こんにちは!
ペット栄養管理士のピー子センパイです。



なんとなく貧相になった気がする・・・


犬の毛が細くなったりバサバサになったりしても、すぐに害があるわけではありません。
ですが、長い目で見ると体には影響があります。
ちなみに毛のトラブルは栄養面がダイレクトに影響してきますので、
きちんと栄養面を見直せばすぐに改善することも多いです。
その道10年以上のピー子センパイが解説していきます。
犬の毛の成分はタンパク質と脂肪
毛の本体はケラチンというタンパク質が主成分です。
また毛の表面は油(脂肪)でコーティングされるようになっています。
タンパク質と脂肪が主な材料で毛ができているということですね。
注意ポイント
よってダイエットの時などにフードの量を極端に減らしたり、
手作り食でどちらかの栄養が不足すると、毛がバサバサになります。
またわけもなく、イメージで低脂肪のご飯を与えるのもやめたほうがいいです。
また「うちの子なんだか毛がバサバサなの・・・」という時は、
「その子にとっての」毛の維持に必要なタンパク質量や脂肪量を与えきれていないことがあります。
今までのフードよりもタンパク質や脂肪の多いもの(特にオメガ-6脂肪酸)を
与えてみると1か月くらいで改善する可能性があります。

生まれた犬種は体に取り入れたタンパク質の30%を毛の維持に使っているんだって!
他の犬種よりたくさんタンパク質が必要なんだね。
お肉いっぱい食べられてうらやまし~。
こちらのフードはタンパク質や脂肪、さらに亜鉛などの皮膚に必要な栄養をたくさん含み、
毛のバサツキや毛の量が少ない犬の改善が多数報告されています。
ここからは犬の毛に関する基本情報やそれにまつわるトラブルについて解説していきます。
犬の毛の構造
ダブルコートとシングルコートに分かれます。
簡単に言うとこんな感じです。
ダブルコート→毛の層が2層でできている
シングルコート→毛の層が1層でできている
ダブルコートのほうが保温性が高くなります。
ただその分、気温が高くなってくるときの毛の生え変わる時期には脱毛が増えます。
よってダブルコートの犬を飼う上ではひと手間増えることになります。
この脱毛は病気ではありませんので安心してください。
脱毛の対策についてはこちらの記事でも解説しています。
犬の毛の役割
犬の毛には大きく2つの役割があります。
保温とバリアです。
保温
毛があることで保温ができます。
人間のように皮膚が露出しているより、皮膚を毛で覆っておいたほうが体温を保ちやすいですからね。
犬の体温は平均38℃くらいで人よりも平熱が高いです。
人より体温を高く保つ必要があります。
冒頭でも書きましたが、
サモエド(ロシアが原産)やポメラニアン(ドイツが原産)のような北方犬種ほど
毛の量が多くなったり、ダブルコートの構造になっている傾向があります。
こういった犬種では毛の維持に必要なたんぱく質や脂肪の量も多くなります。
うちは貧乏だから、家がすきま風だらけで死んでしまう~。

バリア
皮膚を露出させないことで毛はバリアの機能も果たしています。
それは雨や雪などの自然のものであったり、人工物への接触だったりです。
散歩で使うリードやハーネスも皮膚に直接触れていたら大きな刺激になってしまいますよね。
また細菌やダニ、花粉などアトピーの原因になるものが
皮膚に接触しないようになるというのも重要です。
もし毛がなかったらアトピーになる犬はもっと増えることでしょう。
アトピーについてはこちらの記事でも解説しています。
ポイント
保温とバリアが犬の毛の役割です。
おしゃれなどでカットをしている犬も最近は増えていますが、
犬の毛にも健康上の役割があるということを前提にしたうえでおこないましょう。
ピー子的には目的のないカット(見た目やおしゃれ)はおすすめしません。
もちろん体温調節や医療トリミング(皮膚病などの治療のために行うカット)の場合は別です。
いかがだったでしょうか。
もちろん毛がバサバサしている以外に赤みやかゆみなどがある場合は皮膚病の可能性もあります。
その際は病院に行くこともお忘れなく。