタンパク質を分解してエネルギーを作り出そうとするからです。

だから必要以上に太らせることはしないほうがいいと思うよ。
いかがだったでしょうか。
個人的には、「太るでもなく痩せ気味でもない」体型を保っておくのが犬や猫の長い気にとっては重要だと考えています。
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